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大阪商業大学、3年ぶり8度目の明治神宮野球大会へ 春山陽登が先制2ラン、星野世那は無失点

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初回に春山の2ラン、星野は6回を1安打に封じた

大阪商業大学が11月2日、関西地区大学野球選手権の決勝で神戸医療未来大学を8-1で破り、3年ぶり8度目の明治神宮野球大会出場を決めた。オリックスから3位指名を受けた春山陽登が初回に先制2ラン、DeNAから1位指名を受けた星野世那が6回1安打無失点。神宮大会の初戦は11月20日、東京農業大学北海道オホーツクと対戦する。

試合は11月2日、大阪市住之江区のGOSANDO南港野球場であった。正式な大会名は「第24回大阪市長杯争奪関西地区大学野球選手権大会 兼 第57回明治神宮野球大会関西地区第1・第2代表決定戦」。関西の5つの大学野球連盟の代表校が、明治神宮大会への2つの出場枠を争う大会で、1回戦は10月31日に行われ、決勝は第1代表を決める一戦だった。ここで敗れたチームにも、第2代表をかけた敗者復活の決勝が残る。関西六大学野球連盟代表の大阪商業大学に対し、相手の神戸医療未来大学は近畿学生野球連盟の代表として勝ち上がってきた。

先手を取ったのは大阪商業大学だ。1回1死一塁、春山陽登が初球の内角への直球を振り抜くと、打球は左翼スタンドへ一直線に飛び込む。打った瞬間に本塁打と分かる当たりで、春山はゆっくりとダイヤモンドを1周した。ドラフト会議で指名を受けてから、初めての公式戦での一発。試合後は「爽快でした」と打球の感触を語っている。

春山は6回にも内野安打を放ち、この日は4打数2安打2打点。打線はその後も加点し、最終的に8-1で押し切った。大阪商業大学にとっては4年ぶり4度目の大会優勝となった。

マウンドを託されたのは、DeNAから1位指名を受けた左腕の星野世那だった。先発して6回を投げ、許した安打は1本だけ。4三振を奪い、得点を与えずに試合をつくる。

一方で、与えた四死球は5つあった。報道によると、星野は「無駄な走者が多かった」と内容を反省し、神宮大会に向けて修正が必要だと話した。

ドラフト指名の2人が投打の中心に

春山陽登(はるやま・あきと)は2004年12月10日生まれの21歳。奈良県大和高田市の出身で、福井県の敦賀気比高等学校では3年春から主将を務め、甲子園には3年の春と夏に出場した。大阪商業大学では1年秋からリーグ戦に出場し、4年となった2026年は主将としてチームを引っ張る。

長打力が最大の武器だ。2年秋には関西六大学野球連盟の新記録となる1試合3本塁打をマーク。4年秋の9月27日、神戸学院大学戦でリーグ通算13本目の本塁打を放ち、同じ大阪商業大学OBで横浜、中日でプレーした佐伯貴弘が持っていた通算12本塁打の連盟記録を塗り替えた。10月22日のドラフト会議では、オリックスが3位で指名している。右投げ右打ちの外野手だ。

野球を始めたのは小学1年のときで、6年時には阪神タイガースジュニアのメンバーに選ばれた。敦賀気比高等学校では高校通算18本塁打を記録している。2025年12月には、愛媛県松山市で行われた大学日本代表候補の強化合宿にも参加した。守備に課題を残す一方で長打力の評価は高く、2026年1月には、セ・リーグで指名打者制が採用されることを踏まえて阪神が注目する候補の一人と報じられていた。

星野世那(ほしの・せな)は2004年6月14日生まれの22歳で、滋賀県大津市の出身。近江高等学校では、のちに西武へ進む山田陽翔の控え投手だった。身長179センチの左投げ左打ちで、大学で球速を大きく伸ばし、侍ジャパン大学日本代表にも選ばれている。ドラフト会議ではDeNAが1位で単独指名し、抽選なしで交渉権を手にした。

近江高等学校では、3年時の2022年に春のセンバツで準優勝、夏の甲子園で4強入りしたチームの一員だった。大学では2年時の2024年6月、全日本大学野球選手権の早稲田大学戦に先発して無失点に抑え、11三振を奪う好投を見せる。同じ年の秋にはリーグ戦で最優秀防御率に輝き、4年春はリーグ戦4勝で優勝に貢献して最優秀選手(MVP)に選ばれた。7月には大学日本代表としてワールドカレッジベースボールチャンピオンシップ(WCBC)に出場している。

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チームを率いる富山陽一監督は、阪神の伊原陵人や西武の渡部聖弥らをプロへ送り出してきた指導者だ。試合後、星野は「監督さんを日本一にしたい」と話し、春山も富山監督を「日本一の男にしたい」と話している。

神宮大会の初戦は11月20日、東農大オホーツク戦

明治神宮外苑創建百年記念の第57回明治神宮野球大会は、11月19日に東京・明治神宮野球場で開幕する。明治神宮とともに大会を主催する日本学生野球協会が公表している組み合わせによると、大阪商業大学の初戦は11月20日(金)の第4試合で、16時開始の予定。相手は北海道二連盟代表の東京農業大学北海道オホーツクで、こちらは2年連続7回目の出場となる。勝ち進めば準決勝は11月23日、決勝は11月24日に組まれている。

前回の出場は2023年。大阪商業大学は神宮大会で過去にベスト4まで進んだことがあり、8度目の出場で狙うのは、まだ手にしていない初優勝だ。2026年は春の関西六大学リーグで2季ぶりの優勝を果たし、6月の全日本大学野球選手権にも9大会連続で出場した。秋も全国の舞台へ駒を進め、春秋続けての全国大会出場となる。

11月3日昼の時点で、大学の部の出場が決まっているのは次の7校となる(日本学生野球協会の出場校一覧による)。

地区代表大学出場回数
北海道二連盟東京農業大学北海道オホーツク2年連続7回目
東北三連盟仙台大学4年ぶり3回目
東都大学野球連盟亜細亜大学11年ぶり12回目
北陸・東海三連盟中京大学19年ぶり9回目
関西五連盟第一代表大阪商業大学3年ぶり8回目
中国・四国三連盟環太平洋大学2年ぶり9回目
九州四連盟九州共立大学4年ぶり11回目

東京六大学野球連盟代表、関東五連盟の第一・第二代表、関西五連盟の第二代表は、この時点でまだ決まっていない。

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関西のもう1枠は、11月3日の第2代表決定戦で決まる。決勝で敗れた神戸医療未来大学は初の神宮大会出場をかけて、天理大学と対戦する。天理大学は11月1日の第2代表決定戦1回戦で徳井仁一朗がノーヒットノーランを達成して佛教大学に3-0で勝ち、11月2日の準決勝でも、阪神から5位指名を受けた的場吏玖が関西学院大学を3安打完封して3-0で勝ち上がってきた。

関連記事:徳井仁一朗が天理大学でノーヒットノーラン 13奪三振・四死球0、仙台育英出身の3年生

ドラフトで指名された投打の柱2人にとって、大学での残りの公式戦は多くない。春山と星野は「僕ら2人が軸となって初の日本一を目指したい」と声をそろえた。大阪商業大学の初の大学日本一をかけた戦いは、11月20日に始まる。

[文/構成 by スポーツ担当ライター 高瀬翔吾]

寄稿者

高瀬翔吾
Webメディアでスポーツ、エンタメ、時事ニュースなど、累計数千本の記事制作に携わってきたスポーツ系ライター。野球分野では、プロ野球の試合結果や選手の記録をはじめ、MLB、高校野球、ドラフト、移籍、契約更改などの記事を継続的に担当。数字や公式記録を基に情報を整理する記事を得意としており、結果を伝えるだけでなく、その記録が持つ意味や、選手・球団を取り巻く背景までわかりやすく解説することを心がけている。主な執筆分野は、プロ野球、MLB、高校野球、侍ジャパン、ドラフト、移籍情報。

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