アツギ炎上、ストッキングの包装に「男性の更年期」解説で反発 2024年から続く全12話の1話、会社は「見直しの予定はない」

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン
ストッキングやタイツで知られるアツギ(神奈川県海老名市)が、SNSで批判を浴びている。ストッキングの包装に入っていた厚紙に、男性の更年期症状についての文章が印刷されていたためだ。女性が買う商品に、なぜ男性の話が載っているのか。そうした疑問や反発がXで広がった。
何があったのか 開封したストッキングに「男性の更年期」の文章
アツギは報道各社の取材に、性ホルモン全体への理解を深めてもらう狙いだったと説明し、「現時点で中台紙の掲載内容や情報発信について見直しの予定はございません」と答えている。何があったのかと、会社の説明をまとめる。
きっかけは10月下旬、Xに投稿された1枚の写真だった。投稿者がアツギのストッキングを開封したところ、包装材の厚紙に「女性も知っておきたい、男性の更年期症状のこと」と題した文章が印刷されていた。投稿者はこれに強い嫌悪感を示した。
投稿は大きく拡散し、女子SPA!によると、表示回数は100万近く、いいねは10万に達した。
この厚紙は「中台紙」と呼ばれる。ストッキングやタイツの包装材の一部として、商品の中に差し込まれているものだ。アツギは、この中台紙に女性の暮らしや健康に役立つ情報を印刷してきた。
「女性向け商品になぜ?」反発と擁護の声
SNSでは、次のような批判が相次いだと報じられている。
- 「女性向け商品になぜ?」「意味不明すぎる」
- 「男性自身が知識を持つべき」
- 「なぜ女性が男性のケア要員にならなければならないのか」
- 「男性向けの商品で、女性の更年期を啓発すればいいのでは」
宣伝会議のアドタイによると、批判の多くは、男性の更年期を発信すること自体ではなく、女性用の商品を通じて呼びかけた点に向けられている。アツギ製品の不買を宣言する投稿もあった。
一方で、男性の更年期への理解を広げることには意味があるとして、批判に疑問を示す声も上がっている。
文章は2024年から 全12話のうちの1話だった
問題の文章は、今回新しく入れられたものではない。アツギは2024年8月21日、中台紙に載せる情報を更新すると発表していた。
アツギの発表によると、中台紙での発信は2007年から続くCSR活動。ストッキングは、プライベートな時間・空間で開封される商品だ。そのため、女性にとって大切な情報を載せれば、自分あてのメッセージとして受け取ってもらえると考えたという。これまで、乳がんや子宮頸がん、生理などをテーマに取り上げてきた。
2024年からの第11弾のテーマは「性ホルモンとの上手な付き合い方」で、全12話で構成されている。8月下旬の出荷分から順次切り替えるとしていた。対象は、アツギのナショナルブランドの1足入りパンティストッキングとタイツ(一部の商品を除く)だ。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 取り組み | 包装材の中台紙で情報を発信 |
| 開始 | 2007年(CSR活動) |
| 今のテーマ | 第11弾「性ホルモンとの上手な付き合い方」 |
| 構成 | 全12話 |
| 切り替え | 2024年8月下旬の出荷分から順次 |
| 対象 | 1足入りパンティストッキング・ |
全12話のうち、男性の更年期を扱ったのは第11話の1話だけだ。ほかの話は、月経の仕組みや低用量ピル、骨量と女性ホルモンのつながり、ホルモン補充療法など、女性の体に関するテーマが並ぶ。アツギは発表の中で、「今回初の試みとして、男性側にもトピックを広げ」たと説明していた。
| 話 | タイトル |
|---|---|
| 1 | 知っていますか?性ホルモンのこと |
| 2 | 月経が起きるのはなぜ?女性ホルモンの基礎知識 |
| 3 | こんなに違う!?変化する性ホルモンの分泌量 |
| 4 | 互いの思いやりでケアしたい、 |
| 5 | 今からでも遅くない!女性ホルモンを大切にするヒント |
| 6 | 低用量ピルは毎日を快適に乗り切る強い味方! |
| 7 | 知っていますか?女性ホルモンと骨量の深いつながり |
| 8 | ムダな脂ではありません。女性ホルモンを正常に保つ体脂肪 |
| 9 | ご存じですか?性ホルモンの減少で起こる心身の変化 |
| 10 | 更年期も怖くない!ホルモン補充療法は女性の強い味方 |
| 11 | 女性も知っておきたい、 |
| 12 | かかりつけ医は、 |
アツギの説明「女性のみに配慮を求める意図ではない」
アツギの広報・サステナビリティ推進課は11月4日、J-CASTニュースの取材に答えた。第11弾は「日々の暮らしの中で女性ホルモンと上手に付き合っていくためのヒントを中心として、12種類の情報を掲載しております」と説明した。男性の更年期を取り上げた理由は、次のとおりだ。
「性ホルモン全体に関する理解を深めていただく観点から、そのうちのひとつにおいて男性ホルモンおよび男性の更年期症状についても取り上げたものです」
アドタイの取材には、文章は医師の監修を受け、社内の確認体制に沿って作ったと説明した。批判に対しては「女性のみに配慮を求めることを意図したものではありません」と答えている。
SNSの反応については「さまざまなご意見をいただいていることを真摯に受け止めております」とした。そのうえで、掲載内容を見直す予定は現時点でないとしている。寄せられた意見は、今後の情報発信の参考にするという。
2020年には「ラブタイツ」で謝罪
アツギがSNSで批判を浴びたのは、今回が初めてではない。2020年11月には、「タイツの日」(11月2日)に合わせてX(当時はTwitter)で行ったプロモーション「ラブタイツ」のイラストが、性的な連想を招くとして批判を集めた。
アツギは公式サイトで謝罪し、関連する投稿を削除して、連動したプレゼント企画も中止した。公式アカウントの投稿はしばらく休止し、2021年8月に運用を再開している。
今回の文章は、2024年から店頭に並ぶ商品に入っていたものだ。アツギは見直しの予定はないとしているが、寄せられた意見を今後どう生かすのかが注目される。
[文/構成 by ライター 飯田タツヤ]













































































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