宮里阿連が原大空に1回TKO、新人王西軍代表に デビュー5戦全KOで12月19日の全日本新人王へ

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン
プロボクシングの新人王西軍代表決定戦が11月7日、大阪・堺市産業振興センターで行われ、スーパーフェザー級の宮里阿連(19)=琉球=が西日本新人王の原大空=匠=に1回1分56秒TKO勝ちした。左ストレートで試合を決め、大会の最優秀選手(MVP)に選ばれている。宮里は12月19日、東京・後楽園ホールの全日本新人王決定戦で、東日本新人王の蛯名創魅=DANGAN郡山=と日本一を争う。
左ストレートで初回TKO、1回1分56秒の決着
西軍代表決定戦は、西日本の各地区を勝ち上がった新人王同士が、全日本新人王決定戦への出場権を懸けて戦う大会だ。この日はミニマム級からミドル級まで12階級で、すべて5回戦が組まれた。
相手の原は、関西地区の西日本新人王。9月13日に同じ堺市産業振興センターで行われた決勝で、松本春輝=BMB=を4回TKOで下して勝ち上がってきた。一方の宮里は、西部日本新人王として9月20日の中日本との対抗戦を制し、西日本の代表と顔を合わせる権利をつかんでいた。
試合は長くかからなかった。177センチの長身サウスポーの宮里は1回、左ストレートを打ち込み、TKO勝ちを収めた。1回1分56秒。デビューから続く連続KOは、大舞台でも途切れなかった。
全試合が終わった後に三賞が発表され、宮里は大会の最優秀選手に選ばれた。5回戦の予定を、2分足らずで終わらせての受賞だった。
宜野湾市出身の19歳、デビューから5戦すべてKO
宮里は沖縄県宜野湾市の出身で、北中城村の琉球ボクシングジムに所属する。小学生までは別の格闘技に打ち込み、中学からボクシングに転向した。アマチュアではジュニア・チャンピオンズリーグ(JCL)のU15、U18で全国優勝を経験している。
プロデビューは2025年11月。沖縄県立北谷高等学校の3年生だった当時、スーパーフェザー級4回戦で、ボディーへの左アッパーから連打をまとめ、最後は左フックで1回1分36秒KO勝ちを収めた。試合後はコーナーポストに上がって歓声を浴び、「緊張したが練習通りできた」と話した。この初勝利については「本当に快感」と表し、もうやめられないとも語っている。
2026年に入ると、新人王トーナメントで勝ち星を重ねていく。5月23日に福岡市立城南体育館で行われた西部日本新人王決勝では、樋口丈留=北島=を2回43秒でKO。この時点で戦績は3戦3勝3KOだった。5月の時点で、北谷高校はすでに卒業していた。
9月20日には、福岡県上毛町の上毛町立体育館ループアリーナで中日本新人王との対抗戦に臨んだ。相手は2戦全KOのゴメス・ヒデキ=とよはし=で、KO決着が予想された一戦だ。宮里は開始から強気に前へ出ると、相手の右ストレートをかわして左を合わせ、強烈なダウンを奪う。立ち上がったゴメスを追撃で防戦一方に追い込み、1回2分50秒でレフェリーが試合を止めた。
この対抗戦の後、宮里は西軍代表も倒し切り、全部KOで全日本新人王を取ると宣言していた。11月7日の初回TKOで、その言葉どおりの結果を出したことになる。デビューから5戦、すべてKOかTKOで勝ち続けている。
岸和田市出身の原大空、初回で止められる
敗れた原大空は、大阪府岸和田市出身の24歳。身長174センチの右構えで、2025年8月にプロデビューした。アマチュア時代の戦績は10戦4勝6敗と負け越していたが、プロでは白星を重ねてきた。
2026年4月には、元WBC世界スーパーフライ級王者の徳山昌守が会長を務める徳山ジムが初めて選手を送り出した興行に出場し、李勝輝=徳山=に3回2分3秒TKO勝ち。この試合を終えて3戦3勝(2KO)となっていた。9月の西日本新人王決勝でも、4回TKOで勝っている。
だが、この日は宮里の左に初回で止められた。原にとっては、全日本の舞台を目前にしたところで、わずか2分足らずでの終戦だった。
西軍代表12人が決定、技能賞と敢闘賞は
この日決まった西軍代表は次のとおり。
| 階級 | 勝者(西軍代表) | 敗者 | 結果 |
|---|---|---|---|
| ミニマム級 | 内野々叶真 | 小原徳武 | 判定3-0 |
| Lフライ級 | 築山陽向 | 後藤圭人 | 判定2-1 |
| フライ級 | 髙橋歩夢 | 花田律生 | 判定3-0 |
| Sフライ級 | 髙橋侑真 | 樋田大知 | 判定2-1 |
| バンタム級 | 柳生義宗 | 宮里駿太 | 判定2-1 |
| Sバンタム級 | 髙岡賢伸 | 川添仁 | 判定2-1 |
| フェザー級 | 山辺大地 | 小谷瑠音 | 3回1分44秒TKO |
| Sフェザー級 | 宮里阿連 | 原大空 | 1回1分56秒TKO |
| ライト級 | 吉田心 | 樋口絹真 | 1回1分32秒KO |
| Sライト級 | 野上一馬 | 秋山彰吾 | 判定3-0 |
| ウェルター級 | 近藤裕真 | 中川徳臣 | 2回2分52秒TKO |
| ミドル級 | 大島剣真 | 玉城利久 | 2回1分48秒TKO |
技能賞はフライ級の髙橋歩夢=森岡=が受けた。9月の西日本新人王決勝でMVPに選ばれた17歳の高校生で、この日は花田律生=折尾=にジャッジ3人とも50-44をつける判定勝ち。スーパーフライ級では兄の髙橋侑真=森岡=も2-1の判定を制し、兄弟そろって全日本新人王決定戦へ進む。
敢闘賞はミドル級の大島剣真=フュチュール=。3勝3KOの玉城利久=本田フィットネス=を2回1分48秒TKOで退けた。
5回戦12試合のうち、判定にもつれた試合は7つあり、そのうち4試合が2-1の割れた判定だった。KOとTKOで終わった5試合の中で、1回で決着したのは宮里とライト級の吉田心=石田=の2試合となった。
沖縄勢では明暗が分かれた。バンタム級の宮里駿太=オキナワ=は柳生義宗=黒潮=に1-2の判定で惜敗し、沖縄出身で熊本を拠点とする玉城もミドル級で敗れている。西軍代表として全日本へ進む沖縄のジムの選手は、宮里阿連1人となった。
同じ11月7日、同じ堺市産業振興センターでは、日本ユース・スーパーフェザー級王者の丸元大五郎=大成=が初防衛戦を初回KOで飾っている。
関連記事:丸元大五郎、守屋龍之介を1回KOで日本ユースSフェザー級初防衛 デビューから7戦全KO
12月19日、後楽園で東日本新人王の蛯名創魅と
全日本新人王決定戦は12月19日、東京・後楽園ホールで開かれる。各階級の西軍代表が、11月3日の東日本新人王決勝戦を勝ち抜いた東軍代表と戦い、その年の日本一の新人を決める。
宮里を待つのは、スーパーフェザー級の東日本新人王、蛯名創魅=DANGAN郡山=だ。11月3日の決勝では、ボクサー型の尾上剣清=ワールドスポーツ=を相手に左のボディーアッパーで距離を詰め、2-1の判定で競り勝った。7月の東日本新人王予選では、1回にダウンを奪った末に3回TKOで準決勝へ進んでいる。
サウスポー同士の対戦になる。宮里が5戦すべてKOかTKOで勝ち上がったのに対し、蛯名は東日本の決勝を2-1の判定で制した。
各階級の東西の顔ぶれは次のとおり。
| 階級 | 西軍代表 | 東軍代表 |
|---|---|---|
| ミニマム級 | 内野々叶真 | 林兼士 |
| Lフライ級 | 築山陽向 | 児島義輝 |
| フライ級 | 髙橋歩夢 | 栁田優希 |
| Sフライ級 | 髙橋侑真 | 佐藤竜冴 |
| バンタム級 | 柳生義宗 | 布元寿弥 |
| Sバンタム級 | 髙岡賢伸 | 小林蓮 |
| フェザー級 | 山辺大地 | 福山弘樹 |
| Sフェザー級 | 宮里阿連 | 蛯名創魅 |
| ライト級 | 吉田心 | 松永敦朗 |
| Sライト級 | 野上一馬 | 磯谷広太 |
| ウェルター級 | 近藤裕真 | カドカ・ |
| ミドル級 | 大島剣真 | 筒井ちび太 |
東日本のMVPは、スーパーバンタム級の小林蓮=RK蒲田=が受けた。東西のMVPは別の階級で、全日本の舞台で直接拳を交えることはない。
U-NEXTは10月28日、12月19日の第73回全日本新人王決定戦を独占配信すると発表している。11月7日の西軍代表決定戦も、12月11日にオンデマンドで配信される予定だ。
関連記事:U-NEXT、ボクシング11〜12月の10興行を独占配信 全日本新人王決定戦などのスケジュール
初回KOのデビューを「本当に快感」と語った高校3年生は、1年後、西軍のMVPとして後楽園のリングに向かう。全部KOで勝つという宣言を、残る1試合で貫けるか。
[文/構成 by スポーツ担当ライター 久遠(KUON)]

















































































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