ドラフト会議、12球団とも1位を事前公表せず13年ぶり 22日午後4時50分開始

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2026年のプロ野球ドラフト会議が10月22日午後4時50分に始まる。前日の21日までに1位指名選手を公表した球団はゼロで、12球団すべてが非公表のまま当日を迎えるのは2013年以来13年ぶりと報じられた。横浜高の織田翔希投手が米国挑戦を表明したことも、各球団の判断に影響したとされる。
前日の会議を終えても公表はゼロ
10月22日のドラフト会議を前に、12球団は21日に編成会議やスカウト会議を開いた。報道によると、会議後に1位指名選手の名前を明かした球団は一つもなかった。
1位の事前公表は2014年から12年連続で続いていた。報道によると、2020年は7球団、2022年は9球団が会議前に名前を出している。前年の2025年は広島、西武、巨人の3球団が公表した。それが2026年はゼロ。最後に公表ゼロだった2013年までさかのぼる。
その2013年のドラフトでは、松井裕樹投手(桐光学園)に5球団の1位指名が重なり、楽天が交渉権を引き当てた。大瀬良大地投手(九州共立大)も3球団が競合し、広島がくじを制している。事前公表がない年は、どこに入札が集まるのか当日まで読みにくい。
織田の米国挑戦表明で1位戦線が揺れた
各球団の動きを大きく変えたのが、横浜高の右腕・織田翔希投手の進路だった。最速157キロの高卒候補として1位候補の筆頭に挙がっていたが、10月15日の会見で、日本のプロ野球を経ずに米国で挑戦する意向を表明した。マイナーリーグと米国の大学の両方を検討しているという。
織田はプロ志望届を出しているため、各球団が指名することはできる。ただ、指名しても入団する見込みは低い。織田を指名リストから外すか、それとも残すか。各球団の判断が分かれる。
報道によると、日本ハムは織田をリストから外した。一方で、DeNA、ヤクルトはリストに残したまま当日を迎える。中日の堀中スカウト部長も、織田を含めた1位候補があると話した。
もう一つの理由として挙がるのが、1位候補の顔ぶれだ。報道によると、山梨学院の二刀流・菰田陽生投手や、青山学院大の渡部海捕手らが有力な1位候補とされる。織田を避けた球団の入札がこうした候補に集まりやすく、名前を先に出しても他球団の撤退は見込みにくい。そのため事前公表の効果が薄いという分析も出ている。
渡部は智弁和歌山高で2年生から正捕手を務め、2021年夏の甲子園で優勝を経験した。青山学院大でも1年春から正捕手に座り、大学日本代表では4番打者も務めた。高校、大学の両方で日本一を知る捕手だ。報道によると、阪神の補強ポイントに最も合うのが渡部で、スカウト会議でも「勝てる捕手」と説明があったという。阪神は競合を覚悟で、渡部の1位指名を最有力に検討していると報じられた。抽選で外れた場合に備え、明治大の榊原、岡田の両選手もリストアップしていると報じられた。
名前が重なる候補が多い年ほど、どの球団も手の内を明かしたがらない。
各球団首脳は何を語ったか
1位を伏せた理由や当日の方針について、各球団の首脳や編成担当者は21日、それぞれ取材に答えた。報道で確認できた内容をまとめる。選手名は報道によると候補とされる選手で、球団の公式発表ではない。
| 球団 | 状況・コメント(10月21日時点の報道による) |
|---|---|
| 阪神 | 藤川球児監督は、監督が独断で決めることはないとして公表しない考えを示した。報道によると青山学院大・渡部海捕手が最有力 |
| 巨人 | 榑松伸介スカウトディレクターが1位は当日に決めるとした。抽選になればくじは水野雄仁編成本部長が引く |
| DeNA | 木村洋太球団社長は1位はまだ決まっていないとした。織田はリストに残す |
| 広島 | 1位候補をある程度まで絞り込み、最終判断は22日に持ち越した。非公表は2021年以来5年ぶり |
| ヤクルト | ポジションごとのランク付けはしたが、1位は決めていない。織田はリストに残す |
| 中日 | 堀中スカウト部長は織田を含めた1位候補があると説明。工藤新監督は会議に出席しない |
| ソフトバンク | 城島健司CBOが織田への指名の可能性を示唆し、22日までに決めるとした |
| 日本ハム | 織田は指名リストから外した。新庄剛志監督はくじを引かない考え |
| オリックス | 岸田護監督と馬殿球団社長がともにくじ引き役を希望し、どちらが引くかは決まっていない |
| 楽天 | 石井一久GMは全体の指名人数を6人前後と見込み、投手と野手のバランスを重く見る |
| 西武 | 広池浩司球団本部長は1位を3人から1人に絞って決めたが、公表しないと説明した |
| ロッテ | サブロー監督は1位候補を、先発に限らず投手とした |
阪神は21日、都内のホテルで約3時間のスカウト会議を開いた。藤川監督は「監督が独断で決めるってことはないので、公表はないと思います」と笑顔で話した。
西武は前年、明治大の小島大河捕手を1位で公表し、単独で交渉権を得ていた。その前年の2024年は公表せずに明治大の宗山塁内野手を指名し、抽選で外している。2026年は再び伏せる側に回り、広池本部長は公表しない理由を「戦略的なこと」と説明するにとどめた。
関連記事:新庄監督「引かないですよ」 日本ハムの22日ドラフトくじ役は木田優夫GM代行
最も踏み込んだ発言をしたのはソフトバンクの城島CBOだった。ソフトバンクは2025年のドラフトで米スタンフォード大の佐々木麟太郎を1位で指名し、交渉権を得たものの、佐々木はマーリンズ入りを選んでいる。城島CBOは前年の経緯に触れて2年連続とはいかないとしつつ、「トライせずに逃していいものか」と、織田への指名に含みを持たせた。
広島は2022年の斉藤優汰、2023年の常広羽也斗、2024年の宗山、2025年の立石正広と、4年連続で1位を事前公表してきた球団だ。前年に公表した創価大の立石には広島を含む3球団の指名が重なり、阪神が交渉権を引き当てた。2026年は他球団の動きを見て22日に最終決断する方針で、田村恵スカウト部長は優先順位が変わるパターンが4通りほどあると明かした。
関連記事:ロッテのドラフト1位候補、榎康弘アマスカウトディレクター「7人ぐらいを想定」
1位は入札と抽選、2位以降は順番に
ドラフト会議の会場は東京都港区のグランドプリンスホテル新高輪 国際館パミール。正式名称は「プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」となる。
1位指名は12球団が一斉に選手名を書いて入札する。2球団以上が同じ選手に入札した場合は抽選で交渉権を決め、外れた球団は残った選手から再び入札する。これを全球団の1位が決まるまで繰り返す。抽選に外れた球団が次に指名する選手は「外れ1位」と呼ばれる。
2位以降は入札ではなく、シーズンの順位をもとにした順番で指名が進む。2位は下位球団から順に指名し、3位はその逆の順番になる。以降はこの二つの順番を交互にたどる。支配下選手の指名が終わると、育成選手の指名に移る。
中継は、テレビがTBS系列の全国ネットとスカイA、ラジオがニッポン放送、インターネットがDAZNとU-NEXTと、日本野球機構(NPB)が発表している。番組の開始時刻や中継する範囲は局や配信サービスによって異なる。
当日のくじと入札先が焦点に
公表ゼロの年は、どの選手に何球団が入札するかが当日まで見えない。巨人、DeNA、広島などは、1位の最終判断そのものを22日の当日に持ち越している。
抽選になった場合に誰がくじを引くかも、球団ごとに分かれた。巨人は水野編成本部長が務め、日本ハムは新庄監督ではなく木田優夫GM代行が引く予定だ。オリックスは岸田監督と馬殿社長がともにくじ引き役を希望し、西武はくじ引き役を21日時点で決めていなかった。
1位指名の入札は、10月22日午後4時50分の開始から間もなく始まる。織田の名前を書く球団が出るのか、菰田や渡部に何球団が集まるのか。13年ぶりに名前が一つも出ないまま、12球団が会議に臨む。
[文/構成 by スポーツライター 高瀬翔吾]












































































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