中村剛也が延長11回に代打満塁本塁打 NPB通算の満塁本塁打で歴代最多となる23本目

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西武の中村剛也(43)が8月21日、敵地・楽天戦の延長11回に代打で登場し、逆転の満塁本塁打を放った。プロ野球通算23本目の満塁弾で、歴代最多記録をさらに伸ばす一発だ。23年連続本塁打にも到達し、チームは6-4で楽天を下した。出番の少なかったベテランの一振りが、4時間53分に及んだ長い試合を締めくくっている。
延長11回2死満塁、代打が生んだ決勝弾
2026年8月21日、楽天モバイル最強パーク宮城で行われた東北楽天ゴールデンイーグルスと埼玉西武ライオンズ戦は、延長11回までの熱戦となった。雨の影響で開始が30分遅れ、決着がついたのは午後11時23分。夜遅くまでもつれる試合だった。
西武先発の高橋光成は5回を無失点に抑える好投を見せる。それでも西武は3回と7回の加点にとどまり、楽天も6回と9回に得点を返して9回にはマッカスカーの適時打で2-2に追いつかれた。
同点のまま迎えた11回表2死満塁、打順の巡ってきた打者に代えて西武が送ったのが中村だった。楽天の5番手・泰勝利(22)はこの回、先頭の源田に四球を与えると、佐藤太陽のバントを捕邪飛に打ち取ったものの、西川、平沢に連続四球を許して自ら満塁のピンチを広げる。カウント1-2から投じた4球目、150キロ台の内角高め直球を中村が振り抜くと、打球は左翼スタンドへ一直線。決勝の満塁本塁打となった。
中村の満塁本塁打はこれで自身23本目、自らが持つNPB歴代最多記録をさらに更新する一発だ。延長戦での満塁弾は自身初、代打での満塁弾としては2本目にあたる。試合はそのまま西武が6-4で楽天を下した。
今季36打席目でつかんだ待望の1号
中村は2001年のドラフト会議で西武から2巡目指名を受け、2002年に入団した。今季で25年目を迎えるチーム最古参の一人だ。愛称は「おかわり君」。175cm、105kgの体格を生かした長打力で、本塁打王には2008、2009、2011、2012、2014、2015年の6度輝いた。プロ3年目の2004年からは本塁打を毎年積み重ね、23年連続本塁打の記録も同時に打ち立てている。
ただし、今季のここまでの道のりは平たんではない。出場機会は限られ、この日の一発は今季36打席目でようやくつかんだシーズン1号だった。前回の本塁打は、昨年5月13日のソフトバンク戦にまでさかのぼる長いブランクを経ての一振りとなった。
満塁本塁打では2005年6月26日に自身初の一本を放って以降、着実に数を伸ばしてきた。2015年8月9日には16本目で、それまで歴代1位だった王貞治の15本を抜き日本記録に到達。2019年9月6日に20本目、2021年8月22日に22本目と記録を更新し、今回23本目に達した。2位の王貞治との差は、すでに8本にまで広がっている。
中村と楽天・吉井監督が語った一発
試合後の中村は、多くを語らなかった。「え〜、まぁホント、打ててよかったです。特別何もないんですけど、しっかり自分の打撃をしようとして打席に入りました」
23年連続本塁打には「まぁ打ってよかったですね。別にそんなに意識することはないですね」と淡々と答える。23本目の満塁弾についても「ボチボチ長いことやってるんで、その結果かなと思います」と笑いを誘った。
被弾した楽天の吉井理人監督は、若手左腕をかばう姿勢を崩さなかった。「若いピッチャーなんでね、こういう大失敗もすると思うのでね、次に生かしてほしい」。この回に登板した泰勝利は、1死から与えた3四球が満塁につながっていた。そこを見逃さなかったのが中村だった。
吉井監督は、この日苦しんだ打線についても触れた。西武先発の高橋光成については「ゴロピッチャーなんで、長打が出づらい投手なんで」と述べ、対策の難しさをにじませている。
この一打で、中村の通算本塁打は482本に達している。試合後には「遅くまで応援ありがとうございました。きょういい勝ち方ができたんで、また明日、勝てるように頑張っていきたいです」と、駆けつけたファンにも言葉をかけた。
敵地にどよめきが広がった瞬間
決勝の一発が飛び込むと、本拠地で見守っていた楽天ファンの間にどよめきが広がったと伝えられている。9回に追いついたばかりだっただけに、球場の空気は一変した。
大きな放物線を描いて左翼席へ運ばれた打球に、動じる様子もなく塁を回るベテランがいた。長く外野スタンドを沸かせてきた一打である。
終盤戦へ向けたベテランの一振り
11回裏には西武の継投が乱れ、2点を返される場面もあった。それでも9番手の松本航がプロ8年目で初セーブを記録し、逃げ切りに成功する。延長10回を三者連続アウトに抑えた森脇亮介が、1150日ぶりとなる勝ち星をつかんだ。
出場機会の少なさが続いてきた中村にとって、この一発が起用増加の弾みになるかもしれない。シーズン終盤に向かうなか、代打の切り札を欠かさず持てる意味は大きい。
24年連続本塁打、そして自己記録である満塁弾24本目に届くか。ベテランの一振りから、まだ目が離せない。
[文/構成 by スポーツライター 高瀬翔吾]




































































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