藤井聡太、JT杯2回戦で八代弥八段に敗れ通算100敗目 460勝100敗で勝率0.821

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン
藤井聡太JT杯覇者(24)が9月12日、熊本城ホールで指された将棋日本シリーズ・JTプロ公式戦2回戦で八代弥八段(32)に敗れた。千日手の末の指し直し局は108手で八代が制し、藤井の公式戦通算成績は460勝100敗、勝率0.821で節目の100敗目に達した。対局は熊本地震からの復興を願う「熊本復興応援対局」として開催され、1手1万円のチャリティーで熊本県への寄付総額は210万円に上る。
千日手の末、指し直し局は108手で決着
第47回将棋日本シリーズ・JTプロ公式戦の2回戦第4局は9月12日、熊本県熊本市の熊本城ホールで指された。対戦したのは前回覇者の藤井聡太六冠と八代弥八段。振り駒で八代が先手となり、戦型は相掛かりに進んだ。同一局面が4度現れ、午後5時2分に千日手が成立。手数は102手だった。
規定により先後を入れ替え、指し直し局へと突入する。今度は藤井の先手番で角換わり腰掛け銀となり、持ち時間なしの30秒秒読みという過酷な超早指し戦になった。終盤まで藤井が優位に進めていたが、八代が銀のタダ捨ての勝負手を放って形勢を逆転させ、最後は飛車を犠牲にした猛攻で108手で寄せきった。藤井が4勝0敗としていた八代との対戦成績は、これで4勝1敗となる。
会場は地震の影響で変更、熊本地震の復興願う一戦
本局が「熊本復興応援対局」と銘打たれたのは、7月28日に発生した令和8年熊本地震が背景にある。気象庁マグニチュード7.1、熊本県宇城市・八代郡氷川町で震度7を観測し、熊本県災害警戒本部の9月10日発表では死者38人、負傷者368人、住宅被害は6万8033棟に上っている。当初は益城町のグランメッセ熊本での開催を予定していたが、7月の熊本地震の影響を受け、熊本城ホールへ会場を変更した経緯がある。
主催者は終局までの総手数に応じ、1手につき1万円を熊本県へ寄付すると決めていた。千日手局の102手と指し直し局の108手を合わせた210手分、寄付総額は210万円に達している。1手ごとに被災地への祈りを込めた、異例の対局となった。
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前回覇者は初戦敗退、八代は初出場で2連勝
「将棋日本シリーズ・JTプロ公式戦」は日本将棋連盟と各地の新聞社が主催し、JTとテーブルマークが協賛する公開対局イベントだ。竜王や名人などのタイトル保持者を中心とした上位棋士12人が一発勝負のトーナメントを戦い、半世紀近くにわたって続く伝統ある棋戦となっている。
藤井は2025年度のJT杯で2年ぶり3度目の優勝を果たした前回覇者だ。2026年度大会では優勝者特典の一回戦シードで登場し、この2回戦が今大会の初戦だった。その初戦で敗れ、早くも大会からの退場が決まった。
一方の八代は本大会初出場。1回戦で増田康宏八段を134手で下して勝ち上がり、初出場から2連勝を記録した。1994年3月3日生まれ、静岡県賀茂郡出身で、師匠は青野照市九段。2017年2月、22歳11カ月(同棋戦史上最年少)で朝日杯将棋オープン戦を制し、優勝に伴い六段に昇段した。2025年7月には八段に昇段したばかりで、順位戦はC級2組に所属する。
八代「力が出た将棋」、藤井は中盤の緩手を悔やむ
八代はABEMA TIMESの取材に「どちらもやってみようかなと思う作戦で挑めた。いずれも中盤がすごく難しい将棋だったと思うが、自分としては力が出た将棋だったかなと感じている」と語った。藤井との対局でこれまで結果を残せずにいたといい、公式戦で初めて藤井を破ったことに手応えをのぞかせている。
藤井も同じ取材に「千日手局は非常に激しい展開になって、中盤から終盤にかけて難しいなと思いながら指していた。結果として千日手になったが、その前後で何か違う手段があったかどうか、非常に気になる所だった。指し直し局の方は中盤でかなり甘い手を指してしまって、そこからはっきり苦しい展開になってしまった」と敗因を語った。
100敗までおよそ10年、突出した勝率のペースは続く
藤井は2016年10月1日、史上最年少の14歳2カ月で四段に昇段してプロ入りした。そこから約9年11カ月をかけ、ようやく通算100敗にたどり着いた計算になる。460勝100敗を勝率に直すと460÷560で0.8214…となり、発表された0.821と一致した。
藤井はプロ入りした2016年度から2023年度まで、史上初となる7年連続で年度勝率8割超を記録したが、2024年度は勝率0.769となりこの連続記録は途絶えている。
勝ち上がった八代は「指し直し局では押し引きが難しい局面が続いたが、終盤に8五香を打つことで攻めがつながった。準決勝も難しい戦いになると思うが、初出場で2回勝てたことは大きな自信になったので、それを大事にして臨みたい」と話し、準決勝の永瀬拓矢九段戦へ視線を移した。優勝すれば初出場での戴冠となる一方、藤井は次の対局に向けて気持ちを切り替える。
[文/構成 by MEDIA DOGS編集部]





































































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