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越智康博氏の経歴。KDDIの法人営業部長からモンゴル通信最大手モビコムのCEOに至った経緯

越智康博氏の経歴。KDDIの法人営業部長からモンゴル通信最大手モビコムのCEOに至った経緯

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KDDIで法人営業の部長を務めた越智康博氏は、2026年4月1日付でモンゴルの通信最大手モビコム(MobiCom Corporation LLC)のCEOに就いた。KDDIが同年2月20日に発表した人事で、すでにモビコムへ出向していた越智氏が、前任の來留島恒司氏からトップを引き継いだ。法人顧客のネットワーク運用を支えた営業部長は、どんな道をたどってモンゴルの通信会社を率いる立場に至ったのか。公開情報をもとに振り返る。

KDDIが発表した2026年4月1日付のCEO人事

KDDIは2026年2月20日、「組織変更および人事異動について」を発表した。4月1日付の異動の中に、越智氏の名前がある。旧職は「MobiCom Corporation LLC 出向」、新職は「MobiCom Corporation LLC 出向(CEO)」。すでにモビコムに籍を置いていた越智氏が、出向のままCEOに就く人事だった。

同じ発表では、それまでモビコムのCEOだった來留島恒司氏が、パーソナルグロース事業本部グローバルコンシューマ本部の副本部長に就くことも示された。KDDIからの出向者どうしのバトンタッチとなった。

法人営業部長として語った「標準化」と「業務効率化」

越智氏がKDDIの法人営業の現場で何を語っていたのかは、日本経済新聞電子版に掲載されたKDDI提供の特集記事で確かめられる(記事は2022年7月時点の数字を掲載)。肩書きは「KDDI ビジネスデザイン本部 営業1部 部長」。東芝グループのグローバルネットワークの監視・運用をKDDIが担う事例を紹介した記事だ。

東芝グループのネットワーク運用を支える

記事によると、東芝グループは2008年頃から地域ごとに運用していたグローバルネットワークの統合を進め、24時間365日・多言語対応の運用体制を求めて、構築を任せていたKDDIに監視・運用を委ねた。

依頼は国内にも広がる。「東芝インフォメーションシステムズ様から国内ネットワークの監視・運用も委託したいという話があったのは、18年頃のことです」と越智氏は明かしている。その提案で重視した点について、越智氏は「運用の属人化を排除してオペレーションの標準化を進めるとともに、応対品質を向上させることです」と語っていた。社内運用からの移行は、約90の業務の運用を3カ月で始める日程で進められた。東芝側は、全世界で約10万人規模のエンドユーザーが使うグローバルネットワークを安定運用できている点を導入効果に挙げている。

宮崎の拠点と「業務効率化」というゴール

運用を担う拠点として紹介されたのが、2021年10月に宮崎県宮崎市に開設された「KDDIソリューションヘルプデスクセンター」だ。東京・大阪のITアウトソースセンターに続く拠点で、災害時のリスク分散の役割も担う。2022年7月時点で約30社が利用していた。

越智氏は目指す先について、次のように語っていた。

「私たちが目指すゴールは、お客さまの企業で働く従業員の皆さまの業務効率化を実現することです。」

そのうえで「さらにお客さまに近いところでカスタマイズしてサービス価値を高め、お客さまにとっての利便性を高める努力を重ねていきたいと考えています」と続けた。顧客の現場に寄り添う姿勢が、部長時代の発言からうかがえる。

モンゴル初の携帯通信事業者モビコムとは

越智氏が率いる立場に就いたモビコムは、1996年にGSM方式の携帯電話サービスを始めた、モンゴル初の移動体通信事業者だ。モンゴル政府の投資促進機関によると、同国のNewcom Groupと日本のKDDI、住友商事の合弁として設立された。

KDDIは2016年3月に株式を追加取得し、モビコムを連結子会社にした。同年のKDDIの年次報告書は、同社をモンゴルの携帯電話市場で加入者シェア首位の事業者と紹介している。総務省の資料でも、2025年6月末時点の加入者シェアはモビコムが首位だ。2016年5月には4G LTEサービスと動画サービス「MobiPlay」を開始。モンゴル事業は、3Gから4Gへの移行需要が見込まれる新興国に経営資源を振り向けるKDDIの方針の中に位置づけられていた。

人口約350万人の市場で、ユニテル、スカイテル、ジーモバイルなどと競い合う。モンゴル経済を日本語で伝えるMongolia Walkerは、各社がモバイル決済などデジタル分野でも競争を強めていると伝えている。

関連記事:KDDI子会社モビコム、モンゴル草原火災を謝罪 ヌムルグ自然保護区の約8割が焼失、モンゴル政府は賠償請求の方針

副CEOから最高責任者へ、創業30年の節目

越智氏がいつモンゴルへ渡ったのかは、公表資料では確認できない。Mongolia Walkerは2026年4月2日、モビコムが越智氏の新CEO就任を発表したと報じた。同社の公式SNSによれば、越智氏は通信・IT分野で20年以上の経験を持ち、KDDIで要職を歴任して国際事業にも携わってきた。モビコムでは副CEOとして経営戦略や事業運営に関わり、そこから昇格したという。

就任は創業30周年の節目と重なった。モビコムは通信インフラに加え、デジタルサービスやプラットフォーム事業の強化を進め、「通信会社からテクノロジー企業へ」の転換を掲げる。その旗振り役を、副CEOとして経営を支えてきた越智氏が引き受けた。

経歴の節目

時期出来事
KDDI営業部長時代ビジネスデザイン本部 営業1部 部長として、日経電子版のKDDI提供特集に登場(記事は2022年7月時点の数字を掲載)
時期は公表資料で未確認モビコムへ出向。副CEOとして経営戦略や事業運営に関わる
2026年2月20日KDDIがモビコムCEO就任を含む人事異動を発表
2026年4月1日モビコムのCEOに就任(KDDIからの出向)

法人顧客の運用現場で「標準化」を説いた営業部長が、副CEOを経てモンゴル初の携帯通信事業者のトップへ。KDDIの国際事業の中で積み重ねた経験が、創業30年を迎えた会社の経営につながった。

※本記事は2026年4月のCEO就任時点までの公開情報に基づき、同氏のキャリアを振り返ったものです。

[文/構成 by さとう つづり]

寄稿者

さとう つづり
つづり|ライター・編集者 2018年より個人ブログの運営を開始。アフィリエイトライターとして活動後、Webメディアの運営、記事入稿、編集業務に携わる。7年にわたり「読まれる記事」を追求してきた経験を活かし、現在は日常での気になるニュースに対してコラムを執筆中。トレンドから日常の機微まで、幅広いテーマを独自の視点で言語化します。

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