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堀田真由、主人公ニケ役の『ghost/夜の果て』舞台挨拶 監督から「棒読み」のオーダー

堀田真由、主人公ニケ役の『ghost/夜の果て』舞台挨拶 監督から「棒読み」のオーダー

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン

俳優の堀田真由(28)が11月1日、第39回東京国際映画祭のアニメーション部門に出品された劇場アニメ『ghost/夜の果て』の舞台挨拶にTOHOシネマズ 日比谷で登壇した。主人公ニケの声を担当した堀田は、夏目真悟監督から感情を乗せない芝居を求められ、「棒読み」という言葉まで出たと明かした。前日にアミューズからの独立を発表したばかりで、この日が独立後初の公の場となった。

東京国際映画祭でジャパンプレミア、羊文学の2人と登壇

舞台挨拶は、作品のジャパンプレミアにあわせて開かれた。登壇したのは堀田と、主題歌・挿入歌を担当したロックバンド・羊文学の塩塚モエカ、河西ゆりかの3人。夏目監督は登壇していない。第39回東京国際映画祭は10月26日から11月4日まで、日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区などで開かれている。

一般公開は2027年2月11日。映画祭の観客は、全国公開の3か月以上前に作品をスクリーンで見たことになる。

上映前の挨拶で堀田は、見る人それぞれの心に委ねられる作品だと紹介し、「余白を楽しみながら」見てほしいと呼びかけた。

18歳で人が「選別」される世界、15歳の少女ニケの物語

『ghost/夜の果て』は、夏目真悟監督にとって初のオリジナル長編劇場アニメーションだ。夏目監督は「ワンパンマン」「ACCA13区監察課」、オリジナルTVアニメ「Sonny Boy」、劇場版『四畳半タイムマシンブルース』などを手がけてきた。原作は夏目真悟、鈴木智尋、バンダイナムコフィルムワークス、マッドハウスの連名で、アニメーション制作はマッドハウス、配給はバンダイナムコフィルムワークスが担う。

物語の舞台は、労働の必要がなくなった近未来。優れた人だけが働いて世界を回し、誰もが18歳になると、世界に必要な人間かどうかを”選別”される。堀田が演じるニケは、15歳ですでに選別された特権を持つ優秀な少女で、仮想現実ネットワーク「オルトバース」の【星空】の管理者として天文台に着任する。世の中に苛立ちを抱えながら、自分にぴったりの居場所を探し続ける役どころだ。

そのニケが出会うのが、家族を亡くした深い喪失を抱え、身体に刺青を入れ続ける男・マス。声は高橋一生が担当する。高橋が劇場アニメで声優を務めるのは、1995年のスタジオジブリ作品『耳をすませば』以来となる。

役名声の出演
ニケ堀田真由
マス高橋一生
モビィ・ディック津田健次郎
カラテ安元洋貴
イトウ神谷浩史

キャラクター原案は漫画家のオノ・ナツメ、キャラクターデザインは久貝典史。主題歌と挿入歌の計6曲を羊文学が書き下ろし、劇伴は音楽家の君島大空が手がけた。

感情を抜く芝居に初挑戦、イントネーションも指導

堀田は脚本の第一印象を「独創的」と表現した。実際にはない世界の話でありながら、登場人物は人間らしく、考えさせられることが多かったという。

役づくりの起点は、監督からのオーダーだった。ニケは自分の居場所を探し、周りと分かち合えない孤独を抱える少女。そのため夏目監督からは「感情を乗せないように」芝居をしてほしいと求められた。

ふだんの実写作品では、感情や空気のまとい方、細かな機微を一番に考えて演じている。だが今回はできるだけ感情を抜くよう言われ、監督からは「棒読み」という言葉まで出たという。感情をなくす作業は初めてで、悩みながらも「楽しく挑戦」したと語った。

アフレコでは「もっとクールに」と繰り返し注文を受けた。苦労したのは言葉の抑揚だ。

堀田は「関西人なので」と前置きし、劇中に何度も出てくる「星空」というセリフでイントネーションが上がりやすく、「シビアにご指導」を受けたと明かした。【星空】は、ニケが管理者を務める仮想現実ネットワーク上の場所の名前でもある。

声の仕事は、2022年公開の劇場アニメ『ブルーサーマル』で初めて声優・主演を務めて以来、2回目。実写で積み上げてきた感情表現をいったん手放す役だった。

堀田は1998年生まれ。2015年にWOWOWの連続ドラマW「テミスの求刑」でデビューし、NHK連続テレビ小説「わろてんか」、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」、ドラマ「アンチヒーロー」「御上先生」などに出演してきた。作品の公式サイトに寄せたコメントでは、初めて台本を読んだとき、子どものころに抱いていた言葉にできない多くの感情を思い出したとつづっている。

羊文学も声の芝居をたたえる

以前から羊文学の曲を聴いていたという堀田は、主題歌を担当すると知り、コラボレーションできることがうれしかったと話した。羊文学の音楽については「言葉にならない部分をそっとなぞってくれる」不思議な力があると評し、主題歌が流れるエンドロールが終わるまで見てほしいと観客に求めた。

羊文学の2人は、脚本を読んだ後にカフェで何時間も作品について話し合ったという。塩塚は打ち合わせで10代のころの自分の経験とニケの気持ちが重なると監督に伝えた場面を明かし、未完成の映像に合わせて曲のイメージを膨らませる作業を楽しんだと語った。

劇中のニケと、目の前の堀田の印象の違いにも触れた。塩塚は映像と合わさったときに一言一言からさまざまなものが伝わってきたと話し、河西は感情を抑えて録った声からニケの内面まで伝わってきたと、堀田の芝居をたたえた。

独立後初の公の場、続く出演作

堀田は10月31日、約11年所属したアミューズを卒業し、11月1日から株式会社Don-crewとエージェント契約を結ぶとインスタグラムで発表していた。アミューズも公式サイトで、堀田が10月31日をもって独立すると報告している。舞台挨拶で、堀田自身が退所に触れることはなかった。

関連記事:堀田真由、11年所属のアミューズから独立 松岡茉優らと同じDon-crewとエージェント契約、『地雷グリコ』など今後の出演作

舞台挨拶の最後に、堀田は作品のテーマについて語った。大人になる中で世の中と折り合いをつけ、大切な気持ちを譲らなければならない場面がある。堀田はそう話したうえで、その違和感を「見過ごしてしまう寂しさ」を自分も感じていたと打ち明けた。ニケが”本物”を追い求める姿を通して、観客が自分の心の中にある大切な気持ちに触れる時間を過ごしてほしいと結んだ。

見どころとして挙げたのは、美しく繊細な映像表現と、キャラクターのファッションやメイクへのこだわり。塩塚も、メイクやスタイリストが入ったアニメ映画は珍しいと話し、君島大空の劇伴にも注目してほしいと呼びかけた。

堀田は11月にPrime Videoで世界独占配信が始まるドラマ『地雷グリコ』にも出演する。独立直後の秋から冬にかけて、実写とアニメの両方で新作が続く。

関連記事:『地雷グリコ』ドラマのキャストに堀田真由・山下美月ら、堀田が雨季田絵空役・山下が生徒会長の佐分利錵子役 11月13日からPrime Videoで世界独占配信

『ghost/夜の果て』は2027年2月11日から全国で公開される。

[文/構成 by Webライター 真柴 ことね]

寄稿者

真柴 ことね
芸能ニュースや音楽、テレビ番組の話題を中心に書いているWebライター。ライター歴は11年。朝は情報番組をはしごするのが日課で、気になった話題はその日のうちに調べ始める。心がけているのは「公式発表を最初に読む」こと。所属事務所やレーベルの発表、番組の公式サイトまで確かめてから書く。ドラマは録画して週末にまとめて観る派。

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