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京都国際高等学校、越沼優悟の完封で秋季近畿大会初の決勝へ 相手は明石市立明石商業高等学校

京都国際高等学校、越沼優悟の完封で秋季近畿大会初の決勝へ 相手は明石市立明石商業高等学校

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2026年秋季近畿地区高校野球大会の準決勝が11月1日、わかさスタジアム京都であり、京都国際高等学校(京都1位)が報徳学園高等学校(兵庫1位)を4対0で破った。エース右腕の越沼優悟(2年)が6安打1四球で公式戦初の完封。京都国際にとって秋の近畿大会では初めての決勝進出となった。11月3日の決勝では明石市立明石商業高等学校(兵庫2位)と戦う。

京都国際が報徳学園に4対0、越沼優悟は6安打完封

1位校同士の対戦は、初回の攻防で流れが傾いた。京都国際は先頭の1番・藤本玄岐(2年)が中前安打で出ると、犠打で1死二塁とし、3番・亀田虎道(2年)の適時三塁打で先制する。死球で1死一、三塁と好機を広げ、主将で5番の川北健瑠捕手(2年)が右前適時打。2点を先に奪った。

4回には相手の失策と安打で1死二、三塁とし、8番・野沢栄之助(2年)の適時打で2人の走者がかえった。リードは4点に広がり、この回の得点が試合の最後の得点となった。

越沼は1回、2回と毎回安打を許したが、得点は与えなかった。3回と4回は三者凡退。5回は連打と犠打で1死二、三塁のピンチを背負ったものの、後続を空振り三振と中飛に打ち取る。6回と7回を再び三者凡退で終えると、9回は先頭打者に四球を出しながら併殺で切り抜け、最後まで投げ切った。

被安打6、四死球1。スライダーとシンカーを左右に投げ分け、内角も厳しく突き、打者に気持ちよく振らせない投球で凡打を重ねた。

報徳学園はこの秋、新チームの発足から公式戦9試合連続無失点を続け、準々決勝の滋賀県立八幡商業高等学校(滋賀2位)戦で初めて失点した。投手力を武器にしてきたチームを、京都国際は序盤の4点で振り切った。

関連記事:報徳学園、近畿大会準々決勝で八幡商にタイブレークのサヨナラ勝ち 4強入りでセンバツ前進

府大会は背番号10、近畿大会で託されたエースナンバー

越沼は最速147キロの横手投げの右腕だ。中学時代は二塁手で、併殺を取る送球の腕の振りを評価されて投手に転向し、そのまま横手投げを続けてきた。ソフトバンクの津森宥紀の映像を参考に下半身から動くフォームを試すと、球の力が増し、左打者への苦手意識も減ったという。

秋の京都府大会では背番号10を着け、救援を中心に投げていた。10月5日の府大会準決勝、龍谷大学付属平安高等学校戦では9回裏に雨の中で5安打6失点を喫し、試合は継続試合にもつれ込んだ。翌6日に延長10回で6点を勝ち越し、その裏を越沼が抑えて近畿大会への出場を決めている。

関連記事:龍谷大平安、近畿大会出場校決定戦で近江に5-1 3年連続の近畿大会へ、17日開幕

近畿大会を前に、小牧憲継監督(43)は越沼に背番号1を渡した。監督は「元から投げている球は良かったのですが、自覚を促そうと思い背番号1を与えました。これまでは精神的にムラのある投球を見せていたが、淡々と投げられるようになった」と語っている。

エースナンバーを着けてからの越沼は、失点していない。初戦の東洋大学附属姫路高等学校戦は2回途中から救援して7回1/3を2安打無失点、6奪三振。準々決勝の智辯学園和歌山高等学校(智弁和歌山)戦は8回から3回を投げ、延長10回表のタイブレークを三者連続三振で終わらせた。準決勝の9回を合わせ、近畿大会では計19回1/3を無失点で投げている。

前日の準々決勝からの連投だった。越沼は試合後、「昨日は昨日と切り替え、神宮大会に出たいという思いで投げました。これまでは野手に助けてもらってきた。今日は僕がチームを助けたいと思って投げました」と話した。「今日は制球がまとまっていた」とも語り、背番号1については「認めてもらえたので、恩返しというか結果で見せたかった」と明かした。9回のマウンドで頭にあったのは完投ではなく、「チームを勝たせるという気持ちでいっぱいだった」という。

逆転勝ちと完封で勝ち上がった近畿大会の3試合

京都国際は京都府大会を制し、京都1位で近畿大会に出た。準々決勝までの2試合は、いずれも劣勢をはね返した逆転勝ちだった。

日付回戦結果越沼優悟の投球
10月18日1回戦京都国際 7-3 東洋大姫路(京都国際の勝ち)救援で7回1/3を無失点
10月31日準々決勝京都国際 4-3 智弁和歌山(延長10回、京都国際のサヨナラ勝ち)救援で3回を無失点
11月1日準決勝京都国際 4-0 報徳学園(京都国際の勝ち)先発で9回を完封

初戦は0対3から先発全員の13安打で逆転した。準々決勝の相手は2026年夏の甲子園を制した智弁和歌山で、京都国際は7回まで無安打に抑えられ、0対3と追い込まれていた。8回に初安打から犠飛で1点を返し、9回裏に安打と相手の送球ミスが重なって同点。延長10回裏、無死満塁から藤本玄が右越えにサヨナラ打を放った。

準決勝は一転して、序盤に奪ったリードを越沼が守り切った。打ち勝つ試合から守り勝つ試合へ。準々決勝からの2日間で、違う形の勝ち方を見せた。

京都国際は2024年春の近畿大会で初優勝し、同じ年の夏には甲子園で初めての全国制覇を成し遂げた。夏の決勝は関東第一高等学校を延長10回タイブレークの末に2対1で破っている。ただ、2024年秋と2025年秋はともに京都府大会で敗れ、センバツへの道を断たれていた。今秋は4強入りで、3年ぶりのセンバツ出場を確実なものとしている。

チームは森下瑠大(現DeNA)や西村一毅(現中央大学)、今秋のドラフト会議で中日から5位指名を受けた西田櫂吏(3年)ら、好投手を送り出してきた。横手から投げ込む越沼が、その流れに加わろうとしている。

決勝の相手は明石商、勝てば明治神宮大会へ

決勝の相手、明石市立明石商業高等学校は1日のもう一つの準決勝で、奈良2位の智辯学園高等学校を5対4で下した。初回に2点を先制し、3対3の5回に4番の大塚捕手(2年)が左翼越えへ勝ち越しのソロ本塁打。8回にも1点を加え、4回途中から登板した2番手の仲吉泰清(2年)が逃げ切った。明石商の決勝進出は2018年以来、8年ぶりとなる。

明石商は1回戦で和歌山県立和歌山東高等学校に13対0の5回コールドで大勝した。準々決勝では、センバツ連覇を狙う大阪桐蔭高等学校を8対5の逆転で破っている。大阪桐蔭の155キロ左腕・川本晴大(2年)の制球の乱れを突き、川本から14の四死球を得て崩した試合だった。

関連記事:大阪桐蔭、明石商に敗れセンバツ当確ならず 川本晴大は自己最速155キロも14四死球、春連覇は1月29日の選考待ち

決勝は11月3日に予定されている。優勝校は11月19日に開幕する第57回明治神宮野球大会の高校の部に、近畿地区の代表として出場する。京都国際が勝てば、秋の近畿大会で初めての優勝となる。

来春の第99回選抜高校野球大会で、近畿地区の一般選考枠は6校。秋の近畿大会の成績は選考の重要な参考資料となり、4強に入った京都国際、明石商、智辯学園、報徳学園の4校は出場が確実視されている。出場校を決める選考委員会は2027年1月29日に開かれる予定だ。

連投を重ねた越沼は試合後、肩と肘に張りがあったと明かしつつ、チームを勝たせることが一番だと話した。中1日で迎える決勝で、近畿の秋の頂点と神宮への切符を懸けて、明石商と顔を合わせる。

[文/構成 by スポーツ担当ライター 高瀬翔吾]

寄稿者

高瀬翔吾
Webメディアでスポーツ、エンタメ、時事ニュースなど、累計数千本の記事制作に携わってきたスポーツ系ライター。野球分野では、プロ野球の試合結果や選手の記録をはじめ、MLB、高校野球、ドラフト、移籍、契約更改などの記事を継続的に担当。数字や公式記録を基に情報を整理する記事を得意としており、結果を伝えるだけでなく、その記録が持つ意味や、選手・球団を取り巻く背景までわかりやすく解説することを心がけている。主な執筆分野は、プロ野球、MLB、高校野球、侍ジャパン、ドラフト、移籍情報。

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