井上聖矢、RIZIN長崎で芦澤竜誠に1回で勝利 闘病中の父へのエールと22歳の戦績・経歴

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井上聖矢(22)=THE BLACKBELT JAPAN=が10月3日、長崎で行われたRIZIN LANDMARK 16で芦澤竜誠(31)=フリー=に1回4分56秒TKO勝ちし、MMA2連勝となった。試合後のマイクでは、がんで闘病中の父に「まだまだ俺と一緒に頑張ろうな」とエールを送り、同世代の秋元強真に宣戦布告した。井上のMMA戦績は2勝1敗。
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1回4分56秒、左フックからのパウンドで試合が止まった
10月3日、長崎スタジアムシティHAPPINESS ARENAで開かれたRIZIN LANDMARK 16 in NAGASAKIの第4試合は、RIZINバンタム級(61.0キロ)5分3回で行われた。両者の計量結果はともに60.85キロだった。
決着は1回の終盤だ。井上が左フックで芦澤をマットに沈め、亀の状態になった相手にサイドバックからパウンドを連打すると、動きが止まった芦澤を見てレフェリーが割って入った。残り時間は4秒、記録は1回4分56秒のTKOとなった。
日刊スポーツは、立ち上がりから互いに打撃を効かせ合う展開だったと伝えている。5分3回の試合は、最初のラウンドで打ち合いが濃くなり、4分56秒でそのまま終わった。
倒し倒されの1ラウンド、芦澤も井上をダウンさせた
序盤は井上が右ローを立て続けに打ち込み、芦澤の前足は赤く腫れた。芦澤は左ジャブと左ミドルで応戦し、カウンターの右ストレートも当てている。
先に流れをつかんだのは井上だった。ゴング格闘技によると、ワンツーでダウンを奪い、パウンドを落とす。芦澤は下から三角絞めを狙って耐え、立ち上がると、今度は右で井上からダウンを奪い返した。
倒されても、芦澤は下がらなかった。東スポWEBは、2分を過ぎたところで左のパンチを受けて尻もちをついた芦澤が、下から三角絞めを狙ってしのぎ、立ち上がって打撃戦に戻した様子を伝えている。4分を過ぎて再びダウンしたが、それでも立った。
最後は、井上の左フックが決まった。左のカウンターをまともに受けた芦澤が膝をつき、追撃のパンチで勝負が決まった。
「本当は昔から芦澤選手好きで」、試合後のマイクで明かした本音
試合前の井上は、芦澤を挑発し続けていた。8月の対戦発表では「芦澤竜誠の引退試合」と挑発し、10月1日の会見でも「芦澤の良さは、あの大口叩いてイキがって派手に負けるところ」と畳みかけている。
その井上が、試合後は笑顔でマイクを握った。ゴング格闘技が伝えた発言は、こうだ。
「さんざんちょっと芦澤選手を試合前に煽ったんですけれど、本当は実は昔から芦澤選手めっちゃ好きで。でも、やるとなったからにはとことん行くしかなくて言ってしまいました。でも芦澤選手強かったです。ありがとうございます」
日刊スポーツは、あおったのは試合を盛り上げるためだったと井上が告白した、と書いている。勝った側が、倒した相手に最初に口にしたのは感謝だった。
闘病中の父へのエール、2週間前に緊急手術を受けていた
マイクで続いたのは、父への言葉だった。日刊スポーツによると、がんで闘病中の父が観戦に訪れていた。
日刊スポーツによると、井上は「お父さん、こんな先が楽しみな息子見てたら死ねないでしょ。まだまだ俺と一緒に頑張ろうな!」と呼びかけた。
東スポWEBとゴング格闘技によれば、父は2週間前にがんの緊急手術を受け、危ない状況だった。この日の試合に来られるか分からないなか、なんとか会場に来てくれたという。
父の病気は、今回が初めての報告ではない。6月6日のRIZIN仙台大会でMMA初勝利を挙げた後のマイクでも、井上は昨年のクリスマスに父のがんが見つかったと明かし、「お父さんにもガンに打ち勝ってほしいなと思います」と語っていた。仙台に続き、長崎でも勝利をエールの言葉に変えた。
熊本の22歳、RUSH ON初代王者からMMA2勝1敗まで
井上は熊本県出身で、弟の舜矢とともに地元で極真空手とキックボクシングに取り組んできた。2024年、次世代スター発掘育成プロジェクト「KNOCKOUT FIGHTER」のオーディションを兄弟で突破し、五味隆典のチームに加わっている。MMAへの転向後はTHE BLACKBELT JAPANに所属し、UFCフライ級の鶴屋怜らと練習を重ねる。
RUSH ONフェザー級の初代王者から、RIZINでのMMAまでの歩みは次のとおりだ。
| 時期 | 試合・出来事 | 結果 |
|---|---|---|
| 2024年11月 | RUSH ONフェザー級トーナメントで上村玲音と対戦 | 1回KO勝ち |
| 2025年2月 | 同トーナメント決勝でNAOYUKIと対戦 | 2回KO勝ちで初代王者 |
| 2025年5月 | RIZIN韓国大会でカン・ボムジュンと対戦(キックボクシングルール) | 3-0の判定勝ち |
| 2026年4月 | RIZIN福岡大会でプロMMAデビュー、宮川日向と対戦 | 判定負け |
| 2026年6月 | RIZIN仙台大会で赤田功輝と対戦 | 3回に左フックでKO勝ち、MMA初勝利 |
| 2026年10月 | RIZIN長崎大会で芦澤竜誠と対戦 | 1回4分56秒TKO勝ち |
MMAデビュー戦は、宮川に再三テイクダウンを奪われての判定負けだった。それでも2戦目の仙台では、赤田のタックルを何度もしのぎ、最終3回に左フックで試合を決めている。長崎の勝利で、MMAは2勝1敗となった。
同じ10月1日の取材では、組み技や寝技の展開に成長を感じていると話し、週6日、昼夜のスパーリングを重ねていると明かしている。
芦澤は5連敗、解説の高阪剛氏は粘りと対応力を評価
敗れた芦澤は、RIZINとBreakingDownを合わせて5連敗となり、MMA戦績は2勝5敗となった。内訳は、2024年大みそかの福田龍彌戦、2025年9月の梅野源治戦、同年大みそかのジョリー戦、2026年3月にBreakingDownで戦った井原良太郎戦、そして今回の井上戦だ。
黒星が続いても、リングの上では前進が見えた。ABEMA PPVなどの配信で解説を務めた高阪剛氏は、グラウンドになってからの対応について「付け焼刃ではできるレベルじゃないことをやっていた」と話し、練習を重ねてきたのではないかと見た。東スポWEBが伝えている。
試合後の会見で、芦澤は涙ぐみながらファンへの思いを語った。ENCOUNTによると、「長いトンネルはずっとつらいっす。しんどいっす」と打ち明けたうえで、「ここで辞めたら終わりだから。絶対に這い上がる」と話している。
榊原信行CEOは、真っ向勝負を挑むファイトスタイルに胸を打たれると説明し、「芦澤にはチャンスをあげたいと僕は思ってますね。負け続けて勝つまでやれって感じです」と続けた。芦澤の次の試合の日程は、10月4日時点で発表されていない。
狙いは同世代の秋元強真、次戦はまだ発表されていない
試合後のマイクで、井上は最後に「秋元強真、首を洗って待っておけ!」と呼びかけた。東スポWEBによると、これが宣戦布告の言葉だった。
10月1日の会見では、秋元について「今年22歳で秋元が21の歳なんで俺が早めにあの首を刈ってやろうかなと思ってますね。もちろん勝てる自信はある」と話している。ENCOUNTが伝えた。
秋元は大みそかに、RIZINフェザー級王者ラジャブアリ・シェイドゥラエフへの挑戦が決まっている。井上の次戦や、秋元との対戦が組まれるかどうかは、10月4日時点で発表されていない。仙台で「これからバンタム級を井上聖矢が荒らす」と語っていた22歳は、仙台、長崎と2試合続けてKO・TKOで勝ち、バンタム級での存在感を強めている。
関連記事:芦澤竜誠、RIZIN長崎大会を前に対戦相手・井上聖矢へ助言 4連敗から9ヶ月ぶりのRIZIN、福田龍彌・梅野源治・ジョリー戦からの戦績を整理
[文/構成 by スポーツライター 久遠(KUON)]








































































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