河村勇輝、Gリーグ開幕戦で右足を負傷しベンチへ 前半8得点3アシスト、後半は出場せず

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン
NBA下部のGリーグ、サンディエゴ・クリッパーズの河村勇輝(25)が、現地時間11月6日(日本時間7日)の開幕戦に先発出場した。前半12分で8得点3アシストを記録したものの、第2クオーター途中に相手選手と接触して右足を痛め、ベンチへ下がり、後半はコートに戻らなかった。チームは129-126でバレー・サンズを破っている。11月8日時点で、けがの程度は発表されていない。
前半12分で8得点3アシスト、第2Q途中に右足を負傷
試合は現地時間11月6日午後7時(日本時間7日正午)、カリフォルニア州オーシャンサイドのフロントウェーブ・アリーナで始まった。観客は3011人。河村はスターターに名を連ねた。
最初の見せ場はアシストだった。第1クオーター残り9分21秒、速攻からジャミル・テルフォートのダンクを演出し、チームの初得点につなげる。その後はゴール下へのドライブから2本のシュートを沈め、残り6分17秒でいったんベンチへ退いた。
第2クオーターは開始と同時にコートへ戻った。最初のプレーでイレリ・アヨファレイの3ポイントをアシストし、残り9分32秒には中距離のプルアップジャンパーを決める。残り7分38秒にはフレッチャー・ロイヤーの3ポイントもお膳立てし、前半だけでアシストは3本に達した。
アクシデントが起きたのは残り6分45秒ごろだ。河村はサンズのケネディ・チャンドラーのパスを奪って速攻に出たが、その場面でCJ・ハントリーの体が右足首に乗り、足首をひねった。河村は親指を立てて大丈夫だと合図し、交代までの約1分間、プレーを続けたという。
それでも残り5分40秒、ジェイソン・プレストンと交代する。足を引きずってベンチへ下がり、トレーナーが右足を確かめると痛みで顔をしかめた。後半の欠場が伝えられ、河村は第3クオーターの途中からベンチで試合を見守った。
Gリーグの公式記録による河村の成績は次のとおり。
| 項目 | 記録 |
|---|---|
| 出場時間 | 12分03秒 |
| 得点 | 8得点 |
| フィールドゴール | 7本中3本成功 |
| アシスト | 3 |
| スティール | 1 |
3ポイントは3本とも外れたが、ゴール下へのドライブとパスで攻撃の起点になった12分間だった。
チームは前半の8点差をひっくり返して白星発進
河村が下がった時点で、チームはリードを許していた。前半を終えて58-66。サンズのドリュー・ティミーは最終的に31得点12リバウンドを挙げ、ゴール下で押し込まれる時間が長かった。
流れが変わったのは第3クオーターだ。サンディエゴはこのクオーターを39-25と大きく上回り、一気に試合をひっくり返す。第4クオーターはサンズに35-32と追い上げられたものの、最後は3点差で逃げ切った。
勝利を引き寄せたのは河村と同じスターターの面々だった。ニック・マルティネリが27得点、フレッチャー・ロイヤーが22得点、テルフォートが21得点を挙げ、3人で70点を稼いでいる。チームは公式Xで、最後のブザーまで戦い抜いた勝利だと開幕白星を喜んだ。
けがの程度は発表されず、監督は負傷までのプレーを評価
気になるのは右足の状態だ。チーム広報は右足のけがと発表しただけで、試合の場面では右足首をひねったと伝えられているものの、詳しい診断は示されていない。11月8日時点で、チームから負傷の程度や次戦の出場可否についての発表はなく、河村本人のコメントも伝えられていない。
試合後、ポール・ヒューイットヘッドコーチは、けがをするまでの河村のプレーは素晴らしく、彼のおかげで速いテンポのバスケットができたと評価した。負傷の状況については、詳しいことはまだ分からないと話している。
ヒューイットHCは開幕前から、河村にスピードと俊敏性を生かしてボールを持つ相手に圧力をかけ、ターンオーバーやスティールを増やしてほしいと求めてきた。開幕戦で記録した1スティールは、負傷した場面で生まれたものだった。
ネット上では、日本のファンから「どうか軽症で」「いきなり離脱はツライ」など、状態を心配する投稿が相次いだ。
クリッパーズとの契約解除からサンディエゴを選ぶまで
河村は山口県出身。福岡第一高等学校で全国高校選手権(ウインターカップ)2連覇を経験し、東海大学を経て横浜ビー・コルセアーズでプロ入りした。2022-23シーズンにはBリーグのMVPと新人賞をそろって手にしている。
米国挑戦は3シーズン目になる。今季はロサンゼルス・クリッパーズと、1年・最低年俸の無保証契約「エグジビット10」を結んでトレーニングキャンプに参加した。プレシーズンは2試合に出場したが、クリッパーズは現地時間10月12日(日本時間13日)に契約を解除する。
関連記事:八村塁、河村勇輝の契約解除に言及「彼も25歳なので」 ルーHCのコメントとGリーグ・サンディエゴ加入の可能性
他球団からの獲得はなく、河村は傘下のサンディエゴでプレーする道を選んだ。契約解除の直後には欧州最高峰のユーロリーグのチームからもオファーが届いていた。河村は開幕前の取材で、欧州行きを考えたのは「一瞬」だったと明かし、自分が一番成長できる環境として、そして自分の夢のためにGリーグを選んだと説明している。
関連記事:河村勇輝、ユーロリーグからもオファーとされる中でGリーグを選択 クリッパーズ傘下で狙うNBA契約
過去2シーズンとの違いは立場にある。メンフィス・グリズリーズ、シカゴ・ブルズではNBAとGリーグを行き来できる「ツーウェイ契約」だった。今季は通常のGリーグ契約のため、NBAの試合に呼ばれることはない代わりに、全30球団が契約先の候補になる。Gリーグでの一試合一試合が、NBA球団へのアピールの場になる。
ただ、サンディエゴにはNBA経験者が多く、ロサンゼルス・クリッパーズとツーウェイ契約を結ぶ選手も登録されている。河村自身も開幕前、出場時間を得るのは簡単ではないとの見方を示していた。その中で、河村は開幕戦のスターターとしてコートに立った。
次戦は現地11月9日、3年目のスタートで試される回復
サンディエゴの次戦は現地時間11月9日、敵地でのコーチェラバレー・レイカーズ戦だ。翌10日にも同じカードが組まれており、河村がこの2連戦に出られるかどうかは、右足の回復次第になる。
ブルズ時代の2025年10月には、右下腿の血栓でシーズン開幕前に契約を解除された経験がある。治療を経て2026年1月にツーウェイ契約を結び直し、復帰を果たした。けがで時間を失う悔しさを、河村は一度味わっている。
開幕前に掲げた今季の目標は、1試合平均2スティールと、ディフェンスと3ポイントの改善だった。前半12分で3アシストと、テンポを上げる役割は開幕戦で示している。年明けにはNBA球団が10日間契約を結べる時期も来る。米国挑戦3年目のシーズンは、右足の状態を見極めるところから始まる。
[文/構成 by スポーツ担当ライター TAKU]
















































































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