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ぱんちゃん璃奈、10月23日KNOCK OUT.69でウォン・フーカと対戦 負けたら引退に言及

ぱんちゃん璃奈、10月23日KNOCK OUT.69でウォン・フーカと対戦 負けたら引退に言及

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格闘家のぱんちゃん璃奈(32)が10月23日、東京・後楽園ホールの「MAROOMS presents KNOCK OUT.69」でウォン・フーカ(香港)と対戦する。ムエタイ転向3戦目で、ムエタイではまだ白星がない。10月21日に公開されたインタビューでは、この相手に負けたら「引退した方がいいと思う」と語った。

第8試合、ヒジありのREDルールで香港の32歳と

試合はKNOCK OUT-RED女子ライトフライ級3分3R。全13試合のうち第8試合に組まれた。大会は10月23日(金)17時開場、17時30分開始となっている。

REDルールはKNOCK OUTの3つのルールのうち、最もムエタイに近い。肘打ちが認められ、首相撲からのヒザ蹴りも使える。選手は原則としてオープンフィンガーグローブを着ける。パンチとキック中心のBLACKルールで2本のベルトを巻いてきたぱんちゃんにとって、勝手の違う舞台だ。

相手のウォンは16戦8勝8敗の戦績を持つ32歳。KNOCK OUT公式のインタビューによると、17歳の時に友人と痩せる目的でムエタイのクラスに通い始め、約10年にわたって試合に出てきた。最大の武器には右の蹴りを挙げる。日本での試合はこれが初めてで、シングルマザーとして娘を育てながら練習を続けているという。香港では格闘家への支援が十分でなく、仕事と練習を両立させながら自費で試合に出る選手も多い。ウォンは「香港の選手たちにも、日本のKNOCK OUTでの試合に注目してもらいたい」と話し、勝ったらコーチを連れて和牛を食べに行きたいと笑った。

10月22日に都内であった前日計量では、2人とも48.90kgだった。

大会はU-NEXTで生配信される。U-NEXTのライブページでは10月23日17時15分に配信開始、17時30分に開演予定と案内されている。ぱんちゃん戦の開始時刻は示されていない。見逃し配信は準備ができ次第、12月11日23時59分まで見られる予定だ。

\ KNOCK OUT.69はU-NEXTで生配信 /

U-NEXTで配信ページを確認する

「次の相手に負けたら、さすがにもう」

引退に触れたのは、主催者を通じて10月21日に公開されたインタビューの中だった。ウォンの印象を聞かれたぱんちゃんは、打撃では負けないと言い切ったうえで、相手の戦績に触れた。

「16戦して8勝8敗、負けも勝ちも半々じゃないですか。さすがにそういう選手に負けたら、もう自分的に未来はないなと思ってます」

前の2戦で敗れた相手は、どちらもムエタイの本場で実績のある選手だった。だから評価が大きく下がる負けではなかった、とぱんちゃんは見ている。そのうえで「次の相手に負けたら、さすがにもう、引退した方がいいと思うんですよ。逆にそういうプレッシャーはあります」と続けた。

インタビューの終盤でも、同じ考えを繰り返した。ここで負けるならムエタイは向いていないのでやめた方がいい、今回のような相手に負けたらもう終わりだと思っている、という内容だ。

引退を決めたと宣言したわけではない。負けた場合は引退すべきだと自分では考えており、その重圧を背負って試合に臨む、という話になる。

無敗の快進撃から、ムエタイで2連敗

ぱんちゃんは2019年2月にプロデビュー。KNOCK OUT-BLACKで女子アトム級とミニマム級の2階級を制し、長く無敗を守った。初黒星は2024年5月の巌流島で、ルシア・アプデルガリムに判定で敗れた。

その後ムエタイへの転向を表明する。2025年12月30日、KNOCK OUTの国立代々木競技場第二体育館大会で初めてREDルールの試合に出て、タイのサネーガーム・サックチャムニに判定で敗れた。

2026年8月1日には、タイのラジャダムナンスタジアムで開かれたRWSに初めて出場した。ノンギフ・チョー・ハパヤック(タイ)との一戦は、ジャッジ3人とも30-27の判定負け。プロで初めての連敗となり、通算戦績は20勝(5KO)3敗1分になった。

再起戦が決まると、ぱんちゃんは自身のXに「ムエタイ選手として一番下から1戦ずつ頑張って頂上目指します」と書き込んだ。

関連記事:ユリアン・ポズドニアコフ、ギンペット・バーンランバーにTKO負け KNOCK OUT-BLACKウェルター級王者がドクターストップ

一時は練習から離れた日々も

インタビューでは、2025年12月の敗戦のあとの苦しい時期も明かしている。トレーナーがいなくなり、一時は練習もやめていた。2026年1月ごろは「ホントにしんどかった」という。

再び動き出したのは3月ごろ。KNOCK OUTの山口元気氏から「もう1回頑張ってみようよ」と声をかけられた。山口氏の勧めで小笠原瑛作の個人指導を週4回ほど受けるようになり、RWSの試合ではタイまで同行してセコンドについてもらった。

RWSで首相撲を主体に戦う相手と当たり、組みの技術不足を痛感したという。それからは広島のキックボクシングジム「TRASH」へ出稽古に行き、今は藤原乃愛、伊藤紗弥が所属する尚武会でも毎週練習している。

9月16日のカード発表会見では「ムエタイでトップに登りつけてから最後に引退しようと思っている」と話し、引退までにヒジで相手を切りたいとも口にしていた。頂点を目指す目標は変えないまま、その途中の一戦に進退をかけて臨む。

計量では「ムエタイファイターだなと思ってもらえる試合に」

10月22日の会見では、引退という言葉は出なかった。ぱんちゃんが口にしたのは、2025年12月の負けと8月のRWSで足りなかったものだった。

首相撲ができていなかったこと、冷静さが欠けていたこと、打撃だけで勝とうとしても通用しなかったこと。今回は首相撲、ヒジ、崩し、蹴りを出し、「いつものパンチ主体じゃなくて、やっぱりムエタイファイターだなと思ってもらえる試合にしたいです」と語った。最後は「3ラウンドをかけて倒したい」と締めた。

インタビューでは、今の自分の構えを「キックボクサーとムエタイの間ぐらい」と表現していた。キックボクシングのステップ、ムエタイの後ろ重心、ヒット&アウェイの3つのスタイルを小笠原と練習しており、どれを使うかは試合中の指示に任せるつもりだという。ムエタイに取り組む女子選手はまだ少なく、その面白さを広めたいとも語っている。

ウォンは同じ会見で、ぱんちゃんについて「今日初めて会ってすごくいい人そう」と話し、香港代表として最高のパフォーマンスを見せたいと意気込んだ。

勝てば、その先も見えてくる。ぱんちゃんはインタビューで、2026年末の代々木第二体育館大会への出場を希望していると明かした。強いタイ人選手ともう一度戦い、今度こそ勝ちたいという。

ムエタイ初勝利か、それとも進退をかけた一戦の先に別の答えが待つのか。結果は10月23日夜、後楽園ホールで出る。

[文/構成 by スポーツライター 久遠(KUON)]

寄稿者

久遠(KUON)
WEBライター(主にスポーツ記事)経験7年。スポーツ、格闘技が好きで、ボクシング世界チャンピオンが主宰するジムに4年間在籍。自分でも練習を重ね、”3分”の過酷さと濃さを体で知る。観戦もライフワークで、会場には年4回ほど足を運ぶ。選手目線の実感とファン目線の熱量、その両方を武器に、試合の見どころやリングのリアルをライター経験を活かしてわかりやすく伝えます。

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