髙木謠、東日本選手権女子SPで首位発進 太陽生命所属、62.05点で河辺愛菜を抑える

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン
フィギュアスケートの第52回東日本選手権は10月30日、群馬県前橋市のALSOKぐんまアイスアリーナで女子ショートプログラム(SP)があり、髙木謠(たかぎ・よう)=太陽生命=が62.05点で首位に立った。2022年北京五輪代表の河辺愛菜(オリエンタルバイオ/中京大学)は0.61点差の61.44点で2位。全日本選手権への出場権が懸かる大会で、女子フリーは10月31日に行われる。
0.61点差、ジャンプのGOEで上回った髙木
髙木の技術点(TES)は34.66点、演技構成点(PCS)は27.39点だった。日本スケート連盟の公式リザルトによると、冒頭の3回転ルッツ―2回転トーループの連続ジャンプで8.38点を得ると、3回転ループ、演技後半のダブルアクセルまで3本のジャンプをすべて加点付きでまとめている。スピン3つとステップも含め、7つの要素すべてでGOE(出来栄え点)がプラスになった。減点はゼロ。ステップシークエンスとキャメルスピン、コンビネーションスピンは最高のレベル4を取り、ステップだけで5.08点を積み上げた。
演技構成点は、構成・表現・スケーティングスキルの3項目を審判が10点満点で採点し、係数をかけて出す。髙木の3項目は6.85、6.95、6.80で、河辺は7.10、7.30、7.15。河辺は演技構成点で28.66点と髙木を1.27点上回った。ただし、ジャンプで点を落とす。3回転ルッツ―3回転トーループはルッツに踏み切りのエッジが不明確な「!」と、4分の1回転足りない「q」の判定が付いてGOEがマイナス1.30点となり、後半の3回転フリップは回転不足とエッジの判定が重なってマイナス1.53点。技術点は32.78点にとどまり、合計で髙木に届かなかった。
差はわずか0.61点だ。基礎点の高い3回転―3回転を入れた河辺に対し、髙木は連続ジャンプを3回転―2回転にして、加点を引き出した。決め切った側が首位に立った。
女子SPの上位は次のとおり。
| 順位 | 選手(所属) | 得点 | 技術点/演技構成点 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 髙木謠 | 62.05 | 34.66/ |
| 2位 | 河辺愛菜 | 61.44 | 32.78/ |
| 3位 | 奥野友莉菜 | 57.91 | 31.91/ |
| 4位 | 三枝知香子 | 57.33 | 32.06/ |
3位の奥野は減点1.00点を受けながらも57.91点を出した。5位の田邊桜香(日本大学)は50.42点で、4位とは7点近く離れている。上位4人が抜け出した。
大会は10月29日から11月1日までの4日間で、東日本ジュニア選手権も同時に行われている。同じ10月30日の男子SPは片伊勢武アミン(明治神宮外苑FSC)が73.64点で首位、大島光翔(富士薬品)が72.59点で2位につけた。男子フリーは11月1日にある。女子SPには25人が出場し、24人がフリーに進んだ。
河辺は「65点」を目標にしていた
河辺は演技後、報道陣に対し、思ったよりも緊張せずに落ち着いて滑り切れたと話した。大きなミスなくまとめられた点を成長として挙げる一方、得点は低くても65点は欲しかったと明かし、65点を下回った悔しさも口にしている。
大学4年生として迎えた今季。河辺は昨季の第94回全日本選手権で合計187.36点の12位だった。今季は東京選手権で合計182.75点の5位に入っている。東日本選手権の女子には、その東京選手権で上位だった中井亜美、青木祐奈らがエントリーしていない。河辺はフリーでの逆転優勝へ向け、落ち着いてやるべきことをやれば優勝できる自信はあるという趣旨の言葉を残した。
関連記事:中井亜美、東京選手権SPで81.29点の首位 「まさか81点を出せるとは思っていなかった」
一方の髙木は、10月2日から4日にかけて東京都江東区の田中貴金属アイスアリーナで行われた東京選手権で、合計166.07点の7位だった。SPは9位と出遅れ、フリーで6位に入って順位を上げている。東日本選手権では、その東京選手権で上位にいた河辺をSPで上回った。
東京都出身の18歳、ユース五輪で銅メダル
髙木は2007年12月15日生まれの18歳。東京都出身で、2012年にスケートを始めた。2025年7月1日に太陽生命保険と所属契約を結び、同社は発表で、音楽との一体感と物語性を持ち味に挙げ、「表現力と繊細さ」を兼ね備えた選手と紹介している。発表時点のプロフィールでは、所属は英明フロンティア中高(MFアカデミー)と記されていた。
ジュニア時代の実績は豊富だ。2024年に韓国・江原道で開かれた冬季ユース五輪では、SP67.23点、フリー115.97点の合計183.20点で銅メダルを手にした。ジュニアグランプリシリーズでは2023年の日本大会と2024年のタイ大会でいずれも2位に入り、タイ大会の合計188.54点はプロフィールに載る国際大会の最高得点だ。2023-24シーズンは東日本ジュニア選手権を制し、全日本ジュニア選手権で4位に入っている。
2025-26シーズンは東日本ジュニア選手権で合計162.79点を出し、SP・フリーともに1位で再び優勝した。2位の中尾歩(埼玉アイスアリーナFC)に20.60点の大差をつけての制覇だった。全日本ジュニア選手権は11位だったものの、全日本選手権の出場権をつかみ、12月の第94回全日本選手権ではSP15位から合計179.73点の17位に入った。シニアのトップ選手が集まる舞台を、ジュニアの立場で経験したシーズンだった。
1年前の東日本ジュニア選手権で、髙木のSPは61.34点(技術点35.07、演技構成点26.27)だった。シニアに舞台を移した東日本選手権では62.05点と、その得点を上回ってきた。技術点はわずかに下がった一方、演技構成点は1.12点伸びた。構成・表現・スケーティングスキルの3項目とも0.25〜0.30点上がった。
ジュニアの東日本を2度制した選手が、シニアの東日本でも首位で初日を終えた。
フリーは最終滑走、全日本への切符も懸かる
女子フリーは10月31日に行われ、公式タイムスケジュールでは17時35分に最初の6分間練習が始まる。SPの順位の逆順で滑るため、首位の髙木は24人の最終滑走で、20時52分の予定。2位の河辺はその直前、20時45分に登場する。3位の奥野、4位の三枝も同じ最終グループに入った。
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東日本選手権の上位に入った選手は、12月24日から27日まで大阪府門真市で開かれる第95回全日本選手権へ進む。フリーの結果は全日本出場を左右する。
髙木にとっては、昨季に続く全日本の舞台へ向けた一戦だ。SPで見せた加点付きのジャンプをフリーでも並べられるか。0.61点の差は、ひとつのジャンプの出来で簡単にひっくり返る。
[文/構成 by スポーツ担当ライター 南條楓]










































































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