健大高崎、天理に1-0で勝ち夏の甲子園で初の決勝進出 佐藤麻恩が7回1/3を2安打無失点

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第108回全国高等学校野球選手権大会(夏の甲子園)は8月20日、阪神甲子園球場で準決勝第2試合を行い、健大高崎(群馬)が天理(奈良)を1-0で下した。健大高崎は投打二刀流の背番号3・佐藤麻恩(3年)が1回裏に先制の適時打を放ち、自らも7回1/3を2安打1四球無失点に抑える好投。続く3投手が無失点でつなぎ、今大会5戦目にして学校史上初めての夏の甲子園決勝進出を決めた。天理は9回に2死満塁まで攻め立てたが、あと1本が出ず、36年ぶりとなる決勝進出はならなかった。決勝は8月22日午前10時、智弁和歌山との一戦に挑む。
スコア速報 初回の1点を継投陣が守り切る
夏はこれまで2014年のベスト8が最高成績だった健大高崎にとって、今大会の準決勝進出自体が未知の領域だった。それでも佐藤を中心とする継投陣は準決勝までの5試合46回を投げて自責点はわずか1という圧巻の内容を残し、群馬大会ではチーム打率.356を誇った本来強力な打線を、投手力と守備で上回るインパクトを甲子園に残している。一方の天理は、1986年と1990年の夏2度の優勝、1997年春の優勝を含め通算3度全国制覇を誇る奈良の古豪。今大会もエース長尾亮大(3年)を中心に勝ち上がってきたが、あと一歩のところで前回優勝の1990年以来36年ぶりとなる決勝進出を健大高崎に阻まれた。
試合を動かしたのは初回だった。天理の先発・長尾に対し、健大高崎は1死一、二塁の好機をつくると、4番・佐藤が右前に運んで先制。この1点が試合を通じて唯一の得点となり、2回以降は両先発が譲らない緊迫した投手戦が続いた。
| チーム | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 天理 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| 健大高崎 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | × | 1 |
両チームのスターティングメンバーは以下の通り。
| 打順 | 健大高崎(守備) | 天理(守備) |
|---|---|---|
| 1 | 神崎翔斗(遊・2年) | 山中喜晴(指・3年) |
| 2 | 石田雄星(中・3年) | 田畑龍二(二・3年) |
| 3 | 大岩翔斗(捕・3年) | 永井仁之丞(左・2年) |
| 4 | 佐藤麻恩(指・3年) | 金本相有(遊・3年、主将) |
| 5 | 石田翔大(三・3年) | 関村偉千陽(一・2年) |
| 6 | 萩原雄大(左・2年) | 前田奨太(右・3年) |
| 7 | 岩井由来(二・2年) | 大塚弘登(中・3年) |
| 8 | 豊永飛輝(一・3年) | 小沢典弘(捕・2年) |
| 9 | 溝口寛人(右・3年) | 中西琉威(三・3年) |
| 投手 | 佐藤麻恩 | 長尾亮大(3年) |
佐藤麻恩、投打の主役に 継投陣は今大会46回で自責点1
| 選手 | 投球内容 |
|---|---|
| 佐藤麻恩(健大高崎・投手兼指名打者) | 7回1/3、96球、2安打1四球0失点 |
| 長尾亮大(天理・投手) | 8回完投、7安打1失点(自責点1) |
佐藤は今大会、群馬大会から本塁打を放つなど打の中心も担ってきた選手。この日は自ら先制打を放った直後、マウンドでも粘りの投球を見せ、7回無死一塁の場面では相手の送りバントが小フライとなったところをスライディングキャッチする好プレーを見せるなど守備でもチームを助けた。8回1死からは左腕の北田莉玖(2年)に継投すると、9回途中からは本来三塁を守る石田翔大(3年)が急きょ登板。最後は今大会のエース石垣聡志がマウンドに上がり、無失点のまま試合を締めくくった。佐藤、北田、石田、石垣と4投手による継投での完封は、1大会に3度の「1―0」勝利という記録とあわせて、いずれも春夏を通じて史上初という。天理の長尾も直近の登板では連続完投をこなしてきたエースで、この日も8回を一人で投げ抜く完投で1失点に抑えたが、味方の援護がなかった。
天理は9回2死満塁も届かず 36年ぶりの決勝を逃す
天理は9回、1点を追う場面で2死満塁とこの試合最大の好機をつくった。しかし打席に入った関村偉千陽(2年)が、健大高崎4番手の石垣の前に空振り三振に倒れて試合終了となった。一塁走者だった金本相有主将(3年)は「関村は誰よりも練習してきた。打ってくれると思った」と悔しさをにじませた。先発から粘投を続けた長尾も「自分が点を取られなかったら負けなかった。悔いが残る」と唇をかんだ。天理は今大会、2回戦で福山(広島)に7-2、3回戦で高川学園(山口)に6-3、準々決勝で三重に7-0とすべて危なげなく勝ち上がっていただけに、この0-1での準決勝敗退は悔やまれる結果となった。
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健大高崎、「機動破壊」の伝統校が夏初の決勝へ
健大高崎(高崎健康福祉大学高崎高等学校)は、2002年就任の青柳博文監督のもとで機動力を生かした「機動破壊」を旗印に掲げ、2011年夏に甲子園初出場を果たした群馬の強豪だ。2024年春のセンバツでは悲願の全国制覇を成し遂げており、今大会は3回戦で佐野日大を4-1で下し、準々決勝では有明に延長10回の末サヨナラ勝ちして、夏では自己最高だった2014年のベスト8を12年ぶりに更新していた。その勢いのまま迎えた準決勝も1点差を守り切り、初めての決勝進出をつかんだ。青柳監督は試合後、「本当に信じられないくらい成長しまして。秋のチームはこうなるのかということで、自分自身も非常にびっくりしています」と初の決勝進出への感慨を語り、「(決勝は)実力差はかなりありますけどね。ウチらしく粘り強く、なるべく失点を減らして勝ちたいと思ってます」と意気込みを語った。
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決勝は8月22日、5年ぶり決勝の智弁和歌山と対戦
8月21日の休養日を挟み、決勝は8月22日午前10時から甲子園球場で行われる。相手の智弁和歌山(和歌山)は準決勝で横浜(神奈川)を7-1で降し、2021年の優勝以来5年ぶりの決勝進出を決めた強豪校だ。健大高崎にとっては学校史上初となる夏の甲子園制覇がかかる一戦で、天理を1点差で退けた継投陣が、強力な智弁和歌山打線をどこまで抑え込めるかが最大の焦点となる。
[文/構成 by スポーツライター 高瀬翔吾]































































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