TOMIX、「JR E3系東北新幹線(荷物専用新幹線)セット」の製品化中止を告知 品番は97652

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TOMIXが2026年9月10日に発表した新製品「JR E3系東北新幹線(荷物専用新幹線)セット」が、翌11日に製品化中止となった。品番は97652。公式サイトは「諸般の事情」とだけ説明し、詳しい理由は明かしていない。実際に運行している荷物専用新幹線を再現する予定だった。
発表の翌日に中止、品番97652の新幹線模型
鉄道模型ブランド「TOMIX」を手がける株式会社トミーテックは2026年9月10日、Nゲージの新製品として「JR E3系東北新幹線(荷物専用新幹線)セット」を発表した。品番は97652、7両編成で税込価格33,440円、発売予定は2027年3月としていた。
ところが公式サイトは翌11日、「<97652>JR E3系東北新幹線(荷物専用新幹線)セット製品化中止のお知らせとお詫び」と題した告知を公開する。発売を待たず、製品化そのものを取りやめる決定だった。告知の全文は次の通りだ。
「2026年9月10日よりご案内いたしました<97652>JR E3系東北新幹線(荷物専用新幹線)セットにつきまして、諸般の事情により製品化中止とさせていただきます。お客様、並びに関係各位には、大変ご迷惑をおかけいたしますことをお詫びいたしますと共に、何とぞご了承いただきますようお願い申し上げます。」
発表からわずか1日での中止。トミーテックが具体的な理由を説明する文言は、告知のどこにも見当たらなかった。製品ページ(品番97652)も、本稿執筆時点でアクセスすると「ページが見つかりません」と表示され、製品情報そのものがサイトから取り下げられている。
再現する予定だったのは山形新幹線から転身した実車
模型が再現するはずだったのは、JR東日本が2026年3月23日から走らせている荷物輸送用の新幹線だ。荷物輸送サービス「はこビュン」の大口向けとして始まった便で、E5系「やまびこ」と連結し、11~17号車に組み込まれる。運行区間は盛岡~東京間、最高速度は275キロ。運行は平日1本のみで、正午前に盛岡を発ち、16時ごろ東京に着く。最大で約1,000箱、17.4トン分の荷物を積める計算だ。
使用車両はL69編成のE3系2000番代を全面改造した7両編成となる。もとは山形新幹線「つばさ」として走っていた車両で、L69編成は2009年5月に落成し営業運転を始めた(E3系2000番代自体の営業運転開始は2008年12月20日の「つばさ112号」から)。座席を撤去して床をフラットにし、荷物をかご台車ごと載せられる構造に変わっている。トラック輸送なら盛岡~東京間(約540km)の配送には前日集荷が必要になるのに対し、はこビュンの荷物専用新幹線は正午前に盛岡を出発し16時ごろ東京に到着するため、当日午前中に仕上がった荷物をその日のうちに届けられる。TOMIXはこの珍しい改造車両を、模型として細部まで再現する計画だった。
この車両が荷物専用に転用された背景には、山形新幹線の世代交代がある。JR東日本は2024年3月のダイヤ改正で新型車両E8系を投入し、2026年春までにE3系を順次置き換える計画を進めてきた。役目を終えたE3系のうち1編成は廃車を免れ、荷物輸送という新たな役割を得ている。
荷物輸送サービス「はこビュン」の起点は2017年、新幹線で野菜や果物を運ぶ実証実験「朝採れ新幹線マルシェ」にさかのぼる。2021年に本格的なサービスとして始まり、鮮度が命の鮮魚や野菜・果物、速達が求められる医療関係品、精密な機械類や電子部品などを運んできた。それまでの大口輸送は、既存編成の1・2号車を荷物専用に充てる程度にとどまり、最大200箱ほどだった。E3系を丸ごと荷物専用にした車両により、輸送量は最大1,000箱と5倍に広がる。日本で初めて定期運行される、荷物専用新幹線という位置づけだ。国土交通省の白書でも、鉄道ネットワークを生かした新しい輸送サービスの一例として紹介されている。
理由は非公表、予約者への案内も見当たらず
告知に書かれているのは「諸般の事情」の一文のみで、なぜ発売直前になって中止に至ったのかは明らかにされていない。予約を検討していた人への案内としても、返金方法やキャンセル手続きを説明する記載は公式サイトのお知らせページに見当たらなかった。
説明が尽くされないまま、計画そのものが消えた。購入を検討していた人にとっては、次の案内を待つほかない。
代替の製品化計画は示されず
告知には、今後の代替製品や再発表の予定への言及はなかった。TOMIXの発売スケジュールを確認しても、97652に代わる新幹線セットは今のところ見当たらない。
実車の荷物専用新幹線は、平日ダイヤで今も走り続けている。実車が運行を始めてから半年というタイミングで持ち上がった、最新の実車を追いかける新製品だった。運行開始から日の浅い改造車両を、いち早く模型で再現しようという企画だっただけに、消えた影響は小さくない。模型ファンの関心は、この珍しい改造車両が今後製品化されるかどうかに向きそうだ。トミーテックからの続報を待ちたい。
[文/構成 by MEDIA DOGS編集部]






























































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