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大栄利哉、楽天から高卒1年目で戦力外通告 学法石川からU-18日本代表に選ばれた捕手

大栄利哉、楽天から高卒1年目で戦力外通告 学法石川からU-18日本代表に選ばれた捕手

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楽天は10月29日、2025年ドラフト4位で入団した高卒1年目の大栄利哉捕手(19)ら6選手に、来季の選手契約を結ばないと通知したと発表した。報道によると、大栄は仙台市内の球団事務所で「正直びっくりはしているんですけど、そこは球団の判断なので」と受け止めを語った。育成選手として再契約するかは、10月29日時点で球団から正式な発表はない。

高卒1年目の捕手に来季契約なしの通知

楽天が10月29日に来季の契約を結ばないと通知したのは、渡辺翔太投手、古賀康誠投手、石原彪捕手、大栄利哉捕手、入江大樹内野手、金子京介内野手の6人だった。楽天は9月28日にも酒居知史投手、日當直喜投手、林優樹投手、今野龍太投手と、育成選手の松田啄磨投手、前田銀治外野手の計6人に同じ通知を出し、このうち酒居と林には育成選手契約を打診した。10月20日には伊藤光捕手にも来季の契約を結ばないと通知しており、10月29日の通知は今オフ3度目の発表となった。

10月29日に通知を受けた6人は次のとおり。

選手年齢主な経歴・今季
渡辺翔太投手262022年ドラフト3位。2023年に51試合で8勝3敗25ホールド、今季は6試合で防御率10.50
古賀康誠投手22山口・下関国際高校出身の左腕
石原彪捕手27京都翔英高校から2016年ドラフト8位。2024年に68試合出場、今季は7試合
大栄利哉捕手192025年ドラフト4位。1軍出場なし、2軍で24試合
入江大樹内野手24仙台育英高校から2020年ドラフト5位。今季は1軍17試合
金子京介内野手22盛岡大付高校、神奈川大学から2025年育成ドラフト4位。5月15日に支配下選手へ移行

捕手は石原と大栄の2人が同じ日に通知を受けた。石原は2018年に1軍デビューし、2024年には68試合に出場した実績を持つ。一方の大栄は、プロの1軍のグラウンドに立つ前に区切りを迎えた。

6人のうち入団1年目は、大卒で育成から支配下に上がった金子と大栄の2人で、高卒1年目は大栄だけだった。

関連記事:金子京介が戦力外通告 育成4位から5月に支配下、初安打とファーム13本塁打の経歴

大栄は通知を受けたあと、仙台市内の球団事務所を訪れて取材に応じたと報じられている。「覚悟はしていたことだと思うので、正直びっくりはしているんですけど、そこは球団の判断なので、僕からは何も思ってはいないです」。覚悟と驚きの両方を口にしたうえで、決定を受け入れる言葉で締めた。

1年目は2軍で24試合、打率.182

ルーキーイヤーの2026年は、1軍での出場がなかった。ファーム(2軍)では24試合に出場し、打率.182、1本塁打、7打点だった。安打は44打数8本で、1年目に立った打席は多くなかった。

9月には福島県郡山市であったファームの試合で安打を放ち、出身県のファンの前で結果を残した。

NPBの登録では身長178センチ、体重85キロ。右投げ左打ちの捕手で、背番号は72だ。

学法石川で1年秋から4番、U-18日本代表にも

大栄は2007年4月23日生まれ、福島県いわき市の出身。学校法人石川高等学校(福島県石川町、通称・学法石川)に進み、1年秋から4番を任された。チームを率いたのは、仙台育英高校の監督として知られた佐々木順一朗監督だった。

2年春の2024年、学法石川は33年ぶりに選抜高校野球大会(センバツ)へ出場した。新チームが始まった前年夏から投手にも挑戦し、捕手のレギュラーで4番を打ちながらマウンドにも立つ二刀流で、チームの中心にいた。報道によると、佐々木監督は、33年ぶりの出場を大栄の投打の活躍によるものと評価している。ただ、センバツは大会前に左足を痛めた影響で代打での出場にとどまり、チームは1回戦で群馬の健大高崎高校に0-4で敗れた。

3年生の1年間は順調ではなかった。報道によると、4月のU-18日本代表候補合宿で高い評価を受けた一方、その後の春の大会からは打撃の調子を落とし、プロ志望届を出すかどうかを直前まで迷っていたという。3年夏の福島大会は4強で敗退したが、大会では5安打を放っている。高校通算13本塁打、二塁への送球タイムは最速1.78秒だったとも紹介されている。

2025年9月には、沖縄で開かれた「ラグザス presents 第32回 WBSC U-18 野球ワールドカップ」の高校日本代表に、背番号2の捕手として名を連ねた。日本は9月14日の決勝で米国に0-2で敗れ、準優勝だった。報道によると、大栄自身はこの大会で7打数無安打に終わり、当時はプロへの気持ちも揺れていたと明かしている。

迷った末に提出したプロ志望届。2025年秋のドラフト会議で、楽天から4位で指名を受けた。報道によると、指名後の会見では「最初は驚いたんですけど、そのあとにほっとした気持ちが込み上げてきました」と、指名の瞬間の気持ちを明かしている。

それから約1年。今度は戦力外通告で、再び驚きを口にすることになった。

育成契約での再出発は球団が判断

戦力外通告は、球団が選手に「来季の契約を結ばない」と伝える手続きだ。選手はその後、他球団との交渉や12球団合同トライアウトへの参加、元の球団と育成選手として結び直す育成再契約などの道を探ることになる。

今後について、球団は育成契約で再契約を結ぶかは未定だとしている。一方で、球団が大栄に育成契約を打診するとの見方も一部で報じられている。報道では、渡辺翔太、金子京介も同じく育成契約の打診が見込まれている選手として名前が挙がる。

報道によると、大栄は来季に向けた思いも語った。「自分のアピールポイントだったりがまだまだ発揮できてない部分がある。来年のスタートから、いい状態で入れるように、しっかり準備していきたい」と課題を口にし、「まずは自信を持ったプレーができるように。一日でも早く支配下に上がれるように頑張っていきたいなとは思ってます」と続けた。

支配下登録とは、1軍の試合に出られる70人枠の選手登録のことだ。育成選手は2軍の試合には出られるが、1軍でプレーするには支配下への登録が必要になる。育成選手として再出発した場合、もう一度1軍を目指すには、まず支配下に戻ることが条件になる。シーズン中に育成から支配下へ移れるのは毎年7月末までで、10月29日に通知を受けた金子京介も、2026年5月15日に育成から支配下へ移った選手だった。

高卒1年目での通告には、SNSで「1年で大栄切る?」「高卒1年目で戦力外って……」など、驚きや戸惑いのファンの投稿が相次いだと報じられた。

関連記事:木村大成がソフトバンクから戦力外通告、北海高出身の高卒5年目 1軍登板なしの左腕に育成再契約打診の見込み

楽天は2026年、6月に三木肇監督が休養し、シーズン途中から吉井理人監督が指揮を執った。チームはパ・リーグ6位に終わり、10月6日には1軍コーチ2人の退団も発表されるなど、編成の動きが続く。育成再契約がまとまれば、背番号は3桁に変わり、支配下への再登録を目指す2年目が始まる。球団の正式な発表が、次の焦点になる。

[文/構成 by スポーツ担当ライター 高瀬翔吾]

寄稿者

高瀬翔吾
Webメディアでスポーツ、エンタメ、時事ニュースなど、累計数千本の記事制作に携わってきたスポーツ系ライター。野球分野では、プロ野球の試合結果や選手の記録をはじめ、MLB、高校野球、ドラフト、移籍、契約更改などの記事を継続的に担当。数字や公式記録を基に情報を整理する記事を得意としており、結果を伝えるだけでなく、その記録が持つ意味や、選手・球団を取り巻く背景までわかりやすく解説することを心がけている。主な執筆分野は、プロ野球、MLB、高校野球、侍ジャパン、ドラフト、移籍情報。

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