Firefox VPN、Android版にも対応し日本で無料提供 使い方と毎月50GBの無料枠

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Mozillaが2026年9月16日、ブラウザー「Firefox」に組み込んだ無料のVPN機能を日本でも使えるようにしたと発表した。デスクトップ版に加えAndroid版でも使え、無料枠は毎月50GB。守られるのはFirefoxの中の通信だけで、端末全体を覆うVPNとは仕組みが異なる。
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9月16日に日本での提供を発表、Android版も対象に
Mozilla Corporationは9月16日午前11時、日本国内のユーザーに向けて「Firefox組み込みVPN」の提供を始めたと発表した。この機能は2026年3月、米国や欧州の一部地域で無料ベータ版として先に公開され、その後に対象国を増やしてきた。当初はデスクトップ版だけだったが、Android版にも対応した。Mozillaは発表で、日本国内での提供はこれが初めてだと説明している。実際には6月下旬から、日本でも一部の利用者のFirefoxにVPNボタンが出始めていた。
発表と公式ヘルプで示された概要は次のとおりだ。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 機能名 | Firefox組み込みVPN |
| 料金 | 無料(月あたり最大50GBまで) |
| 対応するFirefox | デスクトップ版(バージョン149以降)、Android版 |
| 守られる範囲 | Firefoxの中で発生する通信のみ |
| 利用の条件 | Mozillaアカウントでのサインイン |
別のVPNアプリを入れたり、拡張機能を追加したりする必要はない。ツールバーにあるVPNボタンから、オンとオフを切り替える。
一方、iPhoneやiPadで使うiOS版Firefoxは、発表の対応OS・デバイスに含まれていない。Mozillaは同じ発表のなかで、iOS版では広告を読み込む前にブロックする「広告ブロッカー」を一部のユーザーに順次配っていると紹介したが、VPN機能をiOS版に広げる予定には触れなかった。
Mozillaの公式ヘルプによると、組み込みVPNは段階的に配布されている。日本は対象地域に入っているものの、配布が行き渡るまでに時間がかかるため、日本にいてもまだ表示されない人がいる。
「毎月50GB」の数え方と、使い切ったときの動き
無料枠の50GBは、カレンダー上の1か月ごとに数える。公式ヘルプはデスクトップ版、Android版ともに、データ量が翌月の初めにリセットされると説明する。
上限が近づくと、Firefoxがブラウザー上で知らせる。50GBに達するとVPNの状態は「一時停止」に変わり、リセットされるまで保護は使えない。3月に公開された公式ブログでは、上限に達した後にVPNなしで閲覧を続ける場合、Firefoxが事前に確認を求めると説明していた。気づかないうちに保護が外れたまま閲覧が続くのを防ぐ作りだ。
50GBはどの程度の量なのか。
Mozillaは公式ブログで、買い物や銀行の手続き、記事を読むといった日常の閲覧をまかなえる量だと説明している。ブラウザーで長時間の動画を見る使い方では消費が早くなるため、残量の通知には気を配りたい。
この夏には例外があった。Mozillaは6月9日(米国時間)から8月31日まで、VPNが使える地域を対象にデータ量の上限を外し、接続先として選べる国も広げるキャンペーンを行った。9月1日からは通常の月50GBと標準の接続先に戻っている。日本での正式発表は、この通常運用に戻った後のタイミングだった。
公式ヘルプは、さらにデータが必要な人向けに、データ量無制限の有料サービス「Mozilla VPN」を案内する。ただ、9月17日時点でMozilla VPNの日本語公式ページには「お住まいの国ではまだ公開していません」と表示され、ウェイトリストへの登録を呼びかけている。Mozillaのサポート記事にある申し込み可能な国の一覧にも、日本は入っていない。国内の利用者にとっては、当面は無料の50GBが使える範囲となる。
デスクトップ版とAndroid版、それぞれの有効化手順
使い始めるにはMozillaアカウントが必要になる。持っていない人は、設定の途中で作成できる。Mozillaの利用規約によると、アカウントを作れるのは13歳以上だ。
デスクトップ版の手順は、公式ヘルプで次のように案内されている。
1. Firefoxのツールバー右上に出るVPNの設定案内を探す。見当たらない場合は、ツールバーのVPNアイコンをクリックする。
2. 案内の「Get started」をクリックする。
3. 開いたページでMozillaアカウントにサインインするか、アカウントを作る。
4. 完了するとVPNパネルが開くので、「VPNをオンにする」ボタンで有効にする。
パネルが出ないときは、ツールバーのVPNアイコンをもう一度クリックすればよい。設定案内は2回出ることがあり、2回目で「今はしない」を選ぶとVPNアイコンがツールバーから消える。消えたアイコンは、ツールバーのカスタマイズで戻せる。
Android版は、設定画面から有効にする方法がある。
1. Firefoxを開き、3点メニューをタップする。
2. 「Settings」をタップする。
3. 「VPN」までスクロールしてタップする。
4. VPNの項目の横にある切り替えボタンをタップする。
アプリ内にVPNの設定案内が出た場合は、「Get started」をタップし、Mozillaアカウントでサインインしたうえで、案内に沿って「Turn on VPN」をタップしても有効になる。有効になっている間は、それを示すアイコンが表示される。
日本語版のヘルプは英語版を機械翻訳したもので、ボタン名の一部は英語のまま載っている。実際の画面の表記は、使っているFirefoxの言語設定で変わることがある。
止めたいときは、デスクトップ版もAndroid版もVPNパネルを開き、「VPNをオフにする」を押す。
守られるのはFirefoxの通信だけ、仕組みはプロキシー
名前はVPNだが、動きはプロキシーに近い。
Firefoxは閲覧の通信を安全なプロキシーサーバー経由で送り、IPアドレスを置き換えてからWebサイトへ届ける。訪れた先のサイトに見えるのは、利用者自身ではなくプロキシーのIPアドレスだ。IPアドレスからはおおよその位置が推測でき、複数のサイトをまたいだ行動の記録にも使われるため、これを隠すのが主な目的となる。
効果が及ぶのはFirefoxから出る通信だけで、同じパソコンやスマホのほかのアプリの通信は対象外。公式ヘルプも、端末全体を守るものではないと明記している。LINEやゲーム、別のブラウザーの通信は、これまでどおりの経路で流れる。
役立つ場面として、Mozillaはカフェやホテル、空港などの公衆Wi-Fiを挙げる。保護されていないネットワークでは、同じネットワーク上の第三者に通信をのぞき見られたり、どのサイトを見ているか知られたりするおそれがある。Mozillaは公式ブログで、FirefoxはすでにHTTPSで通信を暗号化しており、IPアドレスを隠すことでプライバシーの層が1枚増えると説明する。発表でも、プロキシーのネットワークを経由してIPアドレスを隠し、通信を暗号化するとしている。すべての危険を防ぐものではなく、偽サイトへの誘導やウイルスへの対策は別に考える必要がある。
接続先の国も選べる。VPNパネルで場所を選ぶと、その国を経由して閲覧できる。英語版の公式ヘルプには、アメリカ、コロンビア、ドイツ、日本、南アフリカ、オーストラリアなどが挙がっている。ただ、選べる国の顔ぶれは時期で変わってきた。5月に接続先を選べるようになった時点では、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、カナダの5か国だった。「Recommended(推奨)」を選べば、接続に適した場所が自動で選ばれる。Mozillaは公式ブログで、選んだ地域の法律やコンテンツの制限が閲覧に適用されると注意を促している。
特定のサイトだけVPNを通したくない場合は、除外の設定を使う。デスクトップ版では、設定の「プライバシーとセキュリティ」にあるVPNの項目から「ウェブサイトの設定を管理」を開き、除外したいサイトを追加する。VPNパネルの切り替えスイッチで、見ているサイトだけオンとオフを変えることもできる。
使えないケースと、無料VPNへの不安への答え
配布の対象外になる環境もある。会社などで管理用のポリシーが適用されたFirefoxには配られず、組織側が機能を止めることもできる。
公式ヘルプは、日本などの対象地域にいるのにVPNが見つからないときの確認点を示している。デスクトップ版では、設定で「更新の合間にFirefoxの機能、パフォーマンス、安定性を改善することを許可する」がオフなら、オンにする。Android版のヘルプも、この「リモート改善」を有効にする必要があると記す。Mozillaアカウントからいったんサインアウトし、再びサインインすると解決する場合もあるという。
サインインやVPNの再接続、公衆Wi-Fiのログイン画面が正しく動くよう、Mozillaの一部のサービスはVPNの経路から外されている。それ以外のFirefoxでの閲覧は、VPNがオンの間は保護される。
「無料のVPN」と聞いて身構える人もいるだろう。市場には、利用者の閲覧データを売ったり、通信に広告を差し込んだりして収益を上げるアプリがある。Mozillaはこの機能について、利用者データの販売や広告の挿入は行わないと説明した。
集める情報の範囲も、公式ヘルプに書かれている。サービスの運用に必要な技術データとして、接続が成功したかどうかや、ある日に2GBを使ったといった記録は取る。訪れたWebサイトや通信の内容は記録しないとしている。
Firefoxのプライバシーに関する告知によると、この機能にはMozillaに代わって運営されるプロキシーサーバーが使われ、そのサーバーは閲覧したサイトやその内容のデータを集めない。一方で告知は、この機能だけで閲覧が完全に匿名になるわけではないと明記している。住んでいる地域向けではない内容が表示される場合があるとも注意を促す。
有料のMozilla VPNを契約している人には、保護が重ならないよう、ツールバーから組み込みVPNのアイコンを外すことを勧めている。アイコンは右クリックして「ツールバーから削除」を選べば消え、後からツールバーのカスタマイズで戻せる。
[文/構成 by MEDIA DOGS編集部]





































































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