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龍谷大平安、近畿大会出場校決定戦で近江に5-1 3年連続の近畿大会へ、17日開幕

龍谷大平安、近畿大会出場校決定戦で近江に5-1 3年連続の近畿大会へ、17日開幕

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京都府大会3位の龍谷大平安が10月10日、今秋から始まった「近畿大会出場校決定戦」で滋賀県大会3位の近江を5-1で破った。エース左腕の三城柊飛(2年)が1失点で完投し、3年連続の秋季近畿大会出場を決めた。近畿大会は10月17日、わかさスタジアム京都で開幕する。

京都3位と滋賀3位がぶつかった理由

京都の学校と滋賀の学校が、なぜ秋の公式戦で戦ったのか。

秋季近畿地区高校野球大会の出場枠は16校。大阪と兵庫は府県大会の上位3校、京都・滋賀・奈良・和歌山の4府県は上位2校が出場する。足りない2枠をめぐり、これまでは4府県のうち2府県ずつが毎年交代で3位校を送り出していた。

この方式では、3位になっても出場できない年がある。昨年まで京都・滋賀・奈良・和歌山の3位校は隔年でしか近畿大会に出られず、生まれた年によって出場の可能性が変わる不平等があった。そこで近畿地区高校野球連盟は今秋から、4府県の3位校同士で2試合を行い、勝った2校が近畿大会に進む制度に切り替えた。

従来の方式なら、京都開催の今秋は京都と和歌山が3校を出す年に当たり、滋賀3位の近江と奈良3位の郡山は県大会の準決勝で敗れた時点で近畿大会への道が閉ざされていた。近江の小森博之監督は決定戦を前に「これまでなら準決勝で負けた段階で終わっていた。また緊迫したゲームができる。教育的にもありがたいこと」と新制度を歓迎していた。

組み合わせは京都3位対滋賀3位、奈良3位対和歌山3位。京都府高校野球連盟が主管し、10月10日に京都府綾部市のあやべ・日東精工スタジアムで2試合があった。もう1試合は郡山(奈良)が田辺(和歌山)を10-5で下し、2009年以来17年ぶりの近畿大会出場を決めている。郡山は1-1の6回に3点を勝ち越し、その後1点差まで追い上げられたが、6-5で迎えた9回に4点を奪って突き放した。

4回に勝ち越し、9回に突き放す

試合は午前10時に始まった。先攻の龍谷大平安が1回に1点を先制し、近江は3回に1点を返して1-1。均衡を破ったのは4回で、龍谷大平安が2点を勝ち越した。

チーム123456789計
龍谷大平安(京都3位・勝利)1002000025
近江(滋賀3位)0010000001

9回には近江の失策に乗じて2点を追加し、試合を決めた。近江は好機を何度もつくりながら、あと1本が出ない。9回の適時失策を含む計3失策が重くのしかかった。

マウンドを最後まで守ったのは三城だった。最速135キロの左腕で、10月8日の京都府大会3位決定戦では登板機会がなかった。近江打線に7安打を浴びながらも要所を締め、5回2死一、二塁のピンチは三振で切り抜けている。

「守備を信じて、コースに投げ分けて打ち取ろうと思っていました。コースに投げ分け、少ない球数で打ち取ることが自分の持ち味。相手を意識せず、自分の投球をすることを心がけました」。試合後、三城はそう明かした。

川口監督「甲子園に行きたい」

チームを率いるのは、龍谷大平安OBで元オリックスの川口知哉監督。1997年にはエースで4番として夏の甲子園準優勝に導き、ドラフト1位でプロ入りした。2022年4月に母校のコーチとなり、2025年4月に監督に就任した。

川口監督は新制度について「初めての試みで何が正解か分からないが、選手が他府県の学校と公式戦をし、経験を積めることは凄くいいことだと思う」と評価した。そのうえで「(近畿大会は)2年連続で初戦敗退が続いているので、うちらしい野球をして甲子園に行きたい」と続けた。

言葉どおり、ここ2年の秋の近畿大会は悔しい結果に終わっている。2年ぶりの出場だった2024年秋は1回戦で東洋大姫路(兵庫)に0-9の7回コールド負け。2025年秋も1回戦で橿原学院(奈良)に2-3で競り負けた。

この秋も、すんなり近畿の舞台にたどり着いたわけではなかった。京都府大会は雨の影響で準々決勝と準決勝がともに継続試合になった。京都国際との準決勝は9回裏に6点差を追いついたものの、タイブレークの10回に6点を失い9-15で敗れた。10月8日の3位決定戦も西城陽に9回に追いつかれ、10回表に勝ち越しを許したが、その裏に5番の本城空楽(2年)が逆転サヨナラ打を放ち4-3で勝った。そこから中1日で近江戦を迎え、名門同士の一戦を制した。

相手の近江も、2026年春の選抜大会に出場した滋賀の強豪だ。今秋の滋賀県大会は9月27日の準決勝で八幡商に2-5で敗れ、10月3日の3位決定戦で八日市南を5-0で下して決定戦に回っていた。新制度の第1試合で、京都と滋賀の名門が近畿大会の切符を争う顔合わせになった。

春夏通算104勝、選抜へ4年ぶりの道

龍谷大平安は甲子園の常連として知られる。春夏通算の勝利数は104勝。夏の全国大会では1938年、1951年、1956年と3度の優勝を誇り、選抜大会では2014年に初優勝を飾った。選抜の出場回数は全国最多の42回を数える。

一方、甲子園からはしばらく遠ざかる。選抜の出場は2023年春が最後で、近畿大会で勝ち進めば4年ぶりの出場が見えてくる。

2026年は春の京都府大会で9年ぶり29回目の優勝を飾ったが、夏の京都大会は準々決勝で鳥羽に7-10で敗れ、甲子園には届かなかった。この秋が、川口監督の就任後初めての甲子園をつかむ次の機会になる。

選抜大会の出場校は、秋の地区大会の成績を主な資料に選ばれる。2026年春の第98回大会では、近畿地区の一般選考枠は6校。前年秋の近畿大会で8強に入った近江も、その1校に選ばれた。近畿大会の1勝が、そのまま春への道につながる。

16校出そろう近畿大会、残る1枠は大阪3位

10月10日の決定戦で、近畿大会の出場校は15校が決まった。残る1枠は大阪府大会の3位校で、10月11日に関西創価と大阪産大付が3位決定戦を戦う。同じ日に東海大大阪仰星と大阪桐蔭が決勝で顔を合わせる。

府県出場校(10月10日時点)
京都京都国際(優勝)、立命館(準優勝)、龍谷大平安(決定戦勝利)
滋賀彦根総合(優勝)、八幡商(準優勝)
大阪東海大大阪仰星、大阪桐蔭(10月11日に決勝)、3位決定戦の勝者(関西創価対大阪産大付)
兵庫報徳学園(優勝)、明石商(準優勝)、東洋大姫路(3位)
奈良奈良大付(優勝)、智弁学園(準優勝)、郡山(決定戦勝利)
和歌山和歌山東(優勝)、智弁和歌山(準優勝)

組み合わせ抽選は10月13日。大会は10月17日、18日、24日、25日、31日、11月1日の6日間で、会場はすべてわかさスタジアム京都だ。京都開催のため、龍谷大平安にとっては地元の球場で戦う近畿大会になる。

2年続けて初戦で止まった名門が、新制度の最初の勝者として近畿の舞台に戻る。今度こそ1勝をつかみ、甲子園への道を開けるか。17日の開幕を待つ。

[文/構成 by スポーツライター 高瀬翔吾]

寄稿者

高瀬翔吾
Webメディアでスポーツ、エンタメ、時事ニュースなど、累計数千本の記事制作に携わってきたスポーツ系ライター。野球分野では、プロ野球の試合結果や選手の記録をはじめ、MLB、高校野球、ドラフト、移籍、契約更改などの記事を継続的に担当。数字や公式記録を基に情報を整理する記事を得意としており、結果を伝えるだけでなく、その記録が持つ意味や、選手・球団を取り巻く背景までわかりやすく解説することを心がけている。主な執筆分野は、プロ野球、MLB、高校野球、侍ジャパン、ドラフト、移籍情報。

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