MEDIA DOGS

西田凌佑、会長の塩試合いじりを即否定 9・27グッドマンとIBF暫定王座戦、2階級制覇へ公開スパーは拒否

西田凌佑、会長の塩試合いじりを即否定 9・27グッドマンとIBF暫定王座戦、2階級制覇へ公開スパーは拒否

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン

元IBF世界バンタム級王者の西田凌佑(30)=六島=が2026年9月17日、大阪市住吉区の所属ジムで公開練習を行った。9月27日にトヨタアリーナ東京でサム・グッドマン(27=オーストラリア)とIBF世界スーパーバンタム級暫定王座決定戦に臨む。枝川孝会長が冗談めかして「塩試合になるんとちゃうか(笑)」と振ると、西田はその場で打ち消した。勝てば2階級制覇となる。

会長が振った「塩試合」を、西田はその場で打ち消した

豪華な興行の中でアピールする試合になるか。報道陣にそう問われた西田は、そこまで考える余裕はないと前置きしたうえで、グッドマンが強い選手なので自然と面白い試合になると思う、と答えた。それを隣で聞いていた枝川会長が「面白い試合になるか?塩試合になるんとちゃうか(笑)」と割り込むと、西田は間を置かず否定し、グッドマン次第だと続けた。

相手が出てくれば自分も出る。そこに読み合いだけの12回は生まれない、という見立てだ。

西田本人がその語を持ち出したわけではなく、振られた側として打ち消した形だ。

枝川会長は勝ち方についても踏み込み、「KO(勝ち)もあると思っている」と話した。西田の通算11勝のうちKOは2つ。グッドマンも22勝で8KOと、どちらも一発で試合を終わらせるタイプではない。それでも武市晃輔トレーナーは、バンタム級のころより確実にパンチ力がつき、力強いパンチを打てるようになったと説明する。西田自身は、KOを狙ってはいないが、練習で出ているパンチがタイミングよく当たって倒せたら、という趣旨を口にしている。

公開スパーリングは本人が拒否、手の内は見せない

この日の公開部分は、シャドーボクシングとミット打ち、サンドバッグ打ちまでだった。当初は公開スパーリングが予定されていたが、西田本人がこれを断った。

理由について西田は、手の内を見せたくない、雰囲気やクセが相手に分かってしまう、という趣旨を説明している。試合まで10日という時期だ。仕上がりの良さを見せることと、情報を渡さないことを天秤にかけて、後者を取った。枝川会長が「年をとって、神経質になりすぎるところがある」と評するほどの細心さで、決戦のリングに上がる。

西田はサウスポー、グッドマンは右構え。公開練習の翌18日に来日した本人は帝拳ジムの公式サイトを通じて「西田選手は良いサウスポーだけど、私の方がすべてにおいて上回っていると思う」と自信を口にした。互いに相手の型を読みにいく一戦になる。だからこそ、スパーの中身は外へ出さなかった。

なぜ「暫定」なのか 正規王座は井上尚弥が保持

IBF世界スーパーバンタム級の正規王座は、4団体を統一した井上尚弥が持ち続ける。その井上が2027年2月ごろまで試合をしない方針で、指名試合を長期間組めない。そのためIBFが暫定王座の設置を決め、2026年2月に指名挑戦者決定戦を勝った西田と、同年4月に2位決定戦を勝ったグッドマンへ対戦指令を出した、というのが今回の成り立ちだ。両者の対戦が決まった2026年7月時点で、西田が同級1位、グッドマンが同級2位にランクされていた。

項目西田凌佑サム・グッドマン
年齢3027
国籍・所属日本/六島オーストラリア
構えサウスポーオーソドックス
通算戦績11勝(2KO)1敗22勝(8KO)1敗
IBF同級ランク(2026年7月の対戦決定時)1位2位
主な実績元IBF世界バンタム級王者2025年8月にWBA世界フェザー級王者ニック・ボールへ挑戦
直近の試合2026年2月15日・ブライアン・メルカド戦に7回負傷判定勝ち2026年4月5日・ロドリゴ・ルイス戦に12回判定勝ち

暫定王者になれば、井上が復帰した後の指名挑戦者の座が見えてくる。西田が2026年2月の再起戦後に井上との対戦へ意欲を示したのも、この道筋があるからだ。

右肩脱臼で失った王座、2階級制覇まであと1勝

西田がバンタム級のIBF王座を失ったのは2025年6月8日、有明コロシアムでの中谷潤人との王座統一戦だった。6回終了時に陣営が棄権を申し出て、TKO負け。右肩を脱臼していた。プロ11戦目で喫した初黒星となる。

そこから8カ月後、2026年2月15日に大阪でブライアン・メルカドとIBFスーパーバンタム級の指名挑戦者決定戦に臨み、7回2分53秒で負傷判定勝ちを収めた。採点は3者とも69-64。階級を上げた初戦を勝ち切り、今回の暫定王座決定戦へつながった。

グッドマンにとっても再挑戦の場となる。唯一の黒星は2025年8月16日、サウジアラビア・リヤドでのニック・ボール戦。それまで20戦全勝だった全勝記録が止まった試合だった。その後は連勝し、2026年4月にロドリゴ・ルイスを12回判定で下してIBFの挑戦権争いを勝ち抜いた。

四大世界戦の一角、9月27日に

9月27日のトヨタアリーナ東京は、世界戦4試合が並ぶ興行になる。メインはWBC世界バンタム級タイトルマッチの井上拓真対那須川天心。ほかにWBC世界スーパーフライ級王座決定戦の坪井智也対リカルド・マラジカ、WBO世界ミニマム級暫定王座決定戦の松本流星対ラッセル・アコスタが組まれている。西田とグッドマンの一戦は、この四大世界戦の一角だ。興行はPrime Video Boxing 16として、Amazonプライム・ビデオで独占ライブ配信される予定となっている。

関連記事:西田凌佑、9・27グッドマンとIBF暫定王座決定戦が決定 その先の井上尚弥戦と中谷潤人へのリベンジに意欲

関連記事:井上拓真、9・27那須川天心戦は「これで最後」 「自分に負けて他の団体に」と再々戦を言わせない完封宣言

公開練習で見せたのは、シャドーとミットとサンドバッグだけだった。残りは27日のリングに取っておく。会長の軽口を即座に打ち消した男が、2階級制覇まであと1勝のところに立っている。

[文/構成 by スポーツライター 久遠(KUON)]

寄稿者

久遠(KUON)
WEBライター(主にスポーツ記事)経験7年。スポーツ、格闘技が好きで、ボクシング世界チャンピオンが主宰するジムに4年間在籍。自分でも練習を重ね、”3分”の過酷さと濃さを体で知る。観戦もライフワークで、会場には年4回ほど足を運ぶ。選手目線の実感とファン目線の熱量、その両方を武器に、試合の見どころやリングのリアルをライター経験を活かしてわかりやすく伝えます。

コメントはこちら

*
*
* (公開されません)

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

ライフハック/実用

More

グルメ

備前市『穂の蔵(ほのくら)』でおにぎりを実食!米農家の直売所で、だし巻き卵やお得なシャインマスカットも買えるお店を体験レビュー

備前市『穂の蔵(ほのくら)』でおにぎりを実食!米農家の直売所で、だし巻き卵やお得...

岡山県備前市香登のおにぎり屋『穂の蔵』を体験レビュー。えびマヨや鶏そぼろと焦がしネギのおにぎり、だし巻き卵をパラソル付きのテラス席で味わい、400円のシャインマスカットも購入。無料駐車場や品切れ時の対応も紹介します。
More

エンタメ

More

社会/ニュース

More

旅行/スポット

More

ファッション/ビューティー

More
Return Top