相馬直樹、東京ヴェルディ監督に就任 開幕8試合未勝利・19位のチームを託される、これまでの監督成績を整理

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J1の東京ヴェルディは10月8日、元日本代表DFの相馬直樹(55)がトップチームの監督に就任したと発表した。チームは2026/27シーズンの明治安田J1リーグで開幕から8試合勝ちがなく、0勝4分4敗の19位に沈む。10月5日に城福浩監督との契約を解除したクラブが、立て直しを託したのは、町田をJ3からJ2へ引き上げ、鹿島ではシーズン途中の就任から4位まで押し上げた指揮官だった。
就任発表は10月8日、初陣は11日のサンフレッチェ広島戦
クラブは公式サイトで「相馬直樹 監督 就任のお知らせ」を出し、新しいコーチングスタッフの体制も合わせて公表した。前体制でヘッドコーチを務め、10月7日の天皇杯3回戦で暫定的に指揮を執った森下仁志はコーチ兼U-21監督となり、中村忠、和田一郎がコーチに名を連ねる。契約期間は発表されていない。
相馬はクラブを通じて「ヴェルディという輝かしい歴史を持つクラブで指揮を執れることを大変誇りに思います」とコメントした。続けて「『NO LIMIT!』何よりも勝利のために私自身が限界を作らず取り組んでいきます」と決意を示し、ファン・サポーターに「一緒に戦い、勝利をともに分かちあいましょう」と呼びかけている。
新監督の初陣は10月11日(日)15時キックオフのJ1第9節、サンフレッチェ広島戦だ。会場はホームの味の素スタジアム。J1は代表ウイークを挟んでおよそ3週間ぶりに再開し、広島は第8節終了時点で3位につける。いきなり上位との一戦で、新体制の最初の答えが問われる。
同じ8日、クラブは中村考昭代表取締役社長、栗田大輔代表取締役副社長、江尻篤彦強化部長の連名で、ファン・サポーターに向けた文書も出した。招いた理由には、選手としての実績と豊富な監督経験、前線からの積極的なプレスと組織的な守備をつくる力、ゴールを最優先に考える勝負へのこだわりを挙げる。決め手は、クラブが描く将来像に相馬が共感し、自ら「共に歩みたい」と申し出たことだったという。クラブは相馬のもとで「攻守に相手を圧倒し、やる者も見る者も魅了するフットボール」を目指すとしている。
城福体制は5シーズン目で幕、19位からの再出発
前任の城福浩は2022年6月にシーズン途中で就任し、2023年にJ2で3位、J1昇格プレーオフを勝ち抜いて16年ぶりのJ1復帰をもたらした。J1に戻った2024年は6位に入り、2025年は17位で残留を決めている。2026年前半の特別大会、明治安田J1百年構想リーグではEASTグループの5位だった。だが2026/27シーズンは白星が遠く、第8節を終えて勝点4、4得点12失点。得点数はJ1で最も少ない。
クラブは10月5日に契約解除を発表した。中村社長は「第8節終了時点で19位という現状を重く受け止め、クラブの将来を見据えた総合的な判断としてこの結論に至りました」と説明している。城福は「補強選手も出揃い怪我人が戻って来る目処も立ち、チーム作りという意味ではこれからと思ってました」と無念さをにじませた。
関連記事:城福浩監督との契約解除を東京ヴェルディが発表 J1開幕から8試合未勝利の19位、16年ぶりJ1昇格に導いた指揮官の監督歴は?
監督不在のまま迎えた10月7日の天皇杯3回戦では、森下ヘッドコーチの指揮でガイナーレ鳥取と対戦した。延長を含む120分を0-0で終え、PK戦を4-3で制して4回戦に駒を進めている。リーグ戦の勝利はまだない。最下位の千葉、18位の福岡とは勝点4で並び、16位のガンバ大阪、17位の名古屋とも勝点差は2しかない。下位の顔ぶれが入れ替わりやすい混戦で、新監督の初陣を迎える。
相馬直樹のこれまでの監督成績
相馬が監督として指揮を執ったクラブは、東京ヴェルディで6つ目になる。年ごとの所属とリーグ戦の成績は次のとおりだ。順位は各年のリーグ戦の最終順位で、シーズン途中に就任・退任した年はその旨を添えた。
| 年 | クラブ | カテゴリ | リーグ順位 | 主な結果・出来事 |
|---|---|---|---|---|
| 2010 | FC町田ゼルビア | JFL | 3位 | 監督初挑戦。1年で退任 |
| 2011 | 川崎フロンターレ | J1 | 11位 | 13勝5分16敗、勝点44 |
| 2012 | 川崎フロンターレ | J1 | ― | 4月に契約解除、後任は風間八宏 |
| 2014 | FC町田ゼルビア | J3 | 3位 | 4年ぶりに町田へ復帰 |
| 2015 | FC町田ゼルビア | J3 | 2位 | J2・J3入れ替え戦で大分に2戦合計3-1、J2昇格 |
| 2016 | FC町田ゼルビア | J2 | 7位 | 18勝11分13敗 |
| 2017 | FC町田ゼルビア | J2 | 16位 | 11勝17分14敗 |
| 2018 | FC町田ゼルビア | J2 | 4位 | 当時のクラブ最高順位。J1ライセンスがなくプレーオフに出られず |
| 2019 | FC町田ゼルビア | J2 | 18位 | シーズン終了後に退任 |
| 2021 | 鹿島アントラーズ | J1 | 4位 | 4月にザーゴ監督の後任としてコーチから昇格 |
| 2022 | 大宮アルディージャ | J2 | 19位 | 5月に霜田正浩監督の後任として就任 |
| 2023 | 大宮アルディージャ | J2 | ― | 第16節終了時点で最下位、5月に退任 |
| 2025 | 鹿児島ユナイテッドFC | J3 | 5位 | GM兼監督。J2昇格プレーオフ準決勝で宮崎に0-2 |
表から読み取れるのは、相馬の評価を支えてきたのが町田での6年間だという点だ。2014年にJ3の町田へ戻ると、2年目の2015年に2位で入れ替え戦へ進み、J2の大分トリニータを下してJ2復帰を決めた。2018年にはJ2で4位に入る。ただ、当時の町田はJ1クラブライセンスを持っておらず、順位に関係なく昇格プレーオフの出場資格がなかった。
鹿島では2020年からトップチームのコーチを務め、2021年4月にザーゴ監督の契約解除を受けて昇格した。就任時のチームは8試合を終えて2勝2分4敗、15位に低迷していたが、最終的に4位まで順位を上げる。リーグ戦の途中で下位に沈むチームを引き継ぎ、上位に押し戻した経験は、いまの東京Vの状況と重なる部分がある。
一方で、苦い経験も少なくない。川崎では1年目に11位、2年目は開幕から間もない4月に契約を解除された。大宮でも2022年5月の就任から立て直しを図ったが、翌2023年は第16節終了時点で4勝1分11敗の最下位となり、5月に指揮官の座を離れている。2025年はJ3に降格した鹿児島でGM兼監督を務め、5位で昇格プレーオフに進んだものの、準決勝でテゲバジャーロ宮崎に0-2で敗れた。鹿児島はシーズン終盤の11月20日に退任を発表しており、クラブは強化の方針をめぐる考え方の違いを理由に挙げていた。
監督業の前後には、参謀役や育成年代の指導も経験した。初めて監督を務める前の2008年から2009年は川崎のU-18でアシスタントコーチを務め、川崎を離れた翌年の2013年はモンテディオ山形のヘッドコーチに就いている。JFAのProライセンスを持つ。
選手時代は鹿島の左サイドバック、1998年W杯に出場
選手としての相馬は、早稲田大学から1994年に鹿島アントラーズへ加入し、左サイドバックとして黄金期の鹿島を支えた。2002年には東京ヴェルディ1969(現東京ヴェルディ)でプレーしており、24年ぶりに古巣へ戻る。2003年に鹿島へ戻り、2004年と2005年は川崎フロンターレでプレーした。
日本代表では1995年から1999年まで国際Aマッチ58試合に出場し、4得点を挙げた。日本が初めて出場した1998年のFIFAワールドカップ・フランス大会のメンバーで、1996年のアジアカップ、1999年のコパ・アメリカにも出場している。生まれは1971年7月19日、静岡県出身。
広島、FC東京、横浜FMと続く10月の日程
10月のリーグ戦は、11日の広島戦のあと、17日(土)14時にFC東京とのホームゲーム、21日(水)19時には国立競技場(MUFGスタジアム)で横浜F・マリノスとのアウェイゲームが続く。24日(土)15時には味の素スタジアムでアビスパ福岡を迎える。勝点4で並ぶ福岡との一戦は、下位脱出をめぐって大きな意味を持つ。
クラブが新監督に求めるものは、文書の中ではっきりしている。前線からの連動したプレスによる守備を整え直し、失点ゼロにこだわること。高い位置で奪ってからのショートカウンターで得点力を取り戻すこと。8試合で4得点にとどまる攻撃を、どこまで早く上向かせられるか。11日の広島戦が、その最初の試金石になる。
[文/構成 by スポーツライター ミカ]






































































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