佐久間朱莉、東海クラシックをプレーオフで制して今季3勝目 神谷そらとの延長戦とツアー通算7勝目を整理

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佐久間朱莉(23)=大東建託=が9月20日、住友生命Vitalityレディス東海クラシック最終日で神谷そら(23)=郵船ロジスティクス=とのプレーオフを1ホール目で制し、今季3勝目を手にした。ツアー通算7勝目。優勝スコアは通算13アンダー203で、優勝賞金は1800万円だった。
通算13アンダーで並んだ2人、延長1ホール目で分かれた明暗
舞台は愛知県の新南愛知カントリークラブ美浜コース(パー72、6565ヤード)。9月18日から20日までの3日間大会で、最終日を終えて佐久間と神谷が通算13アンダー203で並んだ。
決着はプレーオフ1ホール目、パー4のホールだった。佐久間はこのホールで飛距離より置きどころを優先しており、正規ラウンドから一貫して同じ選択を続けていた。プレーオフでもドライバーではなく3番ウッドでティーショットを打っている。落としたのは神谷より約40ヤードも後方。狙い通り右サイドへ運んだ球はラフにつかまったが、そこから残り148ヤードを7番アイアンでグリーンへ運んだ。神谷は第2打をグリーン手前の池へ入れ、ボギー。佐久間のボールはカップまで20メートル以上が残る位置だったが、そのファーストパットを1.5メートルほどに寄せ、続くパーパットを沈めて勝負を決めた。
佐久間にとってプレーオフは2度目で、勝ったのは初めてになる。
「私自身、初めてのプレーオフで優勝することができて、とても嬉しく思います。残りのシーズンも勝利数を積み上げていけるように頑張ります」
表彰式で佐久間はそう話した。緊張はあった。ただ、受け止め方が以前とは違ったという。「もちろん緊張はあったんですけど、その緊張感が楽しかった」。延長に入ってからは「しっかりパーでいかないといけない。どう2パットでいくか、そのマネジメントだけに集中していました」と、やることを一つに絞っていた。飛ばすより確実に2打でグリーンへ運ぶ。クラブの選択も、その一点から逆算していた。
5番のイーグルで動いた66 佐久間の最終日の中身
1打差の2位タイから出た佐久間の最終日は、1イーグル、5バーディー、1ボギーの66。前半だけで6つ伸ばし、その中心が5番パー5でのイーグルだった。
流れが揺れたのは後半だ。15番パー5で佐久間自身もピンチに立つ。右ラフから残り213ヤードを3番ウッドで狙った第2打が、左の池へ入った。ペナルティーエリアの処置を受けたあと、残り45ヤードを58度のウェッジで約6メートルにつけ、そのパットを決めてパーでしのいだ。この場面について「大事だなと思っていました。すごく大きかった」と、本人が振り返っている。攻めた理由もはっきりしていた。「そらがいいショットを打って、イーグルを獲れるところにあった。自分もしっかり伸ばしていきたいと思って」。同組で競り合う相手の一打が、自分の選択を決めさせた。
序盤からパットの手応えが良かったことも大きい。「いいパッティングが決まってくれたので、そこからフィーリングよくプレーできた」。前半の6つの伸びは、その延長線上にある。
佐久間は昨季の年間女王だ。ただ今季はここまで順調とは言えず、7月末の全英女子オープンと8月の北海道meijiカップで、2試合続けて予選落ちを喫している。開幕戦のダイキンオーキッドレディスを制し、8月30日のニトリレディスで通算6勝目を挙げ、そこから3週間ほどでまた頂点に戻った。
今季の3勝を並べると、開幕戦のダイキンオーキッドレディス、8月30日のニトリレディス、そして9月20日の東海クラシックになる。シーズンの入り口で1勝し、そこから半年近く勝てず、夏の終わりに2勝を固めた。この3勝は今季のツアー最多で、通算勝利数は7に伸びた。
関連記事:佐久間朱莉、ニトリレディスで逆転優勝 通算11アンダー、今季開幕戦以来の通算6勝目
首位から出た神谷そら、10番の不運と17番のバーディー
一方、前年覇者の神谷は単独首位でスタートした。最終日は7バーディー、1ダブルボギーの67。数字だけ見れば十分すぎる一日だが、10番で予想外の展開に見舞われる。
ティーショットが観客に当たり、跳ね返った先が悪かった。「全然戻ってくるなと思ってたら、なんか真右に跳ねたのが見えて。もう、ついてないなとは思いました」。このホールをダブルボギーとし、一度は後退する。
そこから神谷は3つ取り返した。17番のバーディーで佐久間に並び、プレーオフへ持ち込む。普段はあまり見せないガッツポーズも出た。「いやー、もう本当にね、びっくりしました。あれが自然に出るやつなんだなって思いました」と、本人も笑って明かしている。
優勝を意識する余裕はなかったという。「全くあんまり気にしてなかったです。本当に必死だった」。10番の後の立て直しについては「気持ちの面では切り替えができてたので、今までに比べて成長できてたんじゃないかなっていう風には思います」と、手応えも口にした。
このコースとの相性を問われると、神谷の答えは短かった。「全然ならないですね」。理由も続けている。「全然広くないですし、気持ちよくドライバー振れるホールもない」。それでも前年は優勝し、今年も最終日を単独首位で迎えて延長まで持ち込んでいる。相性という言葉では測れない結果を、2年続けて出した。
延長で池に入れた第2打については、足場を挙げている。ティーショットはフェアウェイをとらえ、池越えで残りは110ヤード。ただしライは左足上がりでつま先上がりだった。番手を上げて抑えて打った46度のウェッジが、そのまま池へ落ちた。「ダフり気味というか、まあ、そうですね。最近の課題の部分がモロに出ちゃったかなっていう風には思いました」。弾道そのものは悪くなかった。「ラインは出てたので良いかなっていう風に思ったんですけど、なんか上空で止まってたような感じはあった」。目を赤くしながら、連覇を逃した悔しさをこらえていた。
関連記事:神谷そら、東海クラシック2日目首位 前年覇者が通算8アンダーで最終日へ、渋野日向子は予選落ち
最終順位(上位)
| 順位 | 選手 | 通算 | 最終日 |
|---|---|---|---|
| 優勝 | 佐久間朱莉 | 13アンダー 203 | 66 |
| 2位 | 神谷そら | 13アンダー 203 | 67 |
| 3位 | 吉澤柚月 | 11アンダー 205 | 67 |
| 4位タイ | 古江彩佳 | 10アンダー 206 | 67 |
| 4位タイ | 青木瀬令奈 | 10アンダー 206 | 67 |
優勝は佐久間、プレーオフで敗れた神谷が2位となる。単独3位は吉澤柚月で通算11アンダー。4位タイに古江彩佳と青木瀬令奈が通算10アンダーで続いた。6位タイには通算9アンダー207で7人が並んだ。最終日64で伸ばしたW.チャイェン、65の小林光希、66の仲宗根澄香と仲村果乃、そして髙木優奈、菅楓華、笠りつ子の7人である。
上位5人のうち4人が最終日を67で回り、66は佐久間だけ。その1打が、1打差2位からの追いつきと延長進出を生んだ。
メルセデスランキングは583.79ポイント差、照準は日本女子オープン
この優勝で佐久間はメルセデスランキングに200ポイントを上積みした。首位の桑木志帆(大和ハウス工業)との差は752.79ポイントから583.79ポイントへ縮まり、2位のまま追う立場は変わらない。ただしシーズンは残り10試合あり、3日間競技の優勝なら200ポイント、10月1日開幕の日本女子オープンやシーズン最終戦のリコーカップのような公式競技の優勝なら400ポイントが積み上がる。583.79ポイントは、計算のうえでは残り日程で埋められる範囲に入る。
大会の賞金総額は1億円。その頂点に立った佐久間には、副賞として協賛社のSUBARU車も用意されていた。車種はレヴォーグ レイバック Premium S:HEV EX、税込み452万1000円。優勝賞金1800万円と合わせ、1試合で得たものは小さくない。
佐久間が照準に置くのは、10月1日開幕の国内メジャー・日本女子オープンだ。本人が口にしたのはメジャータイトルと、その先に見える2年連続の年間女王。昨季と並ぶ今季4勝目も含め、いずれもここから先の試合でしか手に入らない。
延長戦を初めて勝ち切った経験は、その全部に効いてくる。
[文/構成 by スポーツライター 久遠(KUON)]










































































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