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ピクシブがVRChatと資本業務提携 出資額非公開、TGS2026協力と共同ワールドを整理

ピクシブがVRChatと資本業務提携 出資額非公開、TGS2026協力と共同ワールドを整理

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ピクシブは9日、ソーシャルVRプラットフォーム「VRChat」を運営する米VRChat Inc.に出資し、資本業務提携を結んだと発表した。出資額は非公開だ。3Dアバター文化を支える「創作」「流通」に加え「体験」の領域で協力を深め、東京ゲームショウ2026でのブース協力や新ワールド公開を進める。

資本業務提携の中身 出資額は非公開に

ピクシブが9月9日、VRChat Inc.との資本業務提携を発表した。ピクシブがVRChat Inc.に出資し、両社は3Dアバター文化を支えるクリエイターエコシステムの発展を目指し、数年単位で段階的に協業を進める。出資額は明らかにされていない。

第一弾の取り組みは、2026年9月17日から21日まで幕張メッセで開かれる「東京ゲームショウ2026」だ。ピクシブがVRChatブースをサポートし、会場でのゲストセッションにも参加する予定だという。

第二弾は新ワールドの共同リリースだ。「アバター×着せ替えチュートリアル」と題したワールドをピクシブが開発し、VRChatが全面的にプロモーションを支援する。VRChatを始めたばかりのユーザーに向け、アバターや着せ替え文化の魅力を伝える内容で、今秋の公開を予定している。両社はこのほか、共同プロモーションやイベントを行う取り組み、アバター文化への参加障壁を下げる取り組み、両プラットフォーム間の技術的な協力を段階的に進める方針も示した。

VRoidとBOOTHが築いた9年 提携に至った背景

ピクシブは2017年、「誰もが3Dアバターを持てる世界」を掲げて「VRoidプロジェクト」を始動した。3Dキャラクター制作ソフト「VRoid Studio」と、クリエイターズマーケット「BOOTH」が、3Dアバターの制作と流通を支える両輪となる。

その土台は数字にも表れている。BOOTHの3Dモデルカテゴリは年間取扱高100億円を超える規模に育った。ピクシブはこの成長について、クリエイターの力に加え、アバターの活躍の場となってきたVRChatの後押しが大きかったと説明している。BOOTHで購入した3Dモデルをアバターとして使う先が、そのままVRChatだったという構図だ。

一方のVRChat Inc.は2014年に米サンフランシスコで設立された。運営する「VRChat」は25万を超えるコミュニティが活動する場に育ち、1日の平均同時接続数は10万人、最大同時接続数は16万人を突破したという。Steam、Meta Quest Store、PICO、iOS、Androidと複数のプラットフォームに対応し、無料で利用できる。制作と流通を支えてきたピクシブと、体験の場を築いてきたVRChat。両社の資本業務提携は、この二つの強みを組み合わせる狙いがある。

丹羽康弘とグラハム・ゲイラーが語った提携の狙い

提携についてピクシブ代表取締役CEOの丹羽康弘はコメントで、2017年のVRoidプロジェクト始動から続く歩みに触れたうえで「今回の提携を通じて、3Dアバター文化における創作、流通に加え、体験の各領域で両社の連携を深め、アバター文化のさらなる発展と、新しい創作の可能性を広げていきたい」と述べた。

VRChat Inc. CEOのGraham Gaylorも「VRChatは、クリエイターが自らの手でプラットフォームを形づくり、自分らしく表現できる自由を大切にしながら歩んできた」としたうえで、ピクシブについて「日本のクリエイターエコシステムにおいて重要な役割を果たしてきた」と評価した。アバター制作が対価を得られる意義ある仕事となるよう後押ししたいとも語っている。

二人のコメントに共通するのは「創作者の生活を支える場をどう広げるか」という視点だ。BOOTHでモデルを売るクリエイターと、VRChatで遊ぶユーザー。この両者をつなぐ役割を、資本関係を伴って高める狙いが読み取れる。

東京ゲームショウと新ワールド公開 クリエイターへの影響

直近のスケジュールで最初に動くのは東京ゲームショウ2026だ。会期は9月17日から21日まで。VRChatブースをピクシブが支える体制は、ゲーム業界の展示会にVR発のアバター文化を持ち込む機会になる。ゲストセッションの詳細は今後発表される見通しだ。

続く「アバター×着せ替えチュートリアル」ワールドは、VRChat初心者を主な対象に据える。アバターの着せ替えや3Dモデルの扱い方を体験の中で学べる設計が実現すれば、BOOTHで販売される3Dモデルの需要拡大にも直結する。ピクシブ側が開発を担い、VRChat側が全面的なプロモーションを担う役割分担からは、出資にとどまらず実務でも踏み込んで協業する姿勢がうかがえる。

両プラットフォーム間の技術的な協力については、現時点で具体的な機能名は示されていない。ピクシブは段階的に進めるとしており、BOOTHで購入した3Dモデルをより手軽にVRChatへ持ち込める仕組みなど、今後の発表が注目される。クリエイターにとっては収益機会の広がりが期待され、ユーザーにとっては選べるアバターの幅が広がる契機になる。メタバース関連の投資が続く中、国内発のクリエイターエコシステムと海外発のソーシャルVRプラットフォームが資本を伴って手を組んだ意味は小さくない。

[文/構成 by MediaDogs編集部]

寄稿者

MediaDogs編集部
メディアドッグス株式会社のMediaDogs編集部チーム。インターネットマーケティングに約10年携わるメンバーで編成し、企画・取材・執筆から公開後の改善まで一貫して担当。「出会いを、設計する。」のもと、人と企業が正しく出会える場をつくるために、一次情報の確認とファクトチェックを徹底。情報をわかりやすく誠実に届け、読者の疑問を解決します。

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