東浜巨、ソフトバンクから広島へ無償トレード 三笠GMが語った理由は「登板機会」 FA残留後の年俸推移と通算76勝の成績

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ソフトバンクは2026年11月6日、東浜巨投手(36)を広島へ無償トレードで移籍させると発表した。広島も同日、東浜の加入を発表している。交換要員はなく、戦力外通告による退団ではない。今季はプロ14年目で初めて1軍登板がなく、三笠杉彦取締役GMは「登板機会」を理由に挙げた。2017年の最多勝、2022年のノーヒットノーランなど通算76勝を挙げた右腕が、来季はセ・リーグで投げる。
東浜巨がソフトバンクから広島へ 交換要員なしの無償トレード
発表は6日、両球団からそろって出た。無償トレードは、受け入れる球団が交換の選手も金銭も出さずに選手を迎える形だ。球団間の合意で所属が移るため、自由契約や戦力外とは扱いが異なる。
東浜は広島球団を通じて次のコメントを出した。
「カープといえば、やはりスタンドを真っ赤に埋め尽くすファンの熱い声援がとても印象的です。これまで培ってきた経験を生かし、少しでもカープの力になれるよう、精いっぱい頑張りたいと思います」
報道によると、広島がトレードで選手を迎えるのは、2019年途中に楽天との間で三好匠と下水流昂を交換して以来、7年ぶり。広島での背番号や契約条件は、6日時点で発表されていない。
三笠GMが語った理由は「登板機会」と支配下枠
なぜ通算76勝の投手を、見返りなしで送り出すのか。
三笠GMは6日、みずほPayPayドームで取材に応じ、経緯を明かした。「あれだけ実績のある投手。今年は1軍での登板機会もなかったというところで」と切り出し、本人と話し合った結果、「プレーをする機会があれば」という意向を受けて広島との話がまとまったと説明している。
「長年ホークスに貢献してくれた投手ということで今年も期待をしていました」。GMはそう続け、長く投げてきた功労者を送り出す形になったことをにじませた。
もう一つの事情が支配下登録の枠だ。報道によると、ソフトバンクは今オフの戦力外通告などで支配下選手が61人となり、秋のドラフトで指名した9人が全員入団すると上限の70人に達する状況だった。三笠GMも70人枠の観点からこの形を判断したと話しており、東浜の移籍で支配下は60人になったとされる。
三笠杉彦GMは岩手県釜石市の出身で、釜石南高校と東京大学でラグビーをプレーした。日本テレコム(現ソフトバンク)を経て2008年にホークスへ入り、2019年からGMを務めている。
関連記事:三笠杉彦GMの経歴 釜石南高校から東大ラグビー部、日本テレコムを経てホークスへ 東浜巨の無償トレードを説明
プロ14年目で初の1軍登板なし ファームでは6勝4敗
2026年の東浜は、シーズン序盤に右肩の不調に見舞われた。約3か月の離脱を経て8月に実戦へ戻り、ファーム・リーグでは12試合に登板して6勝4敗、防御率2.37の数字を残している。1軍のマウンドには一度も上がれず、プロ入り後初めて1軍登板なしでシーズンを終えた。
報道によると、離脱中も「投げやりな姿だけは絶対に見せてはいけないと思ってやっていた」と語り、ファームの施設で走り込みを続けていたという。直球は140キロ台後半を保っているとも伝えられ、腕はまだ振れる状態だ。
FA残留後の年俸推移 1億5000万円から1億1000万円へ
東浜は2022年オフに3年契約を結び、推定年俸は1億5000万円となった。契約最終年の2025年は7試合で4勝2敗、防御率2.51。登板数は少なかったが、防御率は2点台にまとめた。
2025年11月に国内FA権を行使したものの、報道によると補償が必要なランクと年齢がネックとなり、他球団からの正式なオファーは届かなかった。翌2026年1月23日の契約更改でソフトバンクに残り、推定年俸は4000万円減の1億1000万円となった。本人は会見で「下がったのは下がったんですけど」と認めつつ、ホークスで野球ができる喜びを口にしている。
| 年 | 推定年俸 |
|---|---|
| 2023年 | 1億5000万円 |
| 2024年 | 1億5000万円 |
| 2025年 | 1億5000万円 |
| 2026年 | 1億1000万円 |
金額はいずれも球団非公表の推定額。FA残留から1年足らずでの移籍となった。
通算76勝の成績と経歴 最多勝とノーヒットノーラン
東浜は1990年6月20日生まれ、沖縄県うるま市出身。沖縄尚学高等学校3年だった2008年、選抜大会でエースとして全国制覇を果たした。亜細亜大学に進み、2012年のドラフトでは3球団が1位で競合し、ソフトバンクに入団する。ソフトバンクでの背番号は16だった。
転機は入団4年目の2016年。23試合で9勝を挙げると、翌2017年は16勝5敗、防御率2.64で最多勝のタイトルを手にした。2022年5月11日の西武戦(PayPayドーム)ではノーヒットノーランを記録し、史上84人目の快投となった。
| 年 | 登板 | 勝敗 | 防御率 |
|---|---|---|---|
| 2013 | 5 | 3勝1敗 | 2.83 |
| 2014 | 7 | 2勝2敗 | 3.82 |
| 2015 | 6 | 1勝2敗 | 4.82 |
| 2016 | 23 | 9勝6敗 | 3.00 |
| 2017 | 24 | 16勝5敗 | 2.64 |
| 2018 | 17 | 7勝5敗 | 3.32 |
| 2019 | 7 | 2勝2敗 | 6.37 |
| 2020 | 19 | 9勝2敗 | 2.34 |
| 2021 | 14 | 4勝4敗 | 3.70 |
| 2022 | 23 | 10勝6敗 | 3.11 |
| 2023 | 17 | 6勝7敗 | 4.52 |
| 2024 | 11 | 3勝2敗 | 3.38 |
| 2025 | 7 | 4勝2敗 | 2.51 |
| 通算 | 180 | 76勝46敗 | 3.30 |
負け越したシーズンは2度だけで、通算の貯金は30。2022年に10勝を挙げてからは登板が減り、3年契約の期間は計13勝にとどまった。
高校時代から書き続けてきた野球日誌は、2012年10月に書籍『東浜巨: 野球日誌が語る22年』(保坂淑子著、小学館)として刊行されている。

東浜巨: 野球日誌が語る22年
小学館
床田・森下・坂倉がFA権行使 広島の投手事情
広島は2026年シーズンを4位で終え、3年連続のBクラスとなった。オフに入ると、先発の柱だった森下暢仁が4日、捕手の坂倉将吾が5日に国内FA権の行使を表明し、東浜の加入が発表された6日には床田寛樹も行使を決めた。同じ年に3人が権利を行使するのは球団史上初めてだ。
球団は宣言残留を認める方針だが、右の森下、左の床田が抜ける可能性は残る。試合をつくる力と経験を持つ東浜は、その穴を埋める候補の一人となる。報道では、来年37歳を迎える右腕について「実績、経験ともに豊富」と評されている。他球団との交渉は11日に解禁される見通しで、先発陣の顔ぶれはそこから固まっていく。
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[文/構成 by ライター 凪]













































































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