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立石正広、阪神の安芸キャンプで二塁の守備練習 藤川球児監督「チームのバランスの一つ」

立石正広、阪神の安芸キャンプで二塁の守備練習 藤川球児監督「チームのバランスの一つ」

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阪神の立石正広内野手(23)が11月2日、高知県安芸市で行われている秋季キャンプで二塁の守備に就いた。プロ1年目の今季は主に三塁と左翼で起用され、二塁を守ったのは8月5日のDeNA戦の1試合だけ。藤川球児監督は「チームのバランスの一つ」と説明し、来季の三塁候補に二塁という選択肢を加えた。

投内連係とシートノックで二塁へ

立石が二塁に入ったのは、11月2日午前の投内連係と、その後のシートノックだった。投内連係や外野との中継プレーは的確にこなしたと報じられた。二遊間の併殺練習では、中堅へ抜けそうな打球をつかんでグラブトスでつなぐ場面もあった。シートノックでは外野からの返球をすべてカットプレーで行い、右翼の福島圭音や岡城快生からの送球を受けて内野へつないだ。

二塁の守備位置に立つのは、8月5日以来およそ3カ月ぶりだ。10月のみやざきフェニックス・リーグでは、試合でもノックでも二塁には就いていなかったという。

本人は練習後、久しぶりで距離もあり「難しかった」と明かした。ふだんの三塁とは違う動きが入ることには新鮮さも感じたといい、守備はまだ自信がないので、数多く打球を受けて自信をつけたいと話している。

選択肢が広がることには前向きだ。出場機会が増えることにもつながるとして、二塁の練習にはメリットがあると受け止めた。打撃には多少の波があるが、守備では安定した成績を残したいとも語っている。

藤川監督は三塁で確定なのかと逆質問

練習後、藤川監督は立石の二塁起用について報道陣に問われると、三塁で決まりだと考える理由を逆に尋ね返した。そのうえで、立石がセカンドを守れる球場も多いと述べ、「チームのバランスの一つ」と位置づけた。

監督の説明は続く。三塁だけでなく、いくつかのポジションを守れることについては「普通にツールとしてある」と話し、複数の守備位置をこなすのは今の野球では当たり前の備えだという考えを示した。

内野の守備を担当する田中秀太内野守備走塁コーチは、立石の守備位置は三塁が中心になるとしたうえで、二塁の経験が三塁の守備に生きることもあると説明する。秋季キャンプでは今後も二塁の練習を続ける方針だ。

プロ初の二塁は代打からの途中出場

立石の二塁には前段がある。

7月20日、立石は一軍の試合前練習で約5分間、二塁のノックを受けた。田中コーチから助言を受ける場面もあった。このとき本人は、遊撃や二塁の練習は時間があるときにやってきたと話し、守れる場所が増えれば引き出しも増えると語っている。当時は中野拓夢がベンチスタートとなる試合もあり、立石は何年も出続けている中野の体への負担を思いやったうえで、そういう時こそ若手の力が少しでも役に立てばと話していた。

実戦で二塁に入ったのは8月5日、横浜スタジアムでのDeNA戦だった。五回に代打で途中出場し、そのまま二塁へ。ゴロの処理やベースカバーなど3度の守備機会を無難にこなし、試合後は初めてだったので少し落ち着かなかったと振り返った。この日は中野がコンディションを考慮され、8月2日のヤクルト戦に続いてベンチスタートとなり、二塁の先発は熊谷敬宥だった。前日の8月4日には、試合前に一塁で打球を追う姿もあった。

今季の先発出場は三塁で16試合、左翼で19試合。二塁での先発出場はない。NPBの公式記録では、一軍で38試合に出場して打率1割9分2厘、2本塁打、10打点。125打数で41三振を喫し、数字の上では課題を残した1年目だった。

出遅れもあった。1月の新人合同自主トレーニング中に右脚の肉離れを起こし、その後も故障による離脱が重なった。シーズン後の10月27日には、みやざきフェニックス・リーグの楽天戦で逆転サヨナラ3ランを含む2本塁打を放ち、打撃で手応えを残して秋季キャンプに入っている。

大学時代にも二塁の経験がある。山口県出身の立石は、高川学園高等学校で3年夏に甲子園に出場し、創価大学へ進んだ。創価大学では本職の三塁に加え、4年生の時に選択肢を増やそうと二塁に挑戦していた。2025年のドラフト会議では阪神、広島、日本ハムの3球団が1位で指名し、抽選で阪神が交渉権を引き当てた。

秋季キャンプは11月1日に安芸タイガース球場で始まった。日程は11月18日までで、球団の発表では休日は11月5日、9日、13日の3日。参加する内野手は立石のほか、元山飛優、谷端将伍、小幡竜平、佐野大陽、百﨑蒼生、髙寺望夢の7人だ。初日の11月1日は立石の23歳の誕生日で、フリー打撃では67スイングで16本の柵越えを放っていた。

関連記事:立石正広、23歳の誕生日に柵越え16本 阪神秋季キャンプ初日、藤川監督と矢野謙次コーチが助言

三塁の後継候補で、二塁の備えにも

来季の立石は、三塁での起用が有力だ。今季まで三塁を守ってきた佐藤輝明は、ポスティングシステムで大リーグへの移籍を目指している。阪神は10月19日に移籍を容認し、MLB機構は11月1日(日本時間11月2日)に佐藤を全30球団と交渉できる選手として公示した。

関連記事:佐藤輝明、ポスティング公示でメジャー30球団と交渉へ 移籍先の候補と契約予想、ロックアウトで揺れる交渉期限

それでも二塁の練習を重ねるのはなぜか。

鍵は二塁の層にある。阪神の二塁は、2023年に遊撃から移った中野が守り続けてきた。その中野も今季はコンディションを考慮され、7月や8月にスタメンを外れる試合があった。中野が欠けたときに二塁を任せられる選手を増やすことは、チームにとって課題の一つになる。143試合を戦うシーズンでは、主力が休む日にも同じ形で守れる選手が要る。

立石が二塁もこなせれば、長打が持ち味の打者を打線に残したまま、守備位置の組み合わせを変えやすくなる。三塁、左翼に加えて二塁が使えれば、藤川監督の言う「バランス」の幅も広がる。

3日目は体調不良で欠席

ただ、練習はいったん止まった。

阪神は11月3日、立石が体調不良のため秋季キャンプ3日目を欠席すると発表した。チームの宿舎で静養しており、練習に戻る時期は決まっていない。

初日は16本の柵越え、2日目は二塁の守備に加え、フリー打撃でバックスクリーンを越える打球も放っていた。その矢先の離脱となった。

キャンプは11月18日まで続く。三塁の後継候補として迎える2年目に向け、秋のうちにどこまで二塁の打球を受けられるか。三塁を軸に二塁も守れる形を作れるかは、体調が戻ってからの練習にかかる。

[文/構成 by スポーツ担当ライター TAKU]

寄稿者

TAKU
ボールを使う競技なら何でも観ます、TAKUです。学生時代はずっとバスケ部、いまは週末にフットサル。スポーツを中心に書くWebライターになって5年です。Bリーグ、バレーボール、ラグビー、テニスを中心に、野球やサッカーも書きます。試合の流れが変わった瞬間を、スコアと一緒に伝えるのが得意です。

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