松島輝空、卓球の世界ランキング1位に 日本人の1位は46年ぶり、19歳の出身高校とこれまでの歩み

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卓球男子の松島輝空(19)が、10月5日に発表された国際卓球連盟(ITTF)の世界ランキング(2026年第41週)で、男子シングルスの1位に立った。日本選手の1位は1980年の小野誠治以来46年ぶりで、1991年に始まった現行のポイント制ランキングでは日本選手として初めてとなる。京都府出身のサウスポーで、出身高校は通信制の星槎国際高校横浜。2026年3月に卒業している。
10月5日発表の第41週で3位から1位へ
10月5日付のランキングで、松島のポイントは6930だった。2位はフェリックス・ルブラン(フランス)の6379、3位は張本智和の6363で、トップ3に日本選手が2人並ぶ。2025年9月から1位を守ってきた王楚欽(中国)は6157で4位に下がった。
| 順位 | 選手(国・地域) | ポイント |
|---|---|---|
| 1 | 松島輝空(日本) | 6930 |
| 2 | フェリックス・ルブラン(フランス) | 6379 |
| 3 | 張本智和(日本) | 6363 |
| 4 | 王楚欽(中国) | 6157 |
| 5 | トルルス・モーレゴード(スウェーデン) | 5805 |
※2026年第41週(10月5日発表)の男子シングルス
順位が入れ替わった理由は、ポイントの失効にある。1年前の2025年大会「WTTチャイナスマッシュ」で得たポイントがこの週で消え、前週1位の王楚欽と2位のルブランがそろって数字を落とした。前週3位の松島はポイントが変わらないまま、繰り上がって首位に立った。
19歳5カ月での1位は、長谷川信彦の20歳1カ月を抜く日本選手の最年少記録になる。現行のランキング全体で見ても、それまで最年少だった林詩棟(中国)の19歳9カ月を更新した。
「46年ぶり」と「現行制度で初」は何が違うのか
数え方には少し注意がいる。46年ぶりの比較対象は、1979年の世界選手権平壌大会で男子シングルスを制した小野誠治だ。小野は1980年7月に1位となったが、当時のランキングは世界選手権の成績をもとに決める方式で、今の仕組みとは違っていた。
コンピューターによるポイント制のランキングは1991年に始まり、1995年9月からは毎月の発表に切り替わる。その後プロツアーが定着し、今は国際大会の成績で得たポイントを積み上げる方式だ。この35年間、日本選手が1位に立つことはなかった。
「46年ぶり」と「現行制度で初」は、同じ出来事を別の物差しで表している。
京都で生まれ、13歳でTリーグのコートへ
松島は2007年4月29日、京都府で生まれた。卓球一家に育ち、小学生の年代別全国大会で6連覇を果たすなど、早くから名前が知られていた。2021年には世界ユースのU-15で3冠を手にしている。
小学4年生のころから木下グループの支援を受け、13歳だった2020-2021シーズンに木下マイスター東京へ加入した。当時の男子最年少Tリーガーとして出場し、ダブルスで勝利を挙げた。2023-2024シーズンにはプレーオフファイナルの第3マッチで勝ち、チームの優勝を決めてプレーオフMVPに選ばれている。
学業は星槎中学校から、通信制の星槎国際高校横浜へ進んだ。海外遠征が続くなかで競技と学業を並行させ、2026年3月に卒業式を迎えた。3月16日には自身のXで「先日、星槎国際高校の卒業式を迎える事ができました!」と報告し、木下グループへの感謝もつづっている。
2024年のパリ五輪では、男子団体のリザーブ(補欠)に17歳で選ばれた。出場の機会はなかったものの、10代で五輪代表の枠の内側に入った。
全日本連覇からグランドスマッシュ制覇まで
国内の頂点に初めて立ったのは2025年1月の全日本選手権だった。準決勝で張本、決勝で篠塚大登という五輪代表を続けて破り、男子シングルスを初制覇した。2026年1月25日の決勝でも篠塚に4-0で勝って連覇し、混合ダブルスとの2冠となった。
2026年3月21日発売の「卓球王国」2026年5月号は松島を表紙に起用し、連覇の背景や激闘となった準決勝の張本戦について語る全日本V2インタビューと、倉嶋洋介による技術解説を載せた。
世界の舞台でも結果が続く。2025年秋のWTTチャンピオンズ・モンペリエで準優勝し、続くフランクフルトで優勝した。本人はこの2大会を、成長のきっかけに挙げている。
2026年4月5日のITTFワールドカップ(マカオ)では決勝に進み、王楚欽と最終第7ゲームまでもつれた末に3-4で敗れて銀メダルを手にする。5月にロンドンで開かれた世界選手権団体戦では男子が決勝へ進み、松島は王楚欽に1-3で敗れ、日本は銀メダルだった。
7月5日、ロサンゼルスで行われたWTTグランドスマッシュ「USスマッシュ」の決勝では、シドレンコ(個人の中立選手)を4-2で破って優勝した。グランドスマッシュの男子シングルスで日本選手が勝ったのは初めてで、19歳67日での優勝はスマッシュ大会の最年少記録となった。準決勝ではルブランを下している。
所属にも変化があった。木下マイスター東京は5月18日、「金銭的な条件が折り合わず」契約満了で退団すると発表した。松島は5月30日に岡山リベッツへの入団が決まり、2026-2027シーズンは張本と同じチームでTリーグを戦う。
9月は「1位目前」で足踏み、アジア大会では団体金
1位は9月の時点で目前に迫っていた。9月12日のWTTチャンピオンズ・マカオの準々決勝で勝てば1位が確定する状況だったが、ウーゴ・カルデラノ(ブラジル)に2-4で敗れる。大会中、1位について問われた松島は「自分の目標としては世界ランキング1位を取るためではなくて、オリンピックで金メダルを取るためにやっている」と答えていた。
その後、愛知県で開かれたアジア大会では大きな結果を残す。9月24日の男子団体決勝で日本は中国を3-2で破り、1966年のバンコク大会以来60年ぶりの金メダルを手にした。松島は第1試合で王楚欽に2-3で敗れたが、2-2で迎えた第5試合で温瑞博を3-1で下し、優勝を決める1点を挙げた。
男子シングルスは9月26日の準々決勝で林詩棟に2-4で敗れ、メダルには届かなかった。張本も準々決勝で敗れ、日本男子はシングルスのメダルを逃している。松島は男子ダブルスで戸上隼輔と組み、9月27日の準決勝で中国の林詩棟、黄友政組に1-4で敗れて銅メダルを手にした。
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「目指してるものはここではない」
1位になった10月5日、松島は北京で開催中のWTTチャイナスマッシュ(10月1日〜11日)に出場していた。男子シングルス1回戦でカナック・ジャー(アメリカ)にストレート勝ちし、試合後の取材で心境を明かした。
「こうやって積み重ねて1位を取ったのは、多分自分が日本で初だと思うので、そういう面ではもちろんうれしい部分はあります」と話す一方、「目指してるものはここではないので、あまり自分の中では喜んではないです」と言い切った。目標はオリンピックの金メダルで、「あまり満足せずに、もっともっと上を目指したい」と続けている。
追われる立場になったことにも触れた。「相手が向かってくる立場でも、自分は向かっていくって気持ちを忘れずに頑張っていきたい」。
同じ日、1回戦で逆転勝ちした張本は「松島くんが1位になって、おめでとうって」と祝福した。そのうえで「三日天下じゃないですけど、この中国スマッシュまでだっていう気持ちで僕はやります」と、首位の奪還を宣言している。
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チャイナスマッシュの結果次第で1位争いが動く
松島と2位以下の差は約550ポイントで、首位の座はまだ安泰とは言えない。チャイナスマッシュでルブランが優勝すれば、松島の結果に関係なく順位が入れ替わる。張本の場合は、準決勝で松島に勝って優勝するか、松島がベスト8以下で敗れて自身が決勝へ進めば、松島を上回る。
松島は男子ダブルスでも戸上隼輔と組んで初戦を突破し、2回戦で中国の温瑞博、袁励岑組と戦う。シングルスの2回戦はオーストラリアのフィン・ルーが相手だ。
19歳で世界の頂点に立った左腕が見ているのは、2028年のロサンゼルス五輪で取る金メダルだ。1位として迎える最初の大会で、その足取りが試される。
[文/構成 by MEDIA DOGS編集部]








































































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