GMO熊谷代表、不正アクセス問題で陸上部は「何の影響も無し」 ニューイヤー駅伝王者の存続を心配する声に、主なメンバーと今後の大会日程

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GMOインターネットグループの熊谷正寿代表は10月28日、自身のXで「陸上部には何の影響も無し」と投稿した。グループのサービスが不正アクセスを受け、元日のニューイヤー駅伝で初優勝した陸上部の今後を心配する声がSNSで出ていたことへの反応だ。陸上部は11月15日の東日本実業団駅伝に、今春入社した黒田朝日らを登録している。
熊谷代表がXで「選手達の士気は寧ろ高まっている」
熊谷代表は28日、一般ユーザーの投稿を引用する形でXを更新した。元の投稿は、グループの財務が悪化すれば実業団チームの活動にも響きかねないと、ニューイヤー駅伝の優勝に触れながら陸上部の行方を案じる内容だった。
これに熊谷代表は「爆笑 陸上部には何の影響も無し。 選手達の士気は寧ろ高まっていると報告を受けてるよ」と言葉を添えた。
スポニチアネックスとTHE ANSWERが同日朝に報じた。熊谷代表は、26日に予定されていた東京大学「渋谷まちづくりゼミ」での特別講義についても、中止を心配する声に「いや、お約束通りきちんと講義してきましたよ」と報告し、笑顔の写真を添えている。
ここで押さえておきたいのは、発信の主がグループ代表だという点である。陸上部としての声明や、選手本人のコメントは、28日朝までの報道では伝えられていない。「影響なし」は、熊谷代表が部から受けた報告として示した見方だ。
存続を心配する声はなぜ出たのか
発端は、グループ会社のGMOインターネットが運営するFX自動売買向けのサービス「お名前.com デスクトップクラウド」への不正アクセスだった。
GMOは10月21日に第1報を出し、全プランのサーバーを順次止めた。影響の可能性があるサーバーは2万6739件に上る。攻撃者側からの金銭要求について、熊谷代表は26日、ブログで5000万ドル(約80億円)を求められたと明かし、応じない考えを示した。27日には攻撃者が顧客に関する情報と称するものを公開し、GMOは同日の発表でその公開を確認したと説明している。
関連記事:GMO、攻撃者から5000万ドル(約80億円)の金銭要求と熊谷正寿代表が公表 声明文の100万ドル要求との関係は不明
被害を受けた利用者への対応も続く。GMOは27日19時10分時点の第12報で、公開が確認された情報の種類に応じて見舞金を支払う方針を示し、上限は1件の公開につき300万円とした。以前に発表した一律5000円の見舞金や、不正な取引による損失の補償とは別枠になる。犯人の特定につながる情報に総額で最大100万ドルを支払う懸賞金も設け、28日正午から情報を受け付けるとした。
公開されたとされる情報について、GMOは閲覧も拡散もしないよう繰り返し呼びかけている。すでにそのサイトにアクセスした人には、ウイルス対策ソフトで端末全体をスキャンするよう求めた。
陸上部への心配が広がったのは、この流れの中だった。ニュースサイト「iza(イザ!)」は27日、親会社の被害を受けて選手への影響や、来年のニューイヤー駅伝に出られるのかを危ぶむ投稿がSNSで多く見られると伝えた。企業の業績悪化や不祥事が、部の縮小や休部につながった例は過去にも少なくない。記事はそう指摘している。
熊谷代表の「影響なし」の投稿は、その翌日の28日に出た。
創部10年で日本一、GMO陸上部の歩み
陸上部が生まれたのは2016年4月。旧称は「GMOアスリーツ」で、本社は東京都渋谷区にあり、埼玉県東松山市に活動拠点を置く。埼玉県の報道資料でも「東松山市内に活動拠点を持つ」チームと紹介され、2024年3月には東松山陸上競技場で市民向けのランニング教室に協力した。
駅伝に本格的に乗り出してからの伸びは速かった。2020年にニューイヤー駅伝へ初出場していきなり5位に入り、23年にも5位、25年は4位と上位に食い込んだ。24年には東日本実業団駅伝で初優勝した。
そして2026年1月1日、群馬県で行われた第70回大会。7回目の挑戦で、4時間44分00秒の大会新記録を出して初優勝となった。2区・5区・6区の3区間で区間新記録が出ている。
指導陣は伊藤公一監督が率い、青山学院大学陸上競技部の原晋監督がEKIDENダイレクターとして加わる。2026年7月のGMOの発表でも、この体制は変わっていない。
優勝の後には、熊谷代表がXで、選手一人ひとりに1000万円の「優勝賞金」を渡したと報告した。1月6日の投稿で、「来年も連勝するお約束」をもらったとも書いている。月刊陸上競技が翌7日に伝えた。
ニューイヤー駅伝の優勝メンバーと今季の新戦力
元日の優勝メンバーは次の7人だった。
| 区間 | 選手 | 元日の走り |
|---|---|---|
| 1区 | 吉田祐也 | 首位と5秒差の9位 |
| 2区 | 今江勇人 | 区間新で首位へ |
| 3区 | 鈴木塁人 | 首位を守る |
| 4区 | M.キプランガット | 首位を守る |
| 5区 | 太田蒼生 | 区間新 |
| 6区 | 嶋津雄大 | 区間新 |
| 7区 | 鶴川正也 | 1位でゴール |
太田と鶴川は、当時ルーキーだった。1区の吉田祐也は、9月に愛知・名古屋で開かれたアジア大会の男子マラソンに日本代表として出場し、11位だった。
今季の大きな加入が、青山学院大学から今春入社した黒田朝日だ。箱根駅伝の山登り5区で区間新記録を出し、青学大の3連覇に貢献した選手で、出走すれば実業団駅伝のデビュー戦になる。
東日本実業団陸上競技連盟が10月27日に発表した東日本実業団駅伝のエントリーで、GMOは優勝メンバーを含む14人を登録した。日本人選手は今江勇人、鈴木塁人、吉田祐也、吉田圭太、小野知大、嶋津雄大、岸本大紀、小原響、児玉真輝、太田蒼生、鶴川正也、黒田朝日の12人。これに外国籍選手2人が加わる。
関連記事:東日本実業団駅伝2026エントリー発表、GMOに青学大から加入の黒田朝日 11月15日開催
連覇へ、まずは11月15日の東日本実業団駅伝
当面の大一番は、11月15日に埼玉県熊谷市で行われる第67回東日本実業団対抗駅伝だ。
| 大会 | 日程 | ポイント |
|---|---|---|
| 東日本実業団駅伝 | 2026年11月15日 | 上位13位で元日の出場権 |
| ニューイヤー駅伝 | 2027年1月1日 | 連覇がかかる第71回 |
会場は熊谷スポーツ文化公園陸上競技場と公園内の特設周回コースで、公道は使わない。1部は7区間74.6kmで争い、上位13チームが元日のニューイヤー駅伝への切符を手にする。開催は例年より2週間ほど遅い。
前回の東日本はロジスティードが制しており、GMOは2年ぶりの優勝を狙う。予選を突破すれば、元日に群馬で連覇へ挑む。
会社は今、利用者への補償と情報の拡散防止に追われる。その中で、陸上部は11月15日に連覇への最初の関門を迎える。熊谷代表の言う「士気」がどんな走りになって表れるのか。最初の答えは、熊谷スポーツ文化公園の周回コースで出る。
[文/構成 by ライター 飯田タツヤ]












































































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