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九州場所の懸賞申し込み2637本で九州場所最多 1位大の里224本、2位義ノ富士175本

九州場所の懸賞申し込み2637本で九州場所最多 1位大の里224本、2位義ノ富士175本

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日本相撲協会は11月7日、11月8日に福岡国際センターで初日を迎える大相撲九州場所の懸賞申し込み本数を発表した。15日間の合計は2637本で、2025年の九州場所の2177本を460本上回り、九州場所の最多を更新した。力士別では横綱・大の里が224本で1位、熊本県出身の小結・義ノ富士が175本で2位。2人は初日の取組で顔を合わせる。

申し込み2637本、85社のうち新規は7社

これまでの九州場所の最多は、2025年の申し込み2177本だった。2026年の申し込みは、その2025年からさらに約2割増えた。

申し込んだ企業は85社で、このうち7社が新規だった。岩田屋フードや七尾製菓など、福岡県内に本社を置く企業が新たに加わっている。

懸賞は、企業などが取組や力士を指定して申し込む。取組の前には呼出が社名入りの懸賞旗を掲げて土俵を回り、場内放送で懸賞主の名前が読み上げられる。勝った力士が行司から受け取るのが、のし袋に入った懸賞金だ。

懸賞を懸けられるのは幕内の取組だけだ。特定の力士や結びの一番、大関戦などを指定する申し込みが多く、本数は上位陣や人気力士の取組に集まりやすい。力士別の順位は、その場所で企業がどの力士に目を向けたかを映す数字でもある。

金額は1本7万円。協会が取組表への掲載や場内放送の手数料として1万円を差し引き、残る6万円が取組に勝った力士のものになる。申し込みの2637本をこの金額に当てはめると、総額は1億8459万円に上る。もっとも、休場する力士が出るとその力士を指定した懸賞は取りやめや別の取組への懸け替えになるため、実際の本数は申し込みより少なくなるのが通例だ。2025年の九州場所も、2177本の申し込みに対して懸けられたのは2041本だった。

100本以上は7人、上位はこの顔ぶれ

力士別の申し込みは、上位7人がそろって100本以上となった。

順位力士(地位)申し込み本数
1大の里(横綱)224本
2義ノ富士(小結)175本
3安青錦(大関)128本
4霧島(大関)121本
5欧勝馬(前頭)111本
6琴桜(大関)106本
7藤ノ川(関脇)100本

1位の大の里(26)=二所ノ関部屋=は、2場所連続7度目の優勝を狙って九州場所に臨む。224本を15日で割ると、1日あたり平均15本前後。全勝すれば、手数料を除いた6万円の224本分で1344万円になる計算だ。

大の里は9月の秋場所で、千秋楽の結びの一番で大関・安青錦との相星決戦を突き出しで制し、12勝3敗で6場所ぶり6度目の優勝を果たした。左肩の故障で3月の春場所を途中から休み、5月の夏場所も全休したあとの復活優勝だった。番付の最上位にいて、直前の場所の優勝力士でもある。指定が集まる条件はそろっていた。

目を引くのは2位の義ノ富士(25)=伊勢ケ浜部屋=だろう。番付は小結ながら、大関の安青錦、霧島、琴桜をそろって上回った。熊本県宇土市の出身で、九州場所はご当所の場所にあたる。宇土市立鶴城中学校から文徳高等学校、日本大学へと進み、大学4年の2023年に学生横綱となった。9月の秋場所は西前頭2枚目で9勝6敗と勝ち越し、九州場所で2場所ぶりに小結へ戻っている。

秋場所の力士別2位は、大関とりに挑んだ関脇・熱海富士の213本だった。顔ぶれは場所ごとに入れ替わり、九州場所では九州出身の義ノ富士が大関陣より前に名を連ねた。

3位はウクライナ出身の大関・安青錦(22)=安治川部屋=で、128本。1年前の九州場所では関脇として12勝3敗で並んだ横綱・豊昇龍を優勝決定戦の送り投げで破って初優勝し、場所後に大関へ昇進した。福岡国際センターは、その初優勝の土俵でもある。5位には平幕から欧勝馬が111本で入り、関脇の藤ノ川がちょうど100本で7位に続いた。

安青錦は秋場所でも最後まで優勝を争った。序盤に3連敗しながら8連勝で大の里に並び、千秋楽の相星決戦に敗れて11勝4敗。2場所連続の優勝はならなかった。7位の藤ノ川も、秋場所は新関脇で11勝4敗と2桁の白星を挙げ、関脇の地位で九州場所を迎えている。

一方、もう一人の横綱、豊昇龍(立浪部屋)は44本にとどまる。3場所続けて休場し、出場を決めたのは場所の直前だった。指定の本数にも、その事情が表れている。

年間最多・史上最多との違い

九州場所の最多とはいえ、2026年の他の場所と比べると本数は控えめだ。

地方場所の最多は、7月の名古屋場所の3504本で、九州場所はこの記録に届かなかった。東京・両国国技館で開いた5月の夏場所は申し込みが4200本を超えて史上最多となり、9月の秋場所も3895本を集めている。

つまり「九州場所最多」は、福岡で開く11月場所の中での記録になる。その九州場所で、2025年に続いて2年連続で最多が塗り替わった。

大の里個人の数字にも、場所ごとの差がはっきり出る。夏場所前の申し込みは408本、秋場所前は399本で、いずれも力士別の1位だった。九州場所の224本は、その6割に満たない。それでも全体の2637本のうち8%以上を1人で占め、2位の義ノ富士にも50本近い差をつけた。

懸賞旗に「男一匹ガキ大将」と地元の「一蘭」

懸賞旗の顔ぶれにも、九州場所ならではの色が出た。

集英社は、創業100周年の記念企画「本宮ひろ志漫画大全集」の刊行を記念し、連日、結びの一番に懸賞を懸ける。旗には、漫画家・本宮ひろ志の代表作「男一匹ガキ大将」の主人公・戸川万吉が描かれている。大全集の「男一匹ガキ大将」は11月19日に刊行される。

福岡県宇美町出身で新入幕の嵐富士(22)=伊勢ケ浜部屋=には、福岡発祥のラーメンチェーン「一蘭」が懸賞を懸ける。新入幕の地元力士に、地元の企業が名乗りを上げたことになる。

初日は大の里と義ノ富士、上位2人がいきなり対戦

懸賞の1位と2位は、11月8日の初日に土俵で向き合う。11月6日の取組編成会議で、大の里の初日の相手は義ノ富士と決まった。

2人の対戦成績は、不戦敗を含めて大の里の1勝4敗。最初の対戦は2025年の九州場所10日目で、義ノ富士が大の里を押し出し、初めての金星を挙げた。2026年1月の初場所でも義ノ富士が上手投げで勝ち、7月の名古屋場所初日も押し出しで大の里を下している。大の里が初めて勝ったのは9月の秋場所5日目で、寄り切りだった。

関連記事:大の里、九州場所初日は小結・義ノ富士 対戦成績1勝4敗、2日目は藤凌駕

豊昇龍の初日の相手は、沖縄県出身で新小結の美ノ海。2日目は東前頭筆頭の朝乃山と組まれた。

関連記事:豊昇龍、九州場所初日は新小結・美ノ海と対戦 対戦成績は6戦全勝、2日目は朝乃山

懸賞は取組ごとの指定と勝敗によって、力士の手に渡る額が日々変わる。申し込みが過去最多となった九州場所は、11月22日の千秋楽まで15日間続く。

[文/構成 by スポーツ担当ライター 疾風(HAYATE)]

寄稿者

疾風(HAYATE)
スポーツニュースサイトでの執筆を経て、ゴルフ、競馬、大相撲、フィギュアスケート、陸上など、競技の枠を越えてスポーツ記事を書いてきたWEBライター。経験は6年。大会結果や記録、番付、レース展開など、数字と公式記録を土台に「何がすごかったのか」を整理する記事を得意としている。ルールや採点方式が分かりにくい競技でも、初めて観る人がその一戦を楽しめるよう、背景や見どころまでかみくだいて伝えることを心がけている。主な執筆分野は、ゴルフ、競馬、大相撲、フィギュアスケート、陸上、バスケットボール。

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