松本流星、8月8日の結婚を公表「指輪代を稼がないと」 9・27アコスタとの全勝対決でWBO暫定王座へ

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン
前WBA世界ミニマム級王者の松本流星(28)=帝拳=が9月18日、東京・帝拳ジムでの公開練習で、8月8日に入籍していたことを明かした。相手は小学校時代の同級生の女性。結婚指輪はまだ買っておらず、試合に勝って指輪代を稼ぐと話した。27日にトヨタアリーナ東京でラッセル・アコスタ(27)=メキシコ=とWBO世界ミニマム級暫定王座決定戦に臨む。
令和8年8月8日に婚姻届、交際約4年の同級生と
入籍の日付は8月8日。前年の「777」の並びを逃し、令和8年にしようと話していたところへ、2025年8月8日にリング禍で亡くなった日本大学時代の先輩でボクサーの神足茂利さんのことが重なった。松本は「自分にとってすごく忘れられない大切な日なんで、その日にそのまま(籍を)入れました」と説明している。
相手は小学校時代の同級生で、交際期間は約4年。結婚前から同居しており、減量中の食事は以前から妻が支えてきた。生活は変わったが、リングに向かう姿勢は変わらないと松本は言う。「負けられない気持ちは結婚後も変わらない。しっかりやりたい」
27日の一戦が結婚後の初戦になる。
「絶対に勝って指輪代を稼がないといけない」紙に書かれた三桁万円
公開練習で報道陣を沸かせたのは、指輪をめぐるやりとりだった。松本によると、指輪の希望は紙に書かれていて、そこには金額まで記されていたという。
「頑張らないといけない。金額?三桁(万円)はいっていた(笑)」。松本はそう明かし、報道陣の笑いを誘った。三桁万円、つまり100万円以上という意味になる。
チャンピオンになったらすぐ指輪を買いに行かされる予定だと松本は明かす。「絶対に勝って指輪代を稼がないといけない」。これがモチベーションになるとも話している。
ファイトマネーの使い道が、そのまま勝つ理由になった。
8戦8勝と17戦17勝、無敗同士がぶつかる
松本は1998年5月14日生まれ、兵庫県高砂市の出身。アマチュアで92戦77勝15敗を残してプロへ進み、2024年9月25日の日本ミニマム級王座決定戦で森且貴を7回TKOに下して日本王者になる。
世界戦は2025年9月14日のWBA世界ミニマム級王座決定戦だった。高田勇仁との一戦は偶然のバッティングで高田が続行不能となり、5回1分26秒での3-0負傷判定で松本が勝利。プロ7戦目での戴冠だった。2026年3月15日には高田との再戦を12回3-0の判定で制し、初防衛に成功している。
王座を手放したのは負けたからではない。松本のWBA王座は、コラーゾがスーパー王者として君臨するために置かれたレギュラー王座で、その立場では他団体の王者と統一戦を組めなかった。帝拳ジムは6月1日にWBA王座の返上を発表し、松本は団体の枠にとらわれず強い相手と戦っていきたいと説明した。返上を経て、8戦8勝の無敗は保たれたままだ。
対するアコスタはメキシコ・ユカタン州から来日する27歳。17戦17勝の無敗で、前に出て手数を出すファイタータイプとされる。WBO世界ミニマム級の上位に名を連ね、初の世界戦のために海を渡ってきた。
| 項目 | 松本流星 | ラッセル・アコスタ |
|---|---|---|
| 年齢 | 28 | 27 |
| 出身 | 兵庫県高砂市 | メキシコ・ユカタン州 |
| 所属・国 | 帝拳ジム | メキシコ |
| 戦績 | 8戦8勝(無敗) | 17戦17勝(無敗) |
| 主な実績 | 前WBA世界ミニマム級王者、元日本王者 | WBO世界ミニマム級の上位ランカー |
| 9月27日の一戦 | WBO世界ミニマム級暫定王座決定戦12回戦 | 同左 |
松本はこのカードを「全勝対決というのは自分の中で楽しみなものがある」と受け止めている。互いに一度も負けていない者同士が、どちらかの記録を確実に途切れさせる。
暫定の先にある正規王座、王者は負傷で離脱
暫定王座決定戦という名称には、続きがある。
WBO世界ミニマム級の正規王者はオスカー・コラーゾ(プエルトリコ)。コラーゾは現地時間10月10日にシカゴでWBA・WBC世界フライ級王者リカルド・サンドバルへの挑戦を予定していて、その試合が始まった時点でミニマム級の王座が空位になり、暫定王者が正規王者へ繰り上がる。この枠組みは報道各社の観測ではなく、WBO世界王座委員会が9月1日付の裁定文書で正式に定めたものだ。文書は、サンドバル対コラーゾ戦の第1ラウンド開始のゴングと同時にコラーゾのWBO王座を空位とし、松本対アコスタの勝者を自動的に正規王座へ昇格させると明記している。松本自身も、いったんは暫定王座戦だが正規王者になる見込みで、そこが自分の目指しているところだと話している。
ところが、この前提が現地時間9月18日、日本時間19日に動いた。プロモーターのゴールデンボーイ・プロモーションズが、コラーゾが練習中に肋骨を痛めてサンドバル戦を取りやめると発表したのだ。コラーゾは日程が変わるだけで終わりではないとコメントし、再調整に意欲を示している。
では27日の勝者の王座はどう扱われるのか。
WBOがどう判断するかは、9月21日時点で公式の発表を確認できていない。少なくとも、10月10日の試合開始をきっかけとした自動昇格という筋書きは、そのままでは進まなくなった。松本にとって27日の12回戦が2団体目の世界王座へ近づく一戦になることに変わりはないが、ベルトの呼び名がいつどう変わるかは、WBOの発表を待つことになる。
四大世界戦の先陣、「一番いい内容でバトンを渡す」
27日のトヨタアリーナ東京は、世界戦が4試合並ぶ興行だ。Prime Video Boxing 16としてAmazonのPrime Videoで独占ライブ配信される。
メインはWBC世界バンタム級タイトルマッチの井上拓真対那須川天心。ほかにWBC世界スーパーフライ級王座決定戦の坪井智也対リカルド・マラジカ、IBF世界スーパーバンタム級暫定王座決定戦の西田凌佑対サム・グッドマンが組まれている。松本の一戦は、この4試合の先陣を切る位置づけになる。
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メインが終わっても松本が一番よかったと言われる試合にしたい。松本は先陣としての役目をそう表現し、一番いい内容でバトンを渡すと宣言した。準備の量も語っている。スパーリングは150ラウンド以上を消化し、17日に行った最後のスパーもすごくいい内容で終えたという。
公開練習ではシャドーボクシング2ラウンドに続き、田中繊大トレーナーとのスティックミット打ち、ミット打ち、サンドバッグ打ちを各1ラウンド披露。ミット打ちでは力強い左の強打を打ち込み、仕上がりの良さをうかがわせた。
少しでも世間に爪痕を残したい。「うまさでも強さでもインパクトのある試合。最後は良いKOに持っていく」。松本はそう話した。指輪代の話で笑いを取った男が、リングでは無敗の記録を懸けて12ラウンドを戦う。
[文/構成 by スポーツライター 久遠(KUON)]










































































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