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仙台育英・星よつはとは何者か 初の女子部員が甲子園ベンチ入りで話題沸騰 須江監督が課した”3つの入部条件”

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仙台育英の学生コーチ兼マネージャー・星よつは(3年)が2026年8月5日の甲子園開幕戦で記録員としてベンチ入りし、チームは札幌日大に3-1で勝利した。同校野球部で初の女子部員で、父は元巨人・西武の捕手、星孝典氏(44)。須江航監督が試合後に明かした”入部の3条件”にも注目が集まる。

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開幕戦、記録員として甲子園のベンチへ

第108回全国高校野球選手権大会が8月5日に開幕し、1回戦の仙台育英(宮城)対札幌日大(南北海道)が行われた。仙台育英が3-1で勝ち、2年連続の初戦突破を決めている。

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この試合で注目を集めたのが、仙台育英の星よつは学生コーチ兼マネージャー(3年)だ。同校野球部で初めての女子部員が、記録員としてユニホーム姿で甲子園のベンチに入った。試合前の円陣に加わり、選手と肩を並べて声を張り上げる。試合中は須江航監督(43)の隣に座り、スコアをつけながら相手打者の傾向を伝える役割を担った。

勝利後、ナインがアルプススタンドへあいさつに向かうと、星マネージャーはベンチから小走りで合流。一緒に並んで一礼した。

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元プロ野球選手の父と”同じユニホーム”で

星よつはは2008年11月18日生まれ、仙台市出身の17歳。身長160cm、右投げ右打ち。

父の星孝典氏(44)は仙台育英から東北学院大を経て、2004年ドラフト6巡目で巨人に入団した捕手だ。巨人で7年、西武で6シーズンプレーし、プロ通算138試合に出場。引退後は西武の二軍コーチ、楽天の二軍バッテリーコーチを歴任し、2023年から母校・東北学院大の監督を務める。

父と同じ仙台育英のユニホームを着ること。それが、よつはの原点だった。

小学2年で東京の小平美園レッドアローズに入り野球を始め、小学3年で宮城に引っ越して蒲町スポーツ少年団野球部へ。男子に混じってプレーし、チーム唯一の女子ながらエースで主将を任された。中学は仙台育英の系列校・秀光中学に進み、秀光ボーイズで選手兼マネージャーを経験。2022年夏、仙台育英が東北勢として初めて甲子園で優勝した試合をスタンドから見届けた。

「父と同じユニホームを着て甲子園に行く」。その目標を胸に仙台育英の硬式野球部に入部を志願する。2024年5月、同校野球部初の女子部員として報じられた。

須江監督が課した”3つの条件”

入部までの道は平坦ではなかった。須江監督は試合後の取材で、よつはが秀光中に入学した時点で伝えた条件を振り返った。

「無条件では入れてあげられないからねと」。スポニチが報じた須江監督の発言によると、条件は3つ。1つ目は男子に負けないノックが打てること。2つ目はエクセルなどのPCスキルを身につけること。3つ目は、初の女子部員として周囲からの反発や嫉妬があっても、3年間絶対にブレないでやり抜く覚悟を持つこと。

須江監督は「最初は女の子が初めてで、どうしたらいいかというところで僕自身が迷走しましたけどね」と正直に振り返りつつ、こう続けた。「中学3年生の時にそれを満たしてきた。しかも学力も学校の中でトップみたいな子だったので。お父さんがOBだからとかプロ野球選手だからとかそんなのは一切ないです」。

80人近い部員を抱える強豪で、女子はひとり。日刊スポーツの取材に、よつは自身がこう語っている。「受け入れて理解を示してくれたけど、全員がそういうわけじゃない。世間やリアルには”え”って声が実際にありました」。葛藤は隠さなかった。それでも「今まで頑張ってこられたのは仲間のおかげ。ご配慮いただいた須江先生はじめ指導者の皆様のおかげ」と感謝を口にする。

「お待たせと言いたい」── 父への言葉

この日、アルプス席から試合を見届けたのが父の孝典氏だった。

勝利後、よつはは「ここまでやってきてよかった。父には”お待たせ”と言いたいです」と語った。「ナイターの試合で最高の夜更かしを仲間とするみたいなところがある。こういう経験ができてすごくよかったなと思います」。スポニチが報じたこの言葉は、17歳らしい率直さだった。

父の孝典氏は日刊スポーツの取材にこう応じた。「甲子園出発前は”いってらっしゃい”しか言ってないです。何も言わなくても頑張るのは分かっている。自分で切り開いた道。こちらも甲子園に連れてきてもらって”ありがとう”ですね」。

この親子には、ひとつのエピソードがある。「よつは」の名前は四つ葉のクローバーに由来し、「見つけると笑顔になる、幸せを運べるような存在になれるように」という願いが込められていると、2024年のスポーツ報知の記事で紹介された。朝日新聞によると、孝典氏が現役時代に使っていたミットにも、四つ葉のクローバーの刺繍が施されていた。

宮城県大会の決勝後、孝典氏の前で涙を見せる場面もあった。スポニチは「大人びた姿が印象的も…父・孝典氏の前では”娘の顔”」と伝えている。

「かなりの戦力」── 監督が評価する存在

須江監督はデイリースポーツの取材で星マネージャーについてこう評した。「本当に素晴らしい感性とか気遣いもできる。僕らでは気づかないものを提供してくれる。星よつはさんはかなりの戦力。試合中の働きもいいですけど、試合に臨むまでの働きがもっといいので勝因の一つ。間違いなく今日勝った理由の一つ」。

試合中に監督の隣でデータを伝える「監督の右腕」。スポニチはその役割をこう報じた。「試合中は指揮官の隣に座り、相手打者の傾向などを伝達する」。

毎日新聞の記事では、須江監督が性別について問われ「関係ないところは関係ない」と答えたと報じられた。

スコアづけ、アナウンス、ノック打ち、用具管理に加え、水分補給の管理や写真撮影まで。試合の裏側でグラウンド内外を駆け回る。甲子園練習ではデイリースポーツの取材に「日焼け止めは塗ってますが、意味ないですね」と笑い、報道陣を和ませた。

名前のとおり”幸運の象徴”になれるか

仙台育英は2022年夏に東北勢として初めて甲子園で優勝を果たし、この夏は4年ぶりの全国制覇を目指す。2年連続32回目の出場で、開幕戦での勝利は初めてだった。

宮城県大会決勝の直後、須江監督はスポーツ報知の取材で名前の由来に触れた。「よつはは四つ葉のクローバー。幸運の象徴なんです。”お前のおかげでラッキーだったよ”と伝えました」。

チームのスローガンは「一期一会〜誰かのために〜」。日刊スポーツの取材によつはは「支えてくれた方のために一生懸命戦って、感動や希望を与えられる試合をしていきたい」と意気込んだ。

小学2年で始めた野球は、形を変えながら甲子園のベンチにたどり着いた。次の相手は8月12日の花咲徳栄(埼玉)。仙台育英の17歳は、グラウンドの内外を走り続ける。

[文/構成 by さとう つづり]

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