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浅野温子、映画『星の教室』公開記念舞台あいさつに松葉杖で登壇 夜間中学が舞台の作品

浅野温子、映画『星の教室』公開記念舞台あいさつに松葉杖で登壇 夜間中学が舞台の作品

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俳優の浅野温子(65)が11月6日、東京・TOHOシネマズ日本橋で開かれた映画『星の教室』の公開記念舞台あいさつに、松葉杖をついて登壇した。ブルーのドレス姿で、夜間中学の生徒を演じた撮影の日々を語っている。松葉杖は脚の骨折によるものと報じられている。

公開初日の舞台あいさつ、ブルーのドレスに松葉杖

『星の教室』は11月6日に全国公開され、舞台あいさつはその初日に行われた。登壇したのは主演の桜田ひより、仙道敦子、小林虎之介、三戸なつめ、真木よう子、小泉孝太郎、中尾ミエ、浅野温子、山本學、監督の中川龍太郎、総監督の角川春樹の11人だ。

浅野は松葉杖をつき、ブルーの華やかなドレスで壇上に立った。総監督の角川も歩行を支える一本杖を使っており、ステージでは2人がそれぞれ杖を手にする場面があった。前列には角川、仙道、桜田、小林、浅野、小泉が並び、後列に中川監督、三戸、真木、中尾、山本が立っている。

なぜ松葉杖だったのか。

舞台あいさつの報道の中には、浅野が脚を骨折したため松葉杖をついて登場したと伝えたものがある。浅野は10月24日、宮崎県都城市の市総合文化ホールで一人語り舞台『千年の夢を紡いで~島津荘・神柱宮ものがたり~』に出演したが、その直前にすねを骨折し、いすに座ったまま演じたという。骨折の経緯や回復の見通しについて、本人や所属事務所、映画の公式側からの説明は11月7日時点で見当たらない。

「全員が顔を合わせる」撮影の日々を語った浅野温子

浅野が演じたのは、夜間中学に通う生徒の山西蕗子だ。公式サイトの紹介では中国残留孤児という設定で、主人公の潤間さやか(桜田ひより)が出会う同級生の1人にあたる。中尾ミエが演じる李正子とともに、心ない差別にさらされながらも明るく学ぶ人物として描かれる。

あいさつで浅野は、撮影中の教室の空気について話した。撮影の日には毎日、このメンバー全員が教室に来て顔を合わせたといい、現場で共演者の顔を見てほっとするという経験はこれまであまりなく、そう感じられること自体が不思議な感覚だったと明かしている。

話は役の向こう側にも及んだ。夜間中学に通う人たちも一日一日を大切にしながら教室へ来ていたのではないか、と浅野は思いを寄せた。芝居だけでなく、その場の空気からそこまで感じ取れた現場は初めてだったという。役を演じながら、夜間中学に通う生徒の気持ちを疑似体験したような撮影だったことがうかがえる。

同じ生徒役の中尾も、自身の歩みを重ねた。自分も中学までしか通っていないと打ち明け、学びたいと思ったときに学ぶのが一番よく、学びたい人が集まる夜間中学は理想的な学び舎だと思ったと語っている。

角川春樹「最後の総監督作品」、脳梗塞からの復帰作

本作は角川春樹事務所を率いる角川が、自ら”最後の総監督作品”とうたう一本だ。角川は2025年8月16日に脳梗塞で倒れ、リハビリを経て現場へ戻った。舞台あいさつでは「今日は特別な日」と切り出し、「昨年の8月16日に脳梗塞で倒れて、ほぼ半身不随になった」と自ら説明している。そこからリハビリを重ね、中川監督と組んで映画を完成させたと続けた。

公開を迎えた心境については、作品が自分の手を離れ、1人の赤ん坊が別の人格として独立していくような感覚だと表現した。ありがたいと思う一方で、自分が手放さなければいけないのも映画の宿命だ、とも語っている。初日を迎えることは自分にとって子どもを産むのと同じだとも話し、手放す寂しさを抱えながらも、うれしく思っていると明かした。

2026年5月に公開が決まった際のコメントで、角川は「私は昨年倒れ、現在もリハビリを続けています」と明かしていた。劇中に出てくる「明日を諦めない。人生を手放さない。」という言葉が、結果的に今の自分自身を支える言葉にもなったという。

角川は倒れてから初めての公の場となった10月6日の完成披露舞台あいさつにも、杖をついて登壇していた。今回の初日の舞台あいさつにも、杖をついて姿を見せている。

関連記事:角川春樹の現在、84歳で『星の教室』完成披露に杖をついて登壇 2025年8月の脳梗塞から復帰後初の公の場

浅野にとって、角川との縁は長い。20歳のころに角川映画『スローなブギにしてくれ』(1981年)に出演し、それから45年がたって、角川の最後の総監督作品で夜間中学の生徒を演じた。最近では『帰ってきた あぶない刑事』(2024年)、『サラリーマン金太郎【暁】編』(2025年)などに出演している。

原作は髙田郁、2001年の大阪の夜間中学が舞台

原作は『みをつくし料理帖』『あきない世傳 金と銀』で知られる作家・髙田郁の同名小説で、角川春樹事務所から刊行されている。舞台は、さまざまな事情で義務教育を終えられなかった人たちが学ぶ夜間中学だ。

主人公のさやかは、中学時代のいじめで学校へ通えなくなり、義務教育を十分に受けないまま大人になった。学歴への引け目を抱えてフリーターとして暮らすなか、夜間中学の存在を知って門をたたく。そこで出会うのが、浅野が演じる蕗子、ベトナム出身のスアン(ナターシャ)、料亭で修業する健児(小林虎之介)、韓国料理店を営む正子(中尾ミエ)、戦後の混乱で十分な教育を受けられなかった遠見(山本學)といった、年齢も国籍も違う同級生たちだ。

担任教師の江口を真木よう子、夜間中学を取材する漫画家の用瀬を小泉孝太郎が演じる。物語の時代は2001年で、さやかが9・11テロのニュース映像を目にする場面もある。

監督は中川龍太郎、脚本は松井香奈と角川が共同で手がけた。主題歌は新しい学校のリーダーズが歌う「見上げてごらん夜の星を」で、坂本九の名曲のカバーとなる。配給はFly Free EntertainmentとNAKACHIKA PICTURES。

主演・桜田ひよりが語った「自信」

主演の桜田は、公開初日を迎えて、ほっとしたような、どこか寂しいような気持ちだと胸の内を明かした。撮影の日々を、人のぬくもりを感じるシーンをたくさん撮り続けた時間だったと振り返っている。

役を通じて考えたのは、自信の意味だったという。まずは自分で自分を信じ、認めてあげることが人生でとても大切だと感じたと話した。学校に通えなかった過去を抱えるさやかを演じたからこその言葉だ。

骨折の詳しい状態や今後の仕事への影響は、11月7日時点でわかっていない。学ぶ機会を失った大人たちが教室に集まる物語は、11月6日から全国の劇場で上映が始まっている。

[文/構成 by Webライター 朝倉あずさ]

寄稿者

朝倉あずさ
音楽・テレビを中心に書くWebライター、朝倉あずさです。

新曲や番組の発表を見かけると、まず気になるのは「いつ聴ける? どこで見られる?」。配信日や放送日時、出演者の話を、初めて知った人にも追いやすい順番で届けます。芸能ニュースやバラエティの話題も担当します。

プレイリストを作り始めると、気づけば曲順を直してばかり。出かける前に、今日聴く一曲を選ぶ時間が好きです。

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