相羽寛太、阪神ドラフト4位指名後の初安打に適時打 日本選手権でヤマハが完封勝ちし準々決勝へ

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第51回社会人野球日本選手権大会の2回戦が11月5日、京セラドーム大阪であり、ヤマハ(静岡)がJR東日本(東京)を2-0で下して準々決勝へ進んだ。阪神からドラフト4位で指名された相羽寛太内野手(24)は「3番・遊撃」で出場し、初回に指名後の公式戦で初めての安打を放つと、8回には追加点の適時打。4打数2安打1打点の活躍だった。投げてはエース左腕の佐藤廉が6安打完封。前回大会王者のヤマハは、11月8日の準々決勝で今夏の都市対抗王者・西濃運輸(岐阜)と当たる。
初回に左前打、8回に2点目を呼ぶ適時打
最初の打席で結果が出た。初回2死、カウント1-1からの3球目、外角低めのカーブを振り抜いて左前へ運び、阪神の指名を受けてから公式戦2試合目での初安打となった。
ヤマハは5回無死二塁、前野幹博外野手の適時打で先制する。1点差のまま迎えた8回2死二塁で再び相羽に打席が回り、今度も左前へはじき返して二塁走者を迎え入れた。終盤に欲しかった2点目は、指名後初の打点にもなった。
守備でも遊撃へ飛んだゴロを6度処理し、ショートバウンドの難しい打球も軽快にさばいた。試合後は「1本出ると気持ちは全然違いました」と話し、2打席目と3打席目がいずれも左飛に終わった点にも触れていた。その後の8回は、低い打球で野手の間を抜くことを意識していたといい、2本の安打はいずれも左前へ運んでいる。
佐藤廉が127球で今大会初の完封
マウンドは最後まで佐藤廉ひとりだった。9回、完封を目前に先頭打者へ二塁打を許したものの、後続を断って最後は二飛で締めくくる。6安打、127球での完封は今大会の一番乗りで、佐藤にとっても都市対抗と日本選手権の2大大会を通じて初めての完封となった。
佐藤は修徳高校から共栄大学を経てヤマハに入った左腕だ。前回大会では初戦から決勝まで7日間で全5試合に登板し、計27回1/3、361球を投げた。2025年11月12日の決勝では日本生命打線に11安打を浴びながら1失点で完投し、最高殊勲選手賞に選ばれている。11月1日の1回戦・日産自動車戦では3回2/3を救援しており、この日は中3日での先発。完封を意識すると打たれやすいタイプだと自己分析し、1つずつアウトを取ることだけを考えて投げたという。「真っすぐも変化球も全体的に良かったと思います」と振り返り、申原直樹監督もエースらしい投球だったと評価した。
ヤマハの大会成績は次のとおりだ(11月6日時点)。
| 日程 | 回戦 | 相手 | 結果 |
|---|---|---|---|
| 11月1日 | 1回戦 | 日産自動車 | ○ヤマハ5-4 |
| 11月5日 | 2回戦 | JR東日本 | ○ヤマハ2-0 |
| 11月8日 | 準々決勝 | 西濃運輸 | 第1試合 |
無安打に終わった初戦からの切り替え
指名後最初の公式戦となった1回戦は、快音が聞かれなかった。日産自動車戦で4打数無安打。それでも5回1死二塁で右方向へフライを打ち上げて走者を進め、得点につなげている。8回には三遊間のゴロを好捕して一塁へ素早く送球し、試合は5-4の接戦をものにした。
その試合の後、相羽は「堅実な守備というのは見せたい」と語り、プロへ進む実感については「まだプロの世界に入る感覚はあまりないです」と明かしていた。左翼線へ鋭いファウルを何本も打っており、本人も「感じは悪くない」と手応えを口にしていた。中3日で迎えた2回戦で、その言葉どおり結果を残したことになる。
この大会では、ドラフトで指名を受けた社会人選手の活躍が相次ぐ。
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森町生まれ、静岡高校から社会人6年目でつかんだ指名
相羽は2002年9月21日生まれ、静岡県森町の出身。身長178センチ、右投げ右打ちの内野手で、静岡県立静岡高等学校では2年夏に甲子園の土を踏み、3年時には主将を務めた。卒業後にヤマハへ入社し、社会人1年目から試合で結果を残してきた。
2022年にはU-23日本代表に選ばれ、U-23ワールドカップで日本の優勝メンバーとなった。
注目度が一気に上がったのは2025年だった。都市対抗野球大会で打率.467をマークして首位打者賞を獲得する。秋の日本選手権でも全5試合で安打を放ち、20打数8安打の打率.400で打撃賞に輝いた。チームは決勝で日本生命を2-1で破り、2016年以来9年ぶり2度目の日本一。相羽は年間のベストナインにも選ばれている。ただ、プロへの道は平らではなかった。高校から社会人に進んだ選手は入社3年目からドラフトの対象になり、相羽も3年目の2023年から毎年のように候補に名前が挙がった。それでも3年続けて指名はなく、本人はその間も「プロを目指す気持ちは変わらず、落とすこともなかった」という。
4度目のドラフトとなった10月22日の会議で、阪神が4位で名前を呼ぶ。相羽は「やっとスタートラインに立てました」と語り、「即戦力として貢献したい。新人王をとりたい」と目標を掲げた。申原監督は、ここ数年で長打力がついたと成長を認めている。
阪神は支配下で7人、育成で2人を指名した。支配下の顔ぶれは次のとおりで、高校生はいなかった。
| 順位 | 選手 | 守備 | 所属 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 榊原七斗 | 外野手 | 明治大学 |
| 2位 | 馬場拓海 | 投手 | 日本体育大学 |
| 3位 | 常深颯大 | 投手 | 大阪経済大学 |
| 4位 | 相羽寛太 | 内野手 | ヤマハ |
| 5位 | 的場吏玖 | 投手 | 天理大学 |
| 6位 | 越川海翔 | 捕手 | 東京ガス |
| 7位 | 石井康輝 | 投手 | 徳島インディゴソックス |
支配下の野手は1位の榊原、4位の相羽、6位の越川の3人で、内野手は相羽だけだ。阪神は遊撃の定位置が固まっておらず、守備に定評のある相羽は即戦力として正遊撃手の座を狙う立場になる。社会人で6年間積み重ねた経験を、今度はプロの舞台でぶつける。
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準々決勝は都市対抗王者・西濃運輸と激突
準々決勝は大会第9日の11月8日、第1試合で午前9時に始まる予定だ。相手の西濃運輸は、同じ5日の2回戦で三菱重工East(神奈川)を2-1で破り、3年ぶりに8強へ進んだ。今夏の都市対抗では12年ぶりの優勝を飾っており、夏の王者と前回大会の日本選手権王者がぶつかる。
西濃運輸が都市対抗を制したのは9月6日、東京ドームでの決勝だった。4回に主将の城野の適時打で先制すると、押し出し死球や相手の失策も絡んでこの回一挙4点。先発の摺石が7回途中まで2失点で粘り、NTT西日本を4-3で振り切って2014年以来2度目の頂点に立った。この大会では、ヤマハから補強選手として加わった2人が西濃運輸の打線に入っていた。そのうちの1人が、2回戦で先制打を放った前野だ。都市対抗で3本塁打、打率.409をマークし、最優秀選手に贈られる橋戸賞に選ばれている。夏に西濃運輸を頂点へ押し上げた打者が、今度は敵として向き合う。
ヤマハは2大会続けての8強入りで、目指すのは大会2連覇。1回戦は日産自動車に1点差で競り勝ち、2回戦は投手戦を制した。2試合の得点は計7点で、どちらも2点差以内の接戦だった。決勝は11月10日に京セラドーム大阪で行われる。
相羽にとっては、プロ入り前にヤマハのユニホームで戦える試合が限られてきた。初戦の後に口にした「一日でも長く、このメンバーとやりたいので、日本一になりたいです」という思いのまま、6年間過ごしたチームで2連覇を目指す。
[文/構成 by スポーツ担当ライター 高瀬翔吾]














































































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