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下町俊貴、12月に米アリゾナ州でIBFフェザー級挑戦者決定戦 相手は24戦全勝の同級3位

下町俊貴、12月に米アリゾナ州でIBFフェザー級挑戦者決定戦 相手は24戦全勝の同級3位

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IBF世界フェザー級4位の下町俊貴(29)=グリーンツダ=が、12月5日(日本時間6日)に米アリゾナ州で同級挑戦者決定戦に臨む。相手は同級3位で24戦全勝(16KO)のルイス・レイナルド・ヌニェス(ドミニカ共和国)。IBFが11月2日までに公式サイトで発表した。勝てば空位のランキング1位に入り、王者アンジェロ・レオ(米国)への挑戦に大きく近づく一戦となる。

12月5日、全勝ヌニェスとIBF1位の座を争う

試合は、クルーザー級世界3団体統一戦をメインに据えた大型興行に組み込まれた。メインはWBA・WBO王者デビッド・ベナビデス(米国)とWBC王者ミハル・チェスラック(ポーランド)の一戦で、会場はアリゾナ州グレンデールのデザート・ダイヤモンド・アリーナと発表されている。グレンデールは州都フェニックスの西隣にある都市で、報道によっては開催地をフェニックスと伝えたものもあった。フェニックス出身のベナビデスにとっては地元での興行だ。

日付は現地時間の12月5日。アリゾナ州は夏時間を採用しておらず、日本との時差は16時間になる。現地の朝8時以降に始まる試合であれば日本では6日にあたり、下町の試合も日本時間では12月6日に行われる計算だ。試合順や開始時刻はまだ公表されていない。

なぜこの一戦が「挑戦者決定戦」と呼ばれるのか。

IBFのフェザー級ランキングは、9月時点で1位が空位になっている。IBFは7月初めまでに、この1位を埋めるため、2位と3位の選手に決定戦に出られるかの確認を求めた。当初の候補は、21勝2分けと無敗の2位オマール・トリニダード(米国)と3位ヌニェスだったが、最終的にヌニェスの相手は4位の下町に決まった。勝者は空いた1位の座に入り、王者への挑戦権をめぐる争いの先頭に立つ。

相手ヌニェスは24戦全勝16KOのドミニカ人

ルイス・レイナルド・ヌニェスは27歳のドミニカ共和国の選手で、戦績は24戦全勝(16KO)。米国を主戦場とし、2025年12月には米テキサス州サンアントニオで判定勝ちを収めるなど、無敗のまま白星を積み上げている。

アリゾナのリングは初めてではない。2022年5月、ヌニェスはベナビデスがメインを務めた興行で前座に出場し、10回判定勝ちを収めている。会場は当時ヒラ・リバー・アリーナと呼ばれていたアリーナで、2022年8月に現在のデザート・ダイヤモンド・アリーナへ名前を変えた。ヌニェスにとっては、勝ったことのある会場への帰還となる。

対する下町は、米国のリングで無敗の上位ランカーと向き合う。

新人王から日本王者、フェザー級転向までの歩み

下町は1996年11月4日生まれの大阪府出身で、11月4日に30歳を迎える。身長179cmのサウスポーだ。小学5年でボクシングを始めたが約1年でやめ、中学・高校時代は部活動に入らない「帰宅部」だった。高校卒業の直前に再びジムへ通い始め、2015年12月にプロデビューする。

2017年12月には全日本新人王決定戦のスーパーバンタム級決勝で、東軍のMVPだった飯見嵐(ワタナベ)を4回TKOで破り、全日本新人王とMVPを手にした。当時は試合後に、もっと体力をつけてランクを上げ、タイトルマッチをやりたいと話していた。2019年には日本ユース王座を獲得し、2023年6月に大湾硫斗(志成)との王座決定戦に勝って日本スーパーバンタム級王者となる。同年10月の石井渡士也(RE:BOOT)戦は引き分けで防衛し、その後も防衛を重ねて4度の防衛に成功。世界挑戦に備えるため、2025年2月に王座を返上した。

大舞台の経験は豊富だ。2024年9月の井上尚弥―テレンス・ジョン・ドヘニー戦、2025年1月の井上―金藝俊戦、同年9月に名古屋で行われた井上―ムロジョン・アフマダリエフ戦、そして2026年5月の東京ドームでの井上―中谷潤人戦と、井上尚弥のメインイベントの前座に4度出場し、いずれも勝っている。直近の主な試合は次の通りだ。

日付相手結果
2024年9月3日津川龍也下町の3-0判定勝ち(日本S・バンタム級V3、有明アリーナ)
2025年1月24日平野岬下町の2-0判定勝ち(日本S・バンタム級V4、有明アリーナ)
2025年4月29日アラン・ディパエン(タイ)下町の3-0判定勝ち(56.3kg契約、エディオンアリーナ大阪)
2025年9月14日リー・ハンソル(韓国)下町の3-0判定勝ち(S・バンタム級、名古屋・IGアリーナ)
2026年5月2日阿部麗也下町の2-0判定勝ち(フェザー級、東京ドーム)

津川戦と平野戦はいずれもダウンを奪われながらの判定勝ちだった。平野戦では6回に右フックで先にダウンを奪ったものの、最終10回に右を浴びて倒され、ジャッジ1人は94-94のドローとつけた。試合後の下町は、同じ会場で2試合続けてダウンしてしまったと振り返っている。王座返上後のディパエン戦では守りを重視して距離を管理し、試合後には世界へ向けた意気込みとともに、倒すコツを教えてほしいと会場に呼びかけた。2025年9月の名古屋では韓国王者リー・ハンソルにジャッジ3者とも80-72のフルマークで判定勝ちし、相手の顔がタフだったのでボディーを攻めたと試合を語った。倒し切れない試合が続いたものの、黒星は2016年の1敗だけ。通算戦績は23勝(12KO)1敗3分けとなる。

阿部戦は、世界戦の経験がある阿部を相手にした、防御の巧みなサウスポー同士の10回戦だった。採点は96-94が2者、95-95が1者の2-0。8回には下町の左アッパーで阿部の右目の下が腫れた。試合前の会見で下町は、スーパーバンタム級時代は減量が苦しかったぶん、フェザー級では体の面でプラスになると話している。阿部戦の時点でIBF6位だったランキングは、9月時点で4位まで上がっている。

勝者の先に待つ王者アンジェロ・レオ

IBFフェザー級の王座を持つのは、2024年に戴冠したアンジェロ・レオ(米国)だ。2025年5月24日には大阪で亀田和毅を2-0判定で退け、防衛を果たしている。

関連記事:亀田和毅、WBAフェザー級2位に上昇し王座決定戦の可能性 1位ミルコ・クエジョの戦績

だが、レオはその後リングに上がっていない。2026年5月9日に米ジョージア州アトランタで予定された指名挑戦者ラエース・アリームとの防衛戦は、アリームが前日計量で体重を超過したため中止になった。王座はレオの手元に残り、次の防衛戦の相手は決まっていない。挑戦者決定戦の勝者がランキング1位に入れば、レオとの対戦が次の焦点になる。

日本のフェザー級では、ほかにも世界ランカーが王座をうかがう。IBFの9月のランキングでは中野幹士が7位に入り、WBAでは亀田和毅と中野がそろって上位にいる。

関連記事:中野幹士、WBA世界フェザー級ランキング2位 会長の見解と19日の世界選手権委員会、戦績16戦15勝1敗

2015年のデビューから約11年。帰宅部から始まった下町のキャリアは、世界挑戦の一歩手前までたどり着いた。相手は27歳で、まだ一度も負けていない全勝ランカー。12月5日の結果が、IBFフェザー級の次の挑戦者を決める。

[文/構成 by スポーツ担当ライター 久遠(KUON)]

寄稿者

久遠(KUON)
WEBライター(主にスポーツ記事)経験7年。スポーツ、格闘技が好きで、ボクシング世界チャンピオンが主宰するジムに4年間在籍。自分でも練習を重ね、”3分”の過酷さと濃さを体で知る。観戦もライフワークで、会場には年4回ほど足を運ぶ。選手目線の実感とファン目線の熱量、その両方を武器に、試合の見どころやリングのリアルをライター経験を活かしてわかりやすく伝えます。

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