広島商、広陵に9-4で2年ぶりの決勝進出 1年生・谷浦和馬の左越え3ラン、決勝は28日マツダ

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第108回全国高校野球選手権広島大会の準決勝が7月26日、マツダスタジアムで行われた。広島商が広陵を9-4で下し、2年ぶりの決勝進出を決めている。試合を動かしたのは4回、1年生・谷浦和馬の左越え3ランだった。決勝は28日、同じマツダスタジアムで行われる予定だ。
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4回に一挙5得点、1年生の一撃が試合を決めた
広島商と広陵の準決勝は、7月26日にマツダスタジアムで行われた。全国高校野球選手権大会は、都道府県の代表校が甲子園に集う夏の風物詩として知られる。この日の勝者が、8月に開幕する全国大会につながる広島大会の決勝に進む仕組みだ。会場のマツダスタジアムは、プロ野球・広島東洋カープの本拠地としても知られ、高校野球の広島大会でもたびたび使用されている。試合を大きく動かしたのは4回だった。
夏の大会でベンチ入りできる人数は限られており、1年生がその一角を占めるだけでも簡単ではない。無死一・三塁、つまりノーアウトで一塁と三塁に走者を置いた場面で打席に入ったのは、広島商の1年生内野手・谷浦和馬(1年)。広陵の左腕・片寄が投じた低めの変化球を捉え、左越えに運んだ。谷浦の一打が生まれるまで、広陵がリードを守る展開だった。
打球はスタンドまで届き、試合の流れは一気に広島商へ傾いた。3ランは走者2人を置いた場面での本塁打を指し、一打で3点が入る。高校通算では3本目、公式戦では初めての本塁打だという。この一発を含め、広島商はこの回だけで5得点を挙げる猛攻を見せた。3ラン以外の得点がどう入ったかは詳細が伝わっていないが、この一戦の主導権を握ったのは間違いない。1年生が公式戦のここ一番でこれだけの結果を残すのは、稀な出来事だ。最終スコアは9-4。先発した3年生エース・小池遼太郎投手も136球を投げ抜き、10安打を許しながら4失点で完投。打線が奪った点を守り切った。終わってみれば、広島商が広陵を突き放しての決勝進出だった。
春の借りを返した雪辱の一戦
両校は春季大会の2回戦でも対戦していた。その際は広島商が0-7、7回コールドで大敗を喫した。コールドは得点差が一定以上開いた際に試合を打ち切るルールで、大差の完敗だったことを意味する。夏の大舞台で迎えたこの準決勝は、春の借りを返す一戦でもあった。同じ相手と短期間のうちに再び対戦し、しかも夏の大一番で結果を出す。高校野球ならではの巡り合わせだ。
広陵にとっては、広島大会4連覇がかかった試合でもあった。地区大会とはいえ、4年連続で頂点に立ち続けるのは簡単な記録ではない。3年連続で頂点に立ってきた広陵の前に立ちはだかったのが、1年生の一振りだった。4回の一挙5失点が重くのしかかる。この劣勢を最後まで覆せず、9-4で準決勝敗退が決まった。
「野球人生で一番の当たりかもしれない」1年生の述懐
決勝弾を放った谷浦は試合後、「野球人生で一番の当たりかもしれない」と語る。1年生にとって、公式戦初本塁打がそのままチームを勝利に導く一打になった意味は大きい。プレッシャーのかかる場面については「先輩方がリラックスさせてくれるおかげ」と、チームの雰囲気に感謝した。谷浦の言葉から、先輩たちが緊張をほぐす役割を担っていたことが伝わる。
指揮を執る荒谷監督(49)は「県大会の負けを糧にし、成長をさせていただいた。毎年ですが、(広陵を)リスペクトしてます。そこの思いは、どのチームよりも強い。それを選手が形として出してくれました」と述べた。春の大敗から立て直し、この日の勝利につなげた歩みがにじむ言葉だ。「させていただいた」という丁寧な言い回しには、選手を主体に置く指導の姿勢がのぞく。主将を務める中本(3年)も、谷浦の打撃について「打撃はすごい」と評価した。3年生の主将が1年生の力を素直に認める発言からは、学年を超えたチーム内の信頼関係がうかがえる。
4連覇を逃した広陵、昨夏の辞退経緯
広陵にとって、この準決勝敗退で4年連続優勝への道は絶たれた。同校を巡っては、2025年1月に部内での暴力問題が発覚した経緯がある。2025年夏の甲子園では1回戦を勝利で終えたものの、その後に出場を辞退する事態となった。大会期間中の出場辞退は、高校野球では極めて異例の対応だった。それから1年、チームとして立て直しを図ってきた広陵は今大会も順調に勝ち上がったが、準決勝で広島商の前にあと一歩及ばなかった。
決勝は28日、広島商は悲願の頂点へ
広島商にとっては、2年ぶりとなる決勝進出だ。決勝進出が決まった時点で、広島商には少なくとも準優勝の座がすでに約束されている。決勝は7月28日、準決勝と同じマツダスタジアムで行われる。準決勝からは中1日、短い準備期間での連戦だ。この決勝を制したチームには、8月に開幕する全国大会への出場権がある。広島県から全国大会に出場できるのは1校のみで、決勝の重みは大きい。
春の大敗から立て直したチームを、1年生の一振りが後押しした。谷浦にとっても、公式戦初本塁打がそのまま決勝進出を決める一打になった経験は、この先の糧になるはずだ。1年生の谷浦には、これから2年以上にわたって公式戦で結果を残す時間が残っている。チーム全体が目指すのは、悲願の広島大会制覇だ。広島商は2024年の決勝でも広陵と対戦したが、1-3で敗れ準優勝に終わっている。決勝で広島商は、どんな戦いを見せるのか。
[文/構成 by スポーツライター 高瀬翔吾]






























































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