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熊取谷一星、清水戦の72分に決勝ゴール 東京Vは4試合負けなしの3連勝

熊取谷一星、清水戦の72分に決勝ゴール 東京Vは4試合負けなしの3連勝

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東京ヴェルディが11月7日、明治安田J1リーグ第14節で清水エスパルスとIAIスタジアム日本平で対戦し、1-0で勝った。途中出場のFW熊取谷一星(23)が72分に決勝ゴールを決め、チームは4試合負けなしの3連勝。開幕から11試合勝てなかったチームが、相馬直樹監督のもとで今季最長の連勝を3に伸ばした。

新井悠太のスルーパスから右足、72分の1点

スコアが動いたのは72分だった。清水のDFパク・スンウクが前に出てはね返したボールを、東京VのMF平川怜が前を向いて回収。受けたMF新井悠太が、パクが前に出たことで空いた中央のスペースへスルーパスを通すと、抜け出した熊取谷が右足で強いシュートをゴールに突き刺した。

熊取谷は59分、負傷した藤本寛也に代わってMF柴戸海と同時にピッチに入っていた。出場から13分後の一振りで、この試合唯一の得点を挙げた。

試合後、熊取谷はボールを呼んだら新井が気づいてくれたと場面を説明し、逆サイドへ打つイメージだったと話したという。スルーパスを出した新井はJリーグ公式サイトの選手コメントで、直前の場面ではロングシュートを狙おうと思っていたが、遠くを見たことで手前が見えていたと明かした。

リーグ戦では10月24日のアビスパ福岡戦に続く今季2点目。Jリーグ公式の出場記録では、熊取谷は清水戦で31分間プレーし、放ったシュートは1本だった。少ないチャンスを一発で仕留めた。

アクシデントが続いた試合で無失点

東京Vの先発は、前節の長崎戦から1人だけの変更だった。長崎戦で負傷交代した齋藤功佑に代わり、森田晃樹が入った。一方の清水は前節の京都サンガF.C.戦から4人を入れ替え、パク・スンウク、平戸太貴、藤井智也、井上健太を先発に並べた。

前半は東京Vが主導権を握った。ロングボールを織り交ぜて手数をかけずに相手陣へ入り、10分には新井がカットインからミドルシュートを放つ。13分には平川がペナルティーエリア内で右足を振ったが、いずれも枠を外れた。

東京Vにはアクシデントが続いた。18分にDFチョ・ユミンがプレーを続けられなくなり、佐古真礼が入る。後半の57分には藤本も負傷し、東京Vは予定していなかった交代カードを2度切ることになった。

0-0で折り返した後半、清水は開始から嶋本悠大を入れ、ロングボールで攻める回数を増やした。52分には藤井智也がシュートまで持ち込んだが、GKマテウスが止める。89分のコーナーキックではウォン・ドゥジェがボレーで狙ったものの、ボールは右ポストの外へそれた。終盤はFWジャーメイン良やDF高橋祐治もゴールを狙ったが、東京Vの守備を崩せずに終わった。

相馬監督が空中戦とセカンドボールの争いが多かったと振り返った一戦で、入場者数は1万5476人。清水はホームで敗れて4連敗となり、4試合連続の無得点に終わった。

11試合未勝利から4試合負けなし

東京Vの2026/27シーズンは苦しい出だしになった。8月の開幕から8試合を4分け4敗で終え、クラブは10月5日に城福浩監督との契約を解除。10月8日に元日本代表DFの相馬直樹監督の就任を発表した。

関連記事:相馬直樹、東京ヴェルディ監督に就任 開幕8試合未勝利・19位のチームを託される、これまでの監督成績を整理

相馬監督の初陣となった10月11日のサンフレッチェ広島戦は0-2、続くFC東京戦も0-4で落とした。流れが変わり始めたのは、国立競技場(MUFGスタジアム)で行われた10月21日の横浜F・マリノス戦だ。0-2から追いつき、連敗を3で止めた。

直近4試合の結果は次のとおり。

節(日付)対戦相手結果東京Vの得点者
第11節(10月21日)横浜F・マリノス2-2で引き分け藤本寛也、山田剛綺
第12節(10月24日)アビスパ福岡3-1で東京Vの勝ち熊取谷一星、松橋優安、寺沼星文
第13節(11月1日)V・ファーレン長崎2-1で東京Vの勝ち染野唯月、一美和成
第14節(11月7日)清水エスパルス1-0で東京Vの勝ち熊取谷一星

福岡戦で今季初勝利を挙げたのは開幕から12試合目。この試合で先制点を決めたのも熊取谷で、10分にゴール前で福岡の守備に一度引っかかったボールを奪い、倒れ込みながら左足で決めた。東京Vはこの勝利で最下位を抜け出し、18位に上がっている。

11月1日の長崎戦は染野と一美のゴールで2-1と競り勝ち、今季初の連勝。順位は17位に上がり、降格圏(18位以下)から抜け出した。相馬監督はこの試合後、ボールを持った時間を自分たちの時間にできたことが勝利につながったと説明している。そして迎えた清水戦で、連勝を3に伸ばした。

清水戦を終えた東京Vは3勝5分け6敗の勝ち点14。勝ち点で並ぶ清水を得失点差で上回った。第14節は11月8日に残り4試合があり、順位はその結果で動く。

就任後初の無失点、相馬監督は次の1勝へ

相馬監督はJリーグ公式サイトに掲載された試合後のコメントで、けが人が出てアクシデントの多い試合になったと振り返り、「選手たちが勝利に向けてエネルギーを合わせながら、ベクトルを合わせながら戦ってくれたんじゃないかなと」と選手をたたえた。

この試合は、相馬監督が就任してから初めての無失点試合でもあった。指揮官は「今日は良いものを持ち帰れるかなと思っています」と話す一方、順位表の上で満足できる位置ではないとも述べている。

関心はもう次へ向く。「3連勝はもう過ぎたことなので、次(の試合)をまた勝つというところ」。相馬監督は残留を見て戦うのではなく、上を見た戦いを目指す考えを示した。

敗れた清水の吉田孝行監督は「絶対に勝たなければならない試合でした」と責任を口にした。失点はなんでもないところからだったとし、選手が戻るべき位置に戻らなければポジションに穴が空くと指摘している。

浜松出身の23歳、静岡で決めた一撃

熊取谷は2003年2月14日生まれ、静岡県浜松市出身のFWだ。Honda FCから浜松開誠館中学校、浜松開誠館高等学校を経て明治大学へ進み、3年時の2023年度には第72回全日本大学サッカー選手権大会(インカレ)の優勝に貢献した。

東京Vは2024年5月1日に加入内定を発表。大学在学中の2024年5月には特別指定選手に登録され、2025年に正式加入した。身長166cmと小柄ながら、ドリブルを武器にする。

J1初出場は2025年2月22日、初得点は同年5月6日。2025年はJ1で11試合1得点の成績だった。今季のリーグ戦は14試合中13試合に出場し、先発は鹿島アントラーズ戦、横浜FM戦、福岡戦の3試合にとどまる。それでも限られた出場時間で結果を残し、相馬体制の3連勝のうち2試合で得点した。

2026年前半に行われた特別大会「明治安田J1百年構想リーグ」でも8試合に出場して1得点を挙げており、鹿島戦ではループシュートで同点ゴールを決めた。清水との縁もある。9月20日のU-21 Jリーグでは清水のU-21チームと対戦し、先発して1得点、チームは4-2で勝った。

地元の静岡県で、清水を相手に決めた決勝点。J1はここで中断期間に入る。東京Vの次戦は11月21日、ホームの味の素スタジアムで名古屋グランパスと対戦する。

[文/構成 by スポーツ担当ライター Mika]

寄稿者

Mika
元ブロガーで日本代表戦や海外サッカーのニュースを中心に、スポーツ・エンタメ分野の記事を執筆してきたWEBライター。これまで執筆した記事は2,000本以上。試合日程や結果、選手のプロフィール、移籍情報、国際大会の仕組みなど、日本代表や欧州リーグに関する記事を長く執筆しており、所属クラブが頻繁に変わる選手、複雑な大会方式、海外との時差がある試合日程などを、初めて読む人にも伝わる形へまとめることを得意としている。主な執筆分野は、日本代表、Jリーグ、海外リーグ、チャンピオンズリーグ、ワールドカップ、海外移籍。

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