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高橋光成が海外FA権を行使、申請書類の提出を認める コメント全文とFAランク

高橋光成が海外FA権を行使、申請書類の提出を認める コメント全文とFAランク

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西武は11月2日、高橋光成投手(29)が今年5月に取得した海外フリーエージェント(FA)権を行使すると発表した。同じ日、本拠地のベルーナドームを訪れた高橋は、報道陣から申請書類を出したかと問われ「はい」と認めた。プロ12年間の通算成績は82勝83敗、防御率3.30。FAランクは公表されていないが、報道ベースの推定年俸から見ると推定Aランクにあたる。

11月2日に行使を正式表明、何が確定したか

高橋は11月2日、埼玉県所沢市のベルーナドームを訪れ、FA権を行使するための申請書類を提出した。西武が同日に行使を発表し、本人のコメントも球団を通じて出ている。

11月1日の時点では、関係者の話として行使の方針が伝えられただけだった。本人の言葉も、球団の発表もまだない段階だ。それが1日で変わる。

確定したのは次の3点になる。高橋が自ら書類を提出したこと、球団が行使を正式に発表したこと、そして「今後の野球人生を考え」と理由を本人が説明したことだ。移籍先や条件は、まだ何も決まっていない。

関連記事:高橋光成、海外FA権を行使へ メジャー最優先もソフトバンクが獲得調査、移籍先の行方と交渉解禁の日程

球団を通じたコメント全文

球団を通じて発表したコメントの全文は、次のとおりだ。

これまで大きなけがもなく1軍の舞台で投げ続けられたこと、支えてくださった多くの方への感謝の気持ちでいっぱいです。FA権については、今後の野球人生を考え、自分がどうしたいのかという気持ちを大切にした結果、行使することを決めました。

球団から「これまでライオンズのために投げてくれてありがとう」という言葉をいただけたことは、素直にうれしかったです。苦しい時期にも起用していただいたからこそ、今の自分があると思っています。本当に感謝しています。

ライオンズで過ごした12年間は、いろいろなことがありましたが、あっという間でした。一人ひとりの個性を尊重していただき、伸び伸びとプレーさせてもらいました。その環境があったからこそ、自分の力を伸ばすことができたと感じています。

ファンの皆さんには、良い時も悪い時も応援していただき、本当に感謝しています。特に、9回にマウンドに上がるときには登場曲が流れ、「行ってこい」と背中を押してくれるような大きな歓声は、とても好きですし、強く印象に残っています。

1勝もできなかった年は、自分自身も苦しく、多くの方の期待に応えられなかったと感じていました。厳しい言葉もいただきましたが、それ以上に「お前ならできる」「まだまだいける」と励ましていただいたことが、今も心に残っています。思うような結果が出ない時にも寄り添っていただき、言葉をかけ続けてくださったことが、本当に心強かったです。そうした皆さんの支えがあったからこそ、ここまで投げ続けることができました。本当に感謝しています。ありがとうございました。

コメントの中の「1勝もできなかった年」は2024年を指す。この年は15試合に登板して0勝11敗に終わり、プロ入り後で初めて白星のないシーズンになった。

通算82勝、2桁勝利4度の12年間

高橋は前橋育英高等学校の出身。2年夏の甲子園で全国制覇を経験し、2014年のドラフト1位で西武に入った。1年目の2015年に5勝を挙げ、2019年に初の2桁となる10勝に届いている。

日本野球機構(NPB)の個人年度別成績で、主な年をまとめると次のとおりだ。

年度登板勝敗防御率
20192110勝6敗4.51
20212711勝9敗3.78
20222612勝8敗2.20
20232310勝8敗2.21
2024150勝11敗3.87
2025248勝9敗3.04
2026229勝6敗2.54
通算12年21882勝83敗3.30

2桁勝利は2019年と、2021年から3年連続の計4度。2022年と2023年は2年続けて防御率2点台前半をマークし、先発の柱として長いイニングを任された。

0勝からの立て直しは、数字にはっきり表れる。2025年に8勝まで戻し、2026年は22試合で3完投を含む9勝6敗、防御率2.54。投球回は138回1/3に達した。3年ぶりの2桁勝利にはあと1勝届かなかったものの、チームのリーグ2位を支えた。

FAランクは推定A、移籍先が国内なら補償が必要に

FAランクは、NPBも球団も公表していない。区分は所属球団内の年俸順位で決まり、外国人選手を除いた上位3人がA、4〜10位がB、11位以下がCになる。

高橋の今季の年俸は、1月28日の契約更改で4000万円増の2億5000万円(推定)だった。西武では平良海馬投手と源田壮亮内野手が推定3億円で並んでおり、推定額で比べると高橋は球団内で3番目にあたる。報道ベースの推定額をもとにした区分で、Aランクと推定される。

補償が関わるのは、国内の他球団と契約した場合だけだ。Aランクの選手が移籍した場合、西武は獲得した球団に対し、旧年俸の80%にあたる金銭か、人的補償(選手1人)と旧年俸の50%の金銭のどちらかを選んで求めることができる。海外球団へ移籍する場合、この補償は発生しない。

NPBは10月30日、人的補償を2027年オフから廃止し、ドラフト指名権の譲渡に切り替えると発表した。高橋の今オフの移籍は、現行の制度で扱われる。

関連記事:小島和哉が国内FA権を行使「悔いのない決断をしたいと思います」 通算59勝とFAランク

交渉解禁は11月11日、昨オフのポスティングとの違い

ここからの日程は決まっている。FA権を行使する選手は11月10日に「FA宣言選手」として公示され、翌11日から他球団との交渉が始まる。今季の有資格者は国内36人、海外69人の計105人だ。

国内では、ソフトバンクとDeNAが獲得調査を進めていると報じられている。報道によると、ソフトバンクの城島健司CBOは11月2日の取材で、高橋を「間違いなく魅力的な投手」と評価し、調査を続けてきたことを認めた。高橋は今季、ソフトバンク戦に7試合登板して4勝、対戦防御率1.69だった。

西武も手を引いたわけではない。広池浩司取締役球団本部長は10月12日、「もちろん残ってほしいっていう思いは伝えますし、伝えてます」と語り、残留を求める条件を示す考えを明かしていた。

関連記事:高橋光成、海外FA権の去就「本当に悩んでいる」 西武の秋季練習初日に参加

昨オフとの大きな違いは、移籍の仕組みにある。ポスティングシステムは所属球団の容認が前提で、移籍が決まれば獲得したメジャー球団から西武に譲渡金が支払われる。高橋は昨オフにこの制度でメジャー移籍を目指し、3球団からオファーを受けたと報じられたが、2026年1月に残留を決めた。海外FA権の行使は球団の同意がいらず、国内外のどの球団とも自由に交渉できる。

懸念はメジャー側の日程だ。大リーグの労使協定は12月1日(日本時間2日)に失効する。新たな合意がまとまらずロックアウトに入れば、その間はFA選手の獲得ができなくなり、契約の時期が大きく遅れる見通しだと報じられた。

「どこの球団にも行ける権利を持っている」。10月の取材で国内移籍も選択肢に入ると話していた高橋の交渉が、11月11日から始まる。

[文/構成 by スポーツ担当ライター 高瀬翔吾]

寄稿者

高瀬翔吾
Webメディアでスポーツ、エンタメ、時事ニュースなど、累計数千本の記事制作に携わってきたスポーツ系ライター。野球分野では、プロ野球の試合結果や選手の記録をはじめ、MLB、高校野球、ドラフト、移籍、契約更改などの記事を継続的に担当。数字や公式記録を基に情報を整理する記事を得意としており、結果を伝えるだけでなく、その記録が持つ意味や、選手・球団を取り巻く背景までわかりやすく解説することを心がけている。主な執筆分野は、プロ野球、MLB、高校野球、侍ジャパン、ドラフト、移籍情報。

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