黒田義信、いわき市長を訪問 ロッテ4位指名の東日本国際大学外野手、出身は長崎県

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千葉ロッテマリーンズからドラフト4位で指名された東日本国際大学の黒田義信外野手(22)が、福島県いわき市の内田広之市長を訪ね、プロ入りへの意気込みを伝えた。訪問は11月6日に報じられた。長崎県佐世保市出身で、大学の4年間をいわきで過ごした黒田は、いわき市民にも希望や夢を与えられる選手になりたいと語っている。
内田広之市長がエール、市制施行60周年の年に
ドラフト会議から2週間あまりがたった11月6日の夕方、福島県内のテレビニュースが、黒田の市長訪問を相次いで伝えた。大学のある町のトップに、4年間の感謝とプロ入りへの意気込みを伝える場だった。
報道によると、内田市長は黒田に「いわきでプロを目指して夢を実現した。市民一丸となってこれからも応援する」とエールを送った。いわき市出身の内田市長は2021年9月に就任し、現在2期目を務める。いわき市は2026年10月1日に市制施行60周年の記念式典を開いたばかりで、節目の年に地元の大学からプロ野球選手が誕生した。
黒田は市長に、いわきで過ごした4年間への感謝を伝えた。大学生活については、野球の技術だけでなく人間としての力も伸ばせたと振り返り、プロの世界でもより高いところを目指すと誓ったという。
「いわき市民の方々にも希望や夢を」
訪問で黒田が口にした目標は、地元に向けたものだった。自分が幼いころに夢や希望をもらったことを引き合いに出し、「いわき市民の方々にも希望や夢を与えられるような選手になりたい」と話している。
この言葉には伏線がある。10月22日のドラフト会議の当日、大学で開いた会見で、黒田は「幼いころに憧れたように、多くの人に夢と希望を与える選手になりたい」と語っていた。市長訪問で、その「多くの人」の中に、4年間を過ごした町の人たちをはっきりと加えた。
背景には、大学へ入る前の挫折がある。九州国際大学付属高等学校3年だった2022年、黒田はプロ志望届を出しながら指名されなかった。報道によると、黒田は大学に入る前に悔しい思いをしたことで人間力を高められ、足りなかった部分を4年間でレベルアップさせることができたと話した。高校時代の指名漏れから4年越しで、プロへの扉が開いた。
東日本国際大学から3年ぶり5人目のプロ野球選手
ドラフト会議は10月22日に開かれた。東日本国際大学硬式野球部の黒田は経済経営学部の4年生で、ロッテからの4位指名は同大学にとって3年ぶり5人目のプロ野球選手の誕生となった。
大学の発表によると、会議の中継は学内の教室で流され、多くの報道陣と野球部員が見守った。名前が呼ばれると会場から歓声が上がり、黒田は登壇して会見に臨んだ。「指名をいただけてほっとしています」とあいさつし、その後は1階ホールで、野球部員による胴上げが行われている。
野球部長を務める中山哲志学長は「大学の大変な名誉となりました。引き続き応援をお願いします」と、お礼の言葉を述べた。
10月30日には、ロッテの榎康弘アマスカウトディレクターと柳沼強担当スカウトが大学を訪れ、指名あいさつを行った。球団から走攻守すべてでの貢献を期待された黒田は、プロ入りを「通過点」と表現している。指名あいさつの詳しいやり取りや、スカウトの評価は次の記事にまとめている。
同じ10月30日、大学では理事長表彰も行われた。学校法人昌平黌の緑川浩司理事長から、黒田に理事長賞の表彰状と、記念品の腕時計の目録が手渡されている。表彰状は、本学5人目のプロ野球選手の誕生を「快挙」とし、黒田が「人間力」を体現したとたたえる内容だった。緑川理事長は「一日も早く試合に出られるよう頑張ってください」と激励した。
人間力は、大学が大切にしている言葉でもある。市長の前で黒田が4年間の成長を語ったときにも、同じ言葉が出てきた。
関連記事:ロッテ4位の黒田義信が指名あいさつ、プロ入りは「通過点」 東日本国際大の外野手は長崎県佐世保市出身
佐世保で育ち、北九州を経ていわきへ
黒田は2004年5月26日生まれ。長崎県佐世保市の出身で、佐世保市立日宇中学校から、福岡県北九州市の九州国際大学付属高等学校へ進んだ。高校3年の2022年には春夏連続で甲子園に出場し、高校日本代表にも選ばれている。身長180cm、右投げ左打ちの外野手だ。
指名漏れを経て進んだのが、いわき市の東日本国際大学だった。1年生のころから主力としてプレーし、春秋のリーグ戦で優秀選手に4度選ばれた。最終学年の2026年7月には、侍ジャパン大学代表として台湾で開かれた第1回ワールドカレッジベースボールチャンピオンシップに出場した。7月12日から15日までの大会で、日本は決勝でアメリカ代表を破り、初代王者となっている。
このアメリカには、因縁があった。黒田は高校時代にも高校日本代表として世界大会を経験し、その時はアメリカに敗れている。大学の発表によると、黒田は高校時代の悔しさを抱えて決勝に臨み、勝利をつかんだ。8月4日には大学を運営する学校法人昌平黌の緑川浩司理事長を訪ね、優勝を報告している。理事長は1年生の時からの活躍を「大学全体の誇り」とたたえ、表彰状と記念品を贈った。
高校、大学と、世代ごとの日本代表を経験した。市長訪問を伝えた報道でも、黒田は走攻守のそろった外野手として紹介されている。
長崎で育ち、福岡で甲子園を目指し、福島で大学日本代表まで駆け上がった。プロ入りを前に、黒田は4年間を過ごしたいわきの市長へ感謝を伝えた。
いわきから千葉へ、次の舞台が始まる
ロッテは今回のドラフトで、1位の米沢友翔投手(関西大学)をはじめ、支配下で6人を指名した。投手が4人、外野手が2人で、外野手は黒田と6位の田中皐晴(日南学園高等学校)の2人になる。同じ外野手の田中は、ロッテが春季キャンプを張る宮崎県都城市の出身で、11月2日に在籍する日南学園高等学校で指名あいさつを受けた。来季は同期の外野手2人が、千葉で同じスタートラインに立つ。
関連記事:田中皐晴、ロッテのドラフト6位指名あいさつ 宮崎県都城市出身・日南学園高等学校の外野手
指名を受けた後、黒田は「若い選手に交じってスタメンをはれるように頑張りたい」と話していた。10月30日の会見でも、ロッテの印象を「若い選手が活躍し、熱心なファンも多い」と語り、「いち早く戦力になり、応援してくださる方にプレーで感謝したい」と決意を口にしている。市長訪問を経て、その応援の輪には、大学のある町、いわきの市民もはっきりと加わった。佐世保の出身で、いわきで力をつけた外野手が、千葉で1年目を迎える。いわき市民に向けた約束が、プロの舞台で試される。
[文/構成 by スポーツ担当ライター 高瀬翔吾]












































































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