豊昇龍、体重は自己最重量の154キロ近くに 右膝手術から九州場所へ最終調整

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3場所連続で休場していた横綱・豊昇龍(27)=立浪部屋=が11月7日、福岡県糸島市の立浪部屋で九州場所(11月8日初日、福岡国際センター)へ向けた最終調整を終えた。体重は自己最重量の154キロ近くまで増えたという。7月下旬に右膝を手術してから初めての本場所で、初日は新小結の美ノ海、2日目は朝乃山と当たる。
体重は153〜154キロ、自己最重量に
最終調整は、本場所で使う紫色の締め込みを締めて行った。四股やストレッチ、ダンベルを使ったトレーニングで汗を流し、軽めの内容で切り上げている。
注目されたのは体の大きさだった。豊昇龍は体重が153〜154キロまで増えたと明かし、自己最重量に達したと伝えられた。体の状態について問われると、だいぶ良くなり、前より太った、大きくなったという趣旨の言葉で答えている。7月の名古屋場所までは150キロ前後だった体が、ひと回り大きくなって福岡の土俵に戻る。
一度は大きく落ちた体重だった。師匠の立浪親方(元小結旭豊)によると、手術の後は不眠や食欲不振が重なり、体重は一時10キロ近く落ちていた。9月の秋場所の休場が決まった時点では、親方が精神的な落ち込みにも触れていたほどだ。そこから場所前までに、体重は自己最重量まで戻ったことになる。
落ちていた分を取り戻し、さらに上積みした形だ。
場所への思いは短い言葉にまとまった。「楽しみにしている」と話し、一年を締めくくる場所だとしたうえで、「けがを悪化させないように頑張っていきたい」と抱負を語った。右膝の状態を問われると「大丈夫」と答えている。
7月に右膝の手術、夏場所から3場所続いた休場
休場が始まったのは5月の夏場所だった。初日の取組で右太もも裏を痛め、2日目から休場。7月の名古屋場所は出場したものの、13日目までに6敗と苦しみ、場所中に古傷の右膝も悪化させて14日目から休んだ。
場所後の7月下旬、部分断裂した右膝の内側側副靱帯(ひざの内側にある靱帯)を修復する手術を受けた。本人が手術を明かしたのは8月19日の健康診断の場で、医師から手術をしなければ復帰には1年かかると言われたと説明している。夏巡業は休場し、9月の秋場所は初日から全休となった。初日からの休場は、2018年初場所の初土俵以来初めてだった。
2026年の本場所の成績は次のとおりだ。
| 場所 | 地位 | 成績 |
|---|---|---|
| 初場所 | 東横綱 | 10勝5敗 |
| 春場所 | 東横綱 | 11勝4敗 |
| 夏場所 | 東横綱 | 0勝2敗13休 |
| 名古屋場所 | 東横綱 | 7勝7敗1休 |
| 秋場所 | 西横綱 | 15日間全休 |
春場所までは2桁勝利を続けていた。5月以降の3場所は、どれも15日間を取り切れていない。秋場所の休場が決まった際、立浪親方は次に出る場所が進退にかかわるという考えを示していた。
平戸海と2日で62番、11月4日に出場を決める
復帰への足取りが見え始めたのは10月だ。10月10日の長野県松本市から秋巡業に途中参加し、14日の岐阜県高山市で相撲を取る稽古を再開した。巡業中には八角理事長(元横綱・北勝海)から番数を重ねるよう言われ、その助言どおりに稽古の量を増やしていく。
福岡入り後は、10月27日に部屋の幕下以下の力士と15番取って13勝2敗。そこから出稽古が続いた。10月29日は境川部屋で平戸海と29番、30日は福岡市の高砂部屋で幕内・朝白龍と15番取って12勝3敗、31日は追手風部屋で大栄翔と16番取って14勝2敗と、関取を相手に白星を重ねていく。11月2日は境川部屋に出向いて幕内・平戸海と34番、3日は立浪部屋に平戸海を迎えて28番取り、2日間で62番に上った。4日も福岡県那珂川市の武隈部屋に出向き、幕内の朝乃山、豪ノ山と15番取って13勝2敗。2日目に当たる朝乃山とは7番続けて取り、6勝1敗だった。
関連記事:豊昇龍、九州場所へ「出るつもりでやっている」 平戸海と2日で62番の稽古、出場は師匠と相談
出場を決めたのは11月4日の稽古後だった。立浪親方から右膝の状態を聞かれ、今のところ問題はないと答え、自分から「出たい」と伝えた。話し合いは2、3分ほどで終わったという。親方からは「けがを悪化させないようにやりなさい」と声をかけられた。
翌5日の朝稽古の後、豊昇龍は出場を明言した。手術を経て悔しい思いがあったと振り返り、「わくわくしている」と心境を語る。ファンに向けては「元気な姿を見せたい」と話した。周囲が慎重に見守るなかで、復帰を急いだのは本人だった。
初日は新小結・美ノ海、2日目は朝乃山
11月6日の取組編成会議で、初日と2日目の相手が決まった。西横綱の豊昇龍は初日に東小結の美ノ海(33)=木瀬部屋=、2日目に東前頭筆頭の朝乃山(32)=高砂部屋=と当たる。九州場所は11月22日までの15日間で、東の横綱には秋場所を制した大の里が座る。秋場所を一人横綱で戦った大の里にとっても、2人の横綱がそろう場所は2場所ぶりになる。
美ノ海とはこれまで6回対戦し、すべて豊昇龍が勝っている。幕内では2024年九州場所、2026年春場所、名古屋場所と3回当たり、いずれも白星だった。美ノ海は九州場所の番付で、沖縄県出身の力士として初めて三役に上がった。新小結として迎える初日に、いきなり横綱と顔を合わせる。
大関経験者の朝乃山にも、豊昇龍は5戦全勝と負けていない。休場明けの序盤2日間は、過去の相性で見れば悪くない組み合わせだ。
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福岡の土俵との相性もいい。九州場所では2022年から4年続けて2桁勝利を挙げ、2024年は13勝2敗、2025年は12勝3敗で優勝決定戦まで進んだ。ただ、賜杯には届いていない。九州はいつもあと一歩で負けている、という趣旨の悔しさを本人も口にしている。
横綱11場所目、優勝なしは最長に並ぶ瀬戸際
モンゴル・ウランバートル出身の豊昇龍は、レスリングの選手として日本体育大学柏高等学校に留学し、高校1年生の夏に相撲へ転じた。叔父は元横綱・朝青龍。2018年初場所で初土俵を踏み、2025年初場所で2度目の幕内優勝を果たして、翌春場所で第74代横綱に昇進した。新弟子検査に合格したのは、9年前の九州場所だった。
九州場所は、横綱として迎える11場所目になる。これまでの10場所のうち休場は5場所で、横綱としての優勝はまだない。九州場所でも賜杯を逃せば、昇進から優勝のない場所数が、年6場所制となった1958年以降で朝潮、柏戸、3代目若乃花の11場所と並んで最も長くなる。
右膝の状態に加え、急いで仕上げた体がどこまで15日間持つかも焦点だ。番数こそ重ねたものの、好調時の張りはまだうかがえないという見方もある。4場所ぶりの皆勤、そして横綱として初めての優勝へ。自己最重量まで戻した体で、豊昇龍は11月8日の初日、美ノ海を迎える。
[文/構成 by スポーツ担当ライター 疾風(HAYATE)]











































































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