ニューイヤー駅伝統一予選会、2027年11月に愛知県田原市で開催決定 基準タイム14分45秒00と出場条件

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン
日本実業団陸上競技連合は11月2日、ニューイヤー駅伝の全国統一予選会を2027年度から開くと正式に決め、初回を2027年11月に愛知県田原市で行うと発表した。区間数は7区間。地域予選を勝ち抜いたチームには、5000メートルの記録上位7人の平均が14分45秒00以内という基準タイムが課される。統一予選会の上位20チームが、2028年元日の第72回大会へ進む。
2027年11月に田原で初開催、上位20チームが元日の群馬へ
正式名称は全日本実業団対抗駅伝競走大会。毎年1月1日に群馬県庁を発着点として7区間100キロで争う、実業団男子駅伝の日本一決定戦だ。その出場チームを決める全国統一の予選会が、2027年秋から始まる。
連合が11月2日に公表した資料によると、初回の開催時期は2027年11月で、開催地は愛知県田原市。7区間で行う。具体的な日にち、スタート時刻、コース、各区間の距離は調整中とされ、決まり次第、大会要項などで知らせるという。2028年度以降も11月に開く予定と、連合はQ&Aで答えている。
決まった点と未定の点を整理すると、次のとおりだ。
| 項目 | 11月2日時点の内容 |
|---|---|
| 初回の開催時期 | 2027年11月 |
| 開催地 | 愛知県田原市 |
| 区間数 | 7区間 |
| 出場チーム数 | 最大50チーム |
| 本大会への出場権 | 上位20チーム |
| 外国籍選手 | エントリー・ |
最大50チームが走り、20チームだけが元日の群馬へ進む。50チームがそろえば、半分以上の30チームが予選会で姿を消す計算になる。外国籍選手が走れる区間(インターナショナル区間)をどこにするか、本大会と同じように複数の区間から選べる方式にするかも、まだ決まっていない。
基準タイム14分45秒00、5000メートル上位7人の平均で判定
11月2日の発表の柱の一つが、統一予選会に出るための5000メートル平均基準タイムだ。8月の段階では「決定次第別途お知らせ」とされていた数字で、今回14分45秒00以内と決まった。
判定の方法は細かく定められている。チームは統一予選会へのエントリー(最大12人の予定)の際、有効期間内に出した選手それぞれの5000メートルのベスト記録を出す。そのうち上位7人の平均タイムが14分45秒00以内なら条件を満たす。7人全員がこのタイムを切る必要はなく、あくまで平均で判断する。外国人選手は、7人のうち1人までしか計算に入れられない。
記録の有効期間は、2027年度大会の場合、2026年11月1日から統一予選会のエントリー期限まで。つまり、2026年11月1日以降に出した記録が、すでに対象になっている。
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| 基準タイム | 5000メートルの上位7人の平均が14分45秒00以内 |
| 対象のチーム | 地域予選会を勝ち抜いたチーム |
| 有効期間(2027年度) | 2026年11月1日から統一予選会のエントリー期限まで |
| 認められる記録 | 公認競技会の公認記録 |
| 新卒の選手 | 期間内なら学生時代の記録も対象 |
| 移籍の選手 | 期間内でも移籍前のチームで出した記録は対象外 |
公認記録であれば、トラックの5000メートルに限らず、ロードの5キロも認められる。1万メートルなど長い種目で5000メートルを通過した時の記録も、公認記録として残っていれば使える。期間内に5000メートルの記録がない選手もエントリーはできるが、その場合は残りの選手の上位7人で平均を出す。記録を持つ選手が7人に満たなければ、統一予選会には出られない。
この基準は、前年の本大会で11位以下だったチームには適用されない。対象は、その年の地域予選会を勝ち抜いたチームだけだ。地域予選を通過しても基準タイムに届かなかった場合、そのチームは統一予選会に出られず、次の順位のチームが基準を満たしていても繰り上げはない。
なぜ14分45秒00なのか。連合は、より多くのチームが統一予選会を目標に力を伸ばせることと、全国統一予選会として一定の競技レベルを保つことの両方を考えたと説明する。レース展開や繰り上げスタートへの影響も考え合わせたとしており、今後の競技力の向上や予選会の運営状況を見ながら、必要に応じて見直すという。
「地域予選→統一予選会→元日」の3段階へ
これまでのニューイヤー駅伝は、東日本・中部・北陸・関西・中国・九州の6地域の実業団駅伝で上位に入ったチームが、そのまま元日の群馬へ進む2段階の仕組みだった。統一予選会が入ると、地域予選会、統一予選会、ニューイヤー駅伝の3段階に変わる。この枠組みは、連合が2026年8月20日に公表していた。
本大会の出場は30チームに絞られる。1位から10位のチームには翌年の本大会の出場資格(シード権)が与えられ、地域予選会と統一予選会の両方が免除される。11位から30位の20チームは、翌年の地域予選会を免除され、統一予選会から出る。シード権を10チームにした理由について、連合は女子のクイーンズ駅伝が24チーム中8チームにシード権を与えている例を参考にし、30チーム中10チームという分かりやすさも考えたと説明している。
統一予選会の残りの枠は、地域予選会を勝ち抜いた最大30チームが争う。この30枠の配り方も決まっている。まず6地域に2枠ずつを一律で配り、残る18枠は、前年の本大会で上位20位に入ったチームがどの地域の所属だったかの割合で分ける。例えば前年の上位20チームのうち東日本の所属が10チームなら、18枠の半分の9枠が東日本に回り、一律の2枠と合わせて11枠になる。もっとも、地域予選を勝ち抜いても基準タイムを満たさなければ出場できないため、統一予選会は50チームに届かないこともあり得ると連合は答えている。
最初の年は扱いが少し違う。2027年元日の第71回大会は37チームが出場し、上位10チームがシード権を手にする。11位から37位の27チームが2027年秋の統一予選会に回り、地域予選会からの枠は23となる。この23枠も、6地域に1枠ずつ配ったうえで、残る17枠を直近の本大会の上位20チームの所属地域の割合で分ける。
シード制と統一予選会は、2025年11月10日に導入の方針が公表されていた。この時点では統一予選会は「最短で2027年秋」とされ、開催地を公募。2026年6月に田原市への決定が発表され、8月の枠組み、11月2日の正式決定と基準タイムへと段階を踏んできた。
2026年の地区予選は「元日に直結」の最後の年
いま行われている2026年の地区予選は、上位に入れば2027年元日の第71回大会に直接進める、現在の方式で最後の大会になる。日程は次のとおりだ。
| 大会 | 開催日 | 会場 |
|---|---|---|
| 第63回九州実業団毎日駅伝 | 11月3日 | 大分県佐伯市 |
| 第66回中部・ | 11月8日 | 愛知県田原市 |
| 第65回中国実業団対抗駅伝 | 11月8日 | 広島県世羅町 |
| 第67回東日本実業団対抗駅伝 | 11月15日 | 埼玉県熊谷市 |
| 第69回関西実業団対抗駅伝 | 11月15日 | 和歌山県田辺市龍神村 |
先陣を切ったのは11月3日の九州実業団毎日駅伝だ。
関連記事:九州実業団毎日駅伝2026、区間エントリー 三菱重工・山下一貴は最長2区、現行方式で最後
実業団駅伝の舞台として、田原市には積み重ねがある。ニューイヤー駅伝の予選を兼ねた中部・北陸実業団対抗駅伝を開いてきた市で、市の中心部を南北に通るはなとき通りを発着点とする7区間80.5キロのコースが使われている。2026年も11月8日に、このコースでニューイヤー駅伝の中部・北陸予選が開かれる。開催地の公募には複数の地域が手を挙げ、連合の選考委員会が協議を重ねたうえで、愛知陸上競技協会から申し込みのあった田原市に決めた。
ただし、統一予選会のコースが中部・北陸予選と同じになるかは、11月2日時点では示されていない。
まだ決まっていないこと
7区間という骨組みと基準タイムは固まった。一方で、開催日、スタート時刻、コース、各区間の距離、外国籍選手の走る区間は、いずれも今後の大会要項を待つことになる。5000メートルの記録をどう提出するかも、大会要項で知らせるとしている。
地域予選会の形も変わる可能性がある。現在の地区予選は11月の祝日や日曜日に開かれているが、統一予選会の導入後の日程や方式は各地域の連盟が検討中で、決まり次第それぞれが発表する。統一予選会で20位に入れなかったチームは、翌年は地域予選会からやり直しになる。連合は、チームによっては地域予選会、統一予選会、元日の本大会と3回の駅伝を全力で走る年が出ることを認めたうえで、選手の負担が大きくなりすぎないよう検討を続けるとしている。
基準タイムの記録の有効期間は11月1日に始まった。統一予選会のエントリー期限までのトラックやロードの5000メートルで、各チームが7人の平均をどこまで縮められるか。2028年元日の群馬への道は、すでに動き出している。
[文/構成 by スポーツ担当ライター 南條楓]
















































































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