MediaDogs

新着記事

三浦佳生、中国杯SP102.90点で首位 自己ベストに迫る演技、佐藤駿も初の100点超え

三浦佳生、中国杯SP102.90点で首位 自己ベストに迫る演技、佐藤駿も初の100点超え

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン

フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第3戦、中国杯の男子ショートプログラム(SP)が現地時間11月6日に中国・深センで行われ、三浦佳生(21)=明治大学=が102.90点で首位に立った。自己ベストとの差はわずか0.06点。佐藤駿(22)=エームサービス・明治大学=も101.97点で2位に入り、国際スケート連盟(ISU)公認の大会で初めて100点を超えた。

ジャンプをそろえた三浦、0.93点差で佐藤が続く

会場は深センユニバーシアードセンター。男子SPは現地時間6日午後8時25分、日本時間では同日午後9時25分に始まり、12人が滑った。9番滑走の三浦は技術点59.58点、演技構成点43.32点で減点はなし。11番滑走の佐藤は技術点59.57点、演技構成点42.40点で、技術点の差は0.01点しかなかった。2人を分けたのは演技構成点の0.92点だった。

ISUの公式リザルトによる上位6人は次のとおり。

順位選手(国・地域)得点技術点/演技構成点
1位三浦佳生(日本)102.9059.58/43.32
2位佐藤駿(日本)101.9759.57/42.40
3位エフゲニー・セメネンコ(AIN)99.7259.52/40.20
4位ウラジスラフ・ジキジ(AIN)98.8658.06/40.80
5位ミハイル・シャイドロフ(カザフスタン)94.8754.62/40.25
6位ウラジミール・サモイロフ(ポーランド)88.2151.56/37.65

※ISU公式リザルト(11月6日のSP終了時点)。AINはロシアからの個人の中立選手

上位4人が100点前後にひしめく、ハイレベルなSPとなった。3位セメネンコまでの3人は技術点が59点台で並び、差は演技構成点で生まれている。ミラノ・コルティナ五輪の金メダリスト、シャイドロフは冒頭の4回転ルッツで出来栄え点(GOE)を引かれ、5位で折り返した。

三浦はフランス大会のSP9位から立て直した

三浦は冒頭の4回転サルコー-3回転トーループで、GOE3.33点を引き出した。続くトリプルアクセル(3回転半)、演技後半の4回転トーループも着氷し、ジャンプ3つの合計は40点を超える。採点表を見ると、スピン3つとステップシークエンスはすべて最高のレベル4で、7つの要素すべてにプラスの評価がついていた。

要素内容得点
14回転サルコー-3回転トーループ17.23
2トリプルアクセル10.40
44回転トーループ(後半)12.89
6ステップシークエンス(レベル4)5.68

※ISUの採点表(ジャッジ詳細)から三浦のジャンプとステップを抜き出した

SPの曲は「Historia De Un Amor」と「Gopher Mambo」をつないだマンボのナンバー。アップテンポな曲に乗せ、後半の4回転トーループのあとは表情豊かに滑った。ステップシークエンスでは9人のジャッジのうち7人がGOEで最高に近い+4をつけ、要素の得点は5.68点まで伸びている。

演技を終えると何度も拳を握り、キス・アンド・クライで得点が表示されると、声を上げて驚いた。試合後はジャンプの出来に手応えを示し、SPで出遅れないよう、ジャンプをそろえることに集中していたと話したという。

この1本には伏線がある。10月下旬のGP第1戦フランス大会で、三浦はSPの冒頭の4回転サルコーで転倒し、4回転トーループには4分の1の回転不足を示す「q」の判定がつき、足替えのシットスピンも0点。72.67点で12人中9位と出遅れた。フリーの巻き返しで2位に入ったものの、SPの立て直しが中国杯の課題だった。

大会前には、帰国後最初の練習でSPを通してノーミスだったことに腹が立ったと明かしていたようだ。練習ではできる演技を試合で出せなかった悔しさが、その言葉ににじむ。2週間で30点以上を上積みし、SPのシーズンベストは72.67点から102.90点へ一気に更新された。

ISUの記録では、三浦のSP自己ベストは2024年11月8日のNHK杯で出した102.96点。今回はそこに0.06点届かなかったものの、自己ベストにほぼ並ぶ点を2年ぶりに出したことになる。

関連記事:三浦佳生、SP9位からフランス大会2位 3季ぶりGPファイナル進出へ前進、中国杯での条件

佐藤は自己ベストを2.77点更新、大会前に掲げた100点に届く

佐藤にとって中国杯は今季のGP初戦だった。冒頭の4回転ルッツでGOE2.96点、続く4回転トーループ-3回転トーループで15.46点を積み、後半のトリプルアクセルも決めてノーミスで滑り切った。曲は古澤巌の「Beloved Czardas」。演技中は表情を崩さず、滑り終えてから笑みを見せた。日下匡力コーチも得点を見て驚いた様子だった。

採点表で見ると、伸びしろも残る。フライングキャメルスピンとステップシークエンスはレベル3にとどまり、全要素がレベル4だった三浦と比べると、ここで少し取りこぼした。それでも技術点は三浦とほぼ同じで、4回転ルッツを組み込んだジャンプの基礎点の高さが点を支えた。

大会前日の5日、佐藤は公式練習のあとに「ショートプログラム(SP)で100点を出せるように頑張りたい」と話していた。その目標に、本番で届く。

100点はこれまで越えられなかった壁だった。ISUの記録で佐藤のSP自己ベストは、2024年2月の四大陸選手権で出した99.20点。同じ年の中国杯では98.75点を出し、大台まで1.25点に迫ったこともある。今回の101.97点は自己ベストを2.77点上回り、ISU公認の大会で初めての100点超えとなった。

2025-26シーズンの佐藤は、GPファイナル3位、ミラノ・コルティナ五輪の男子シングル銅メダル、3月の世界選手権3位と表彰台が続いた。一方、五輪後の今季は9月のチャレンジャーシリーズ、木下グループ杯でSP85.71点の3位にとどまっていた。2か月で16点以上を伸ばしたことになる。

中国杯では2024年、2025年と続けて優勝しており、8日のフリーで3連覇がかかる。

関連記事:佐藤駿、6日開幕の中国杯で3連覇へ 今季GP初戦、公式練習で「いい演技ができるように」

フリーは8日、三浦は最終滑走でファイナルの切符を争う

男子フリーは現地時間11月8日午後1時、日本時間では同日午後2時に始まる。ISUが公表した滑走順では、SPの順位の低い選手から滑るため、佐藤が11番、三浦が最終の12番に入った。SP3位のセメネンコとは三浦が3.18点、佐藤が2.25点の差で、SP4位のジキジまでの4人が約4点差に収まる。

GPシリーズは全6戦で、各大会の順位でポイントが決まる。シングルは1位15点、2位13点、3位11点、4位9点、5位7点などで、全6戦を終えた時点の上位6人が、12月10日から13日に中国・重慶で開かれるGPファイナルに進む。

三浦はフランス大会2位で13ポイントを持つ。中国杯の順位ごとの合計は次のようになる。

中国杯の順位ポイント2大会の合計
1位1528
2位1326
3位1124
4位922

ISUのシリーズ順位表で過去4季の男子6位のポイントは、20点から24点だった。2位以内の26点以上なら過去のどの季のラインも上回るが、ファイナル進出の確定は、11月下旬に終わるNHK杯までの各選手の結果しだいとなる。三浦は試合後、中1日でしっかり回復し、気持ちを切り替えてフリーに臨みたいと話したようだ。2023-24シーズン以来、3季ぶりのファイナル進出がかかる。

佐藤は中国杯が今季の1戦目で、GPシリーズのもう1戦を残す。11月6日の女子SPでは千葉百音が76.08点で首位に立ち、山下真瑚が5位、渡辺倫果が11位。ペアSPでは長岡柚奈、森口澄士組が4位につけた。

関連記事:山下真瑚、中国杯SPで自己ベスト69.17点の5位発進 2020年NHK杯以来のGP、中京大の現在

中国杯の男子フリーは、テレビ朝日が11月9日午前1時55分から放送する予定だ。

[文/構成 by スポーツ担当ライター 南條楓]

寄稿者

南條楓
学生時代に陸上の中距離を続けていたこともあり、記録で勝負が決まる競技に惹かれてスポーツを書くWebライターに。執筆歴は8年。陸上や水泳、体操、フィギュアスケートなど、記録と採点が結果を左右する競技を中心に、国際大会の速報から選手の歩みをたどる記事まで担当してきた。タイムや得点の意味、予選から決勝までの流れを、初めて観る人にも伝わる言葉で書くことを大切にしている。

コメントはこちら

*
*
* (公開されません)

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

エンタメ

More

スポーツ

More

ライフハック/実用

More

グルメ

More

社会/ニュース

More

ファッション/ビューティー

More
Return Top