オコンクオ・イケム・ジェフ、U-16 Jリーグ選抜でイングランド遠征へ 沖縄・うるま市出身のGK

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン
Jリーグは11月5日、U-16 Jリーグ選抜のイングランド遠征メンバー23人を発表した。清水エスパルスユースのGKオコンクオ・イケム・ジェフ(15)が背番号1で名を連ね、11月11日にクイーンズ・パーク・レンジャーズ(QPR)U-17、14日にチェルシーU-17とトレーニングマッチに臨む。監督はロジャー・シュミット。陸上の100メートルで全国の頂点に立った経歴を持つ186cmのGKが、イングランドの育成年代と向き合う。
11月6日から16日まで、QPRとチェルシーの育成組織と対戦
U-16 Jリーグ選抜の遠征は、Jリーグが前年から続ける「Jリーグ グローバルフットボールアドバイザープロジェクト」の活動だ。9月21日から10月1日にはU-16の選抜チームをドイツへ送り、デュッセルドルフを拠点に、9月26日にフォルトゥナ・デュッセルドルフU17、29日にバイエル・レバークーゼンU17とのトレーニングマッチを組んだ。このときはJ1からJ3までの23クラブのアカデミーから1人ずつが参加する編成だった。
U-16の選抜チームが、2カ月足らずで再び海外へ向かう。
今回の行き先はイングランド。11月6日に集合してミーティングを開き、7日に移動、8日から10日までトレーニングを積む。
日程の柱は2試合だ。
| 日付 | 予定 |
|---|---|
| 11月6日(金) | 集合、 |
| 11月7日(土) | 移動 |
| 11月8日(日)〜 | トレーニング |
| 11月11日(水) | トレーニングマッチ |
| 11月12日(木)〜 | トレーニング |
| 11月14日(土) | トレーニングマッチ |
| 11月15日(日)〜 | 移動、 |
試合の開始時刻や会場は、11月6日時点でJリーグの発表に記載がない。日程と参加メンバーは都合で変わる場合があるとしている。
指揮を執るのは、Jリーグのグローバルフットボールアドバイザーを務めるシュミット監督だ。ドイツのレバークーゼンやポルトガルのベンフィカなどで監督を務めた指導者で、9月のドイツ遠征に続いてU-16の選手たちを率いる。
コーチには壱岐友輔(アビスパ福岡)、田中達也(浦和レッズ)、三木隆司(名古屋グランパス)が入り、GKコーチは藤ヶ谷陽介(ガンバ大阪)が務める。藤ヶ谷はガンバ大阪などでプレーした元GKで、オコンクオら3人のGKを現地で見る立場になる。フィジカルコーチの小野響也(ジュビロ磐田)、テクニカルスタッフの藤宏明(FC東京)、篠田健世を合わせ、スタッフは8人で、選手23人を支える。
GKは3人、2011年生まれはオコンクオだけ
選ばれた23人の内訳はGK3人、DF8人、MF8人、FW4人。所属は20クラブにわたり、清水エスパルスユース、柏レイソルU-18、東京ヴェルディユースの3クラブからは2人ずつが入った。
GKの3人は次のとおりだ。
| 背番号 | 選手 | 所属 | 生年月日 |
|---|---|---|---|
| 1 | オコンクオ・ | 清水エスパルスユース | 2011年3月21日 |
| 12 | 松浦夢真 | サガン鳥栖U-18 | 2010年8月25日 |
| 21 | 門馬拓哉 | 北海道コンサドーレ札幌U-18 | 2010年8月25日 |
松浦と門馬は2010年8月25日生まれで、誕生日まで同じ。オコンクオは2人より約7カ月若く、GKの中で唯一の2011年生まれとなった。メンバー全体を見ても、2011年生まれはオコンクオのほか、MF青山隼斗(アルビレックス新潟U-18)とMF氏家累(ベガルタ仙台ジュニアユース)の3人しかいない。
最年少クラスの選手に1番が渡った。
清水エスパルスユースからは、FW望月栄汰も選ばれている。同じクラブの2人がそろってイングランドへ向かう。1クラブ1人ずつだった9月のドイツ遠征と違い、今回は同じクラブから複数人が入った。
フィールドプレーヤー20人の顔ぶれは次のとおり。
| 背番号 | 位置 | 選手 | 所属 |
|---|---|---|---|
| 2 | DF | 関屋陽笙 | 横浜F・ |
| 3 | DF | 酒井陽杜 | ジェフユナイテッド千葉U-18 |
| 4 | DF | 藤井竜太 | ジュビロ磐田U-18 |
| 5 | DF | 中野颯太 | ヴァンフォーレ甲府U-18 |
| 6 | DF | 米山志同 | セレッソ大阪U-18 |
| 15 | DF | 大下蒼空 | V・ |
| 16 | DF | 柏尚希 | 柏レイソルU-18 |
| 25 | DF | 山川弘飛 | FC岐阜U-18 |
| 7 | MF | 佐藤泰旺 | 柏レイソルU-18 |
| 8 | MF | ゼイナー大耀 | 東京ヴェルディユース |
| 10 | MF | 藤井英翔 | ガンバ大阪ユース |
| 11 | MF | 菊池大河 | 浦和レッズユース |
| 13 | MF | トーマス・ | アビスパ福岡U-18 |
| 17 | MF | 氏家累 | ベガルタ仙台ジュニアユース |
| 19 | MF | 武田陽平 | 横浜FCユース |
| 22 | MF | 青山隼斗 | アルビレックス新潟U-18 |
| 9 | FW | 望月栄汰 | 清水エスパルスユース |
| 14 | FW | 池田歩弘 | 名古屋グランパスU-18 |
| 18 | FW | 阿部圭吾 | FC町田ゼルビアユース |
| 20 | FW | 沼田晃人 | 東京ヴェルディユース |
沖縄で育った186cm、陸上100メートルでも全国制覇
Jリーグ公式サイトの選手名鑑によると、オコンクオは沖縄県出身で、身長186cm、体重86kg。経歴欄には2022年に与那城FC、2023年から2025年までEstepicor沖縄ジュニアユースと記載されている。2026年春に清水エスパルスユースへ加わり、トップチームの2026/27シーズンの選手名鑑にも名前が載る。ユースに籍を置いたままトップチームの公式戦に出られる2種登録の選手で、Jリーグ公式の記録では、11月2日更新の時点でトップチームの公式戦出場はまだない。
出身地について、沖縄の地元紙2紙はうるま市出身と伝えている。うるま市も広報誌で、市内の中学3年生だったオコンクオの活躍を取り上げていた。
その活躍は陸上競技でのものだった。
2025年8月、全国中学校体育大会の陸上競技が地元・沖縄県の沖縄市にある県総合運動公園陸上競技場で開かれた。オコンクオは男子100メートル決勝を10秒74で走り、2位に入った。この大会では10秒73の沖縄県中学記録もマークしている。
雪辱の場となったのは同年10月だ。三重県伊勢市の三重交通Gスポーツの杜伊勢陸上競技場で行われたJOCジュニアオリンピックカップ・第56回U-16大会は、16歳未満の中学・高校生が全国から集まる大会だ。その男子100メートル決勝を10秒70で制し、優勝を手にした。全中で出した県中学記録を0秒03縮めるタイムで、陸上の所属は「あわせJRC」だった。
同年12月2日には、うるま市役所を訪れて優勝を報告したという。うるま市の広報誌は、この報告の場面を伝える記事でオコンクオの言葉を載せている。
「日本一を目標にし、達成できたのでうれしい。次は、サッカーで日本一を獲りたい。」
陸上の日本一から、サッカーの日本一へ。当時すでに、翌春に静岡の清水エスパルスユースへ加わることが決まっていた。
関連記事:木田蓮人、帝京長岡高等学校1年でU-17W杯日本代表に 飛び級で選ばれたGK、背番号は12
陸上で鍛えた脚力をゴール前で生かせるか
GKに求められる力は、シュートへの反応やポジション取りだけに限らない。最終ラインの背後へ出たボールに飛び出す場面では、数メートルの加速が失点を防ぐ分かれ目になる。100メートルを10秒70で走る脚力は、そうした場面で武器になる。
186cmの体格に、全国大会の短距離で勝ち切った速さが加わる。
ただし、海外の育成組織とのトレーニングマッチは、フィジカルの強さも試合の速さも国内とは違う。QPRとチェルシーは、いずれもロンドンを本拠とするクラブだ。遠征で何試合に出場するか、誰がゴールマウスを任されるかは、現地での練習を見たシュミット監督の判断で決まる。
U-16 Jリーグ選抜の顔ぶれは、2010年生まれの選手が中心だ。同じ10代では、U-17ワールドカップの日本代表が日本時間11月21日の初戦に向けて準備を進め、高校1年のGKも飛び級でメンバーに入った。
関連記事:U-17ワールドカップ日本代表21人、10番は北原槙 初戦は日本時間11月21日21時30分のコロンビア戦
遠征は11月16日に解散する。ジュニアオリンピックカップの優勝から約1年。サッカーで日本一を目指すと語ったGKが、背番号1を託され、イングランドへ向かう。
[文/構成 by スポーツ担当ライター Mika]













































































コメントはこちら