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大津亮介が右肘手術、競技復帰まで4~5か月の見込み 日本シリーズ直前に球団発表

大津亮介が右肘手術、競技復帰まで4~5か月の見込み 日本シリーズ直前に球団発表

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ソフトバンクは10月21日、大津亮介(27)が佐賀市内の病院で右肘の手術を受けたと発表した。診断は右肘頭の疲労骨折と骨棘障害で、競技復帰までは4~5か月かかる見込みだ。今季はチームトップタイの12勝を挙げ、チームでただ一人規定投球回に届いた先発右腕。DeNAとの日本シリーズは3日後の10月24日に開幕する。

右肘頭のスクリュー固定術と関節クリーニング術

球団の発表によると、大津が受けたのは「右肘頭疲労骨折、ならびに骨棘障害にともなう、右肘頭スクリュー固定術と右肘関節クリーニング術」。手術を受けた病院の名前は明かされておらず、発表の範囲は佐賀市内の病院というところまでだ。

肘頭は、肘の後ろ側で突き出ている骨の先端を指す。疲労骨折は、一度に大きな力が加わって折れるのではなく、同じ動きの繰り返しで骨に負担がたまって起きる骨折のこと。骨棘は、骨の縁にとげのように出っ張る変形だ。大津は肘頭の骨折部をスクリューで固定し、あわせて関節の中の骨棘などを取り除いてきれいにする手術を受けた。

復帰の目安は4~5か月。発表日の10月21日から単純に数えると、2027年の2月下旬から3月下旬にあたる。投球再開の時期や、来季の開幕に間に合うかどうかについて、球団は触れていない。本人のコメントも、10月22日時点で出ていない。

発表は日本シリーズ開幕の3日前だった。ソフトバンクは7試合制のシリーズを、勝ち頭の一人を欠いたまま戦う。

抹消から右肩のリハビリ組、そして右肘の手術へ

離脱までの経緯は、シーズン最終盤にさかのぼる。

大津は9月27日、本拠地みずほPayPayドームでのオリックス戦で12勝目を挙げた。ところが3日後の9月30日、出場選手登録を抹消される。この時点で最多勝のタイトルにあと1勝と迫っていたが、レギュラーシーズン最後の登板は回避し、ポストシーズンへの調整を優先する形と伝えられた。シーズン終盤には右肘に不安を抱えていたとも報じられていた。

次の知らせは10月9日に届く。球団は、大津が右肩のコンディション不良でリハビリ組に移ると明らかにした。前日8日の全体練習では、トレーナーに付き添われてベンチ裏に引き上げる姿があった。

関連記事:大津亮介、右肩コンディション不良でリハビリ組へ 今季12勝5敗のソフトバンク先発、14日からのCSファイナルステージ登板は厳しく

10月12日には倉野信次投手チーフコーチが、報道陣に状況を説明している。「(復帰は)見えてはいないです。めどは今のところ立ってはないんですけど、状態を見ながら。CS(クライマックスシリーズ)はちょっと難しいので。その先どうなるかっていうところ」。その言葉どおり、日本ハムとのCSファイナルステージで大津の登板はなかった。

チームは大津を欠いても勝ち進んだ。10月14日からの本拠地でのファイナルステージは、第1戦を6-4、第2戦を9回サヨナラの6-2、第3戦を6-2で制して3連勝。今季の新ルールで1位球団に与えられた2勝のアドバンテージと合わせて5勝に達し、日本シリーズへの切符を手にした。第3戦で勝利投手になったのは、大津と並ぶ12勝を挙げていた前田悠伍だった。

そして10月21日、発表されたのは右肩ではなく右肘の手術だった。

10月9日に球団が示した離脱理由は右肩で、10月21日の手術は右肘。二つの症状がどう関係しているのか、右肩の状態がその後どうなったのかについて、球団は説明していない。

4年目でつかんだ12勝と規定投球回

大津は九州産大九州高から帝京大、日本製鉄鹿島を経て、2022年のドラフト2位でソフトバンクに入った右腕だ。NPBの記録で、プロ入り後の歩みを並べると次のようになる。

年度登板勝敗投球回防御率
2023462勝0敗40回2/32.43
2024197勝7敗119回1/32.87
2025126勝2敗65回2/31.92
20262212勝5敗144回1/32.68

1年目は中継ぎで46試合に投げ、2年目から先発に回った。2025年は登板12試合にとどまったものの、阪神との日本シリーズでは10月29日、甲子園での第4戦に先発した。5回を3安打無失点に抑え、3-2で競り勝った試合の勝利投手になっている。

迎えた4年目の今季は、開幕から先発ローテーションを守り続けた。22試合で144回1/3を投げ、12勝5敗、防御率2.68。1完封を含む成績で、初の2桁勝利と初の規定投球回到達を同じ年に成し遂げる。143試合制のレギュラーシーズンで規定に届いたのは、チームで大津ただ一人だった。

印象に残る1試合を挙げるなら、6月2日の敵地での中日戦だろう。118球で9回を投げ切り、被安打1、与四球1。11三振を奪っての完封が、プロ初の完投勝利になった。シーズン全体でも144回1/3で四球は27個にとどまり、113個の三振を奪っている。9イニングあたりの四球は1.68個で、2個を下回る。

12勝は前田悠伍、松本晴と並ぶチーム最多。91勝49敗3分でリーグ3連覇を果たした先発陣の中で、最も多くのイニングを投げたのが大津だった。投球回で2番目の上沢直之は135回1/3、松本晴は125回1/3。大津は上沢より9イニング、松本晴より19イニング多く投げた計算になる。

日本シリーズは10月24日開幕、2年ぶりのDeNA戦

SMBC日本シリーズ2026は、パ・リーグを制したソフトバンクと、セ・リーグ3位からCSを勝ち上がったDeNAの顔合わせになった。両チームのシリーズでの対戦は2017年、2024年に続いて3度目。2017年はソフトバンクが4勝2敗で制し、2024年は同じくセ・リーグ3位から勝ち上がったDeNAが4勝2敗で雪辱して、26年ぶりの日本一をつかんだ。

日程は、10月24日の第1戦と25日の第2戦が横浜スタジアム、27日から29日の第3戦~第5戦がみずほPayPayドーム福岡。31日の第6戦と11月1日の第7戦は、再び横浜スタジアムに戻る。どちらかが4勝した時点で決着だ。

ソフトバンクは2025年に阪神を破っており、2年連続の日本一をかけて臨む。昨年のシリーズで先発の一角を担った大津の名前は、今年のマウンドにない。

レギュラーシーズンで2桁勝利を挙げた投手は、大津のほかに12勝1敗の前田悠伍、12勝3敗の松本晴、10勝4敗の上沢直之の3人がいる。シリーズは7試合制で、第3戦から第5戦は3日続けて福岡で戦う。先発の頭数がどこまで必要になるかは、シリーズの流れ次第だ。

SNSでは、突然の発表に驚く投稿が相次いだ。重い診断に言葉を失うファンがいる一方で、1年間の働きをねぎらい、万全での復帰を願う書き込みも寄せられている。

チームで最も多くのイニングを投げた先発を欠いたまま、ソフトバンクは横浜での第1戦を迎える。大津の競技復帰は、見込みどおりなら2027年の2月下旬から3月下旬。その先のマウンドに向けて、長いリハビリが始まる。

[文/構成 by スポーツライター 高瀬翔吾]

寄稿者

高瀬翔吾
Webメディアでスポーツ、エンタメ、時事ニュースなど、累計数千本の記事制作に携わってきたスポーツ系ライター。野球分野では、プロ野球の試合結果や選手の記録をはじめ、MLB、高校野球、ドラフト、移籍、契約更改などの記事を継続的に担当。数字や公式記録を基に情報を整理する記事を得意としており、結果を伝えるだけでなく、その記録が持つ意味や、選手・球団を取り巻く背景までわかりやすく解説することを心がけている。主な執筆分野は、プロ野球、MLB、高校野球、侍ジャパン、ドラフト、移籍情報。

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