日テレ・フジ・TBS、新会社『アドリーチマックス』設立を発表 2027年2月に事業開始予定

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン
日本テレビ、TBSテレビ、フジテレビの3社が13日、テレビ広告の取引基盤「Ad Reach MAX(アドリーチマックス)プラットフォーム」を運営する新会社「株式会社アドリーチマックス」を設立すると発表した。3社が出資し、設立は2026年10月、事業開始は2027年2月の予定。日本テレビが開発した仕組みを、系列の垣根を越えた共通の基盤に育てる。
↓ 詳細が気になる方は、このまま下へ ↓
3社が出資する新会社、資本金は1億円
発表はきのう13日だった。日本テレビ、TBSテレビ、フジテレビの3社が、テレビ広告をネット広告のように売り買いできる取引基盤「Ad Reach MAX プラットフォーム」(AdRM-PF)の企画・開発・運営を担う新会社をつくり、それぞれ出資することを決めた。
新会社の名前は「株式会社アドリーチマックス」。設立は今月中の予定で、14日朝の時点で設立の完了は発表されていない。事業を始めるのは2027年2月の予定で、それまでは準備会社として動く。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社アドリーチマックス |
| 設立 | 2026年10月予定 |
| 事業開始 | 2027年2月予定 |
| 資本金 | 1億円 |
| 出資 | 日本テレビ放送網、TBSテレビ、フジテレビジョン |
| 代表取締役社長 | 松本学(日本テレビ営業局総合営業センター担当部長) |
| 事業内容 | AdRM-PFの企画・開発・運営 |
社長に就くのは、日本テレビ営業局で総合営業センター担当部長を務める松本学。新会社は、日本テレビから会社分割(吸収分割)で事業と技術、ノウハウを引き継ぐ。この分割は、11月に開く予定の日本テレビの取締役会で承認されることが前提になる。
出資比率は発表されていない。日本テレビが筆頭株主になるとも報じられている。
日テレが育てた仕組み、取引先は約200社
Ad Reach MAXは日本テレビが開発し、2025年4月にセールスを始めた地上波テレビ広告の取引基盤だ。
これまでのテレビCMは、番組を提供する「タイム」と、番組の合間に流れる「スポット」の2つが取引の中心だった。Ad Reach MAXはこれと違い、CMが何回表示されたかを示す「インプレッション」や、何人に届いたかを示す「リーチ」といった、ネット広告でおなじみの物差しで売り買いする。
注文はオンラインで完結する。広告主や広告会社は「スグリー」という画面で、地上波とTVerの広告を発注し、結果のレポートまで確認できる。
さらに外部の広告取引システムとつながる「AdRM-EXchange」では、CMが流れる数秒前に入札が行われ、その場で枠が決まる。ネット広告で広く使われるリアルタイム入札(RTB)を、地上波に持ち込んだ仕組みだ。
取引の実績がある広告主と広告会社は、2026年9月時点で約200社。日本テレビが始めた取り組みが、ここまで広がった。
なぜ3局が手を組むのか
背景にあるのは、広告の買い方の変化だ。広告主はテレビ、ネット、SNSを横断して予算を組み、データで効果を確かめるようになった。テレビだけが別の物差しで取引されていると、広告の計画に組み込みにくい。
3社は、広告主や広告会社が使いやすい共通の取引基盤が必要だと説明する。参加する局が増えるほど、まとめて扱える広告枠とデータが増え、基盤としての価値も高まる。
独立した会社にする理由もはっきりしている。継続的に投資し、サービスを素早く改良するには、意思決定の速い専任の組織が欠かせないという判断だ。系列や局の枠を越えて参加しやすくする狙いもある。
日本テレビの福田博之社長は、配信との組み合わせで新たな選択肢を出したいと語り、系列や局の垣根を越えた共通の基盤に進化することを心強く感じているとした。TBSテレビの龍宝正峰社長は、従来のタイム枠やスポット枠とは違う新しい広告価値の提供を目指すと述べた。フジテレビの清水賢治社長は、参画する局が増えるほど価値が高まる仕組みだとして、業界全体で育てる重要性を強調している。
TBSは2027年春、フジは2028年春に接続へ
利用する局は段階的に増える。今月からは読売テレビと中京テレビがAdRM-PFを使った放送を始めている。
2027年3月ごろには札幌テレビと福岡放送が広告のセールスを展開し、4月からの放送開始を目指す。TBSテレビは2027年春ごろにAdRM-PF経由のセールスを始め、フジテレビは2028年春ごろに接続して広告セールスに加わる予定だ。
| 時期 | 予定 |
|---|---|
| 2026年10月 | 読売テレビ・中京テレビが放送開始、新会社設立(予定) |
| 2027年2月 | 新会社が事業開始 |
| 2027年3月ごろ | 札幌テレビ・福岡放送がセールス展開(4月放送開始を目指す) |
| 2027年春ごろ | TBSテレビがセールス開始 |
| 2028年春ごろ | フジテレビが接続・セールス開始 |
事業を始めた後は、局をまたいだ広告枠の活用やデータの蓄積を進め、計画から購入、効果の検証までを一つの流れで扱えるようにする。
在京キー局のうち3局が同じ取引基盤に乗ることになる。テレビ朝日とテレビ東京がどう動くかも、今後の焦点の一つだ。
[文/構成 by エンタメライター 和泉ユウスケ]











































































コメントはこちら