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山本祐大、古巣DeNA撃破の日本一に「すごく縁を感じました」 トレード相手は尾形崇斗・井上朋也

山本祐大、古巣DeNA撃破の日本一に「すごく縁を感じました」 トレード相手は尾形崇斗・井上朋也

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ソフトバンクの山本祐大(28)が10月28日、古巣DeNAを4連勝で下した日本シリーズの試合後、複雑な胸の内を明かした。5月に1対2のトレードでDeNAから移った捕手は、第4戦で同点の2点三塁打を含む3打点を挙げ、優秀選手賞に選ばれた。本人の言葉とシリーズ4試合の成績、トレード相手の尾形崇斗と井上朋也の戦いぶりをまとめる。

「すごく縁を感じた」古巣を倒した捕手の本音

第4戦はみずほPayPayドーム福岡で行われ、ソフトバンクが4-2で勝って2年連続13度目の日本一を決めた。

試合後、山本は古巣と戦ったシリーズへの思いをこう明かしている。

「すごく縁を感じましたし、その中でも絶対勝ち切る強い気持ちを持って。チームメートばかりでしたけど、心を鬼にしてじゃないですけど、自分たちが勝つこと、ホークスが勝つことだけを考えてやれた」

報道によると、「個人的な思いもいろいろあった中だったんですけど」とも打ち明け、それでも「なんとかチームの日本一ってところに貢献したい」と考えていたという。結果で応えられたことを「すごく嬉しかった」と振り返った。共同記者会見では「想像ができないような1年間を過ごさせていただけたので。感謝の気持ちでいっぱいです」と移籍1年目を締めくくっている。

見せ場は0-2の4回2死二塁で来る。4番の栗原陵矢が申告敬遠で歩かされ、打席が回った。

「目の前が栗原さんだったので。そこ(申告敬遠)もあるんじゃないかなっていう準備をしながらでしたけど、打った時はすごく気持ちが高ぶって」。追い込まれてから右翼線へ運んだ打球は、飛び込んだ右翼・井上朋也のわずかに先を抜け、同点の2点三塁打となった。トレード相手の井上が守る右翼への一打だった。山本は三塁ベース上で両拳を握った。「叫んでしまったんで、ちょっと喉が痛いなと」と笑わせた。

6回1死一、三塁では左犠飛で1点を加え、「最低限の仕事で大きい追加点を取ることができて良かったです」と話す。試合の流れと表彰の一覧は、次の記事にまとめている。

関連記事:ソフトバンクが4連勝で2年連続日本一、MVPは正木智也 第3戦でサヨナラ弾、慶應義塾高・慶大から今季28本塁打の経歴

4試合すべてに出場、11打数4安打3打点

山本は4試合すべてに出場した。NPBの公式記録をもとに、試合ごとの打撃成績を並べると次のとおりだ。

試合(球場・スコア)起用打撃成績主な内容
第1戦 10月24日(横浜スタジアム・3-1、延長11回)7番・捕手で先発3打数2安打2回に右前打、7回に左翼線二塁打。11回に死球を受けて代走を送られた
第2戦 10月25日(横浜スタジアム・4-3、延長10回)7番・捕手で先発4打数1安打4回に尾形崇斗から左前打を放ち、庄子雄大の二塁打で生還
第3戦 10月27日(みずほPayPayドーム福岡・2-1、延長10回)7回に代打で出場2打数0安打7回は投手ライナー、9回は中飛
第4戦 10月28日(みずほPayPayドーム福岡・4-2)5番・捕手で先発2打数1安打3打点4回に同点の2点三塁打、6回に左犠飛

シリーズ通算は11打数4安打、打率.364。打点の3はすべて最終戦で挙げた。

4試合のうち3試合が延長戦にもつれ、DeNAの得点は4試合で計7点にとどまる。終盤まで1点を争う試合が続いたシリーズだった。

トレード相手の尾形崇斗・井上朋也は第2戦で山本と対戦

トレードは5月12日に両球団が発表した。DeNAは山本を出し、ソフトバンクから尾形崇斗投手と井上朋也内野手の2人を受け入れた。経緯や城島健司CBOのコメントは次の記事で詳しく書いている。

関連記事:山本祐大、古巣DeNAとの日本シリーズへ 今季途中に交換トレードでソフトバンクに加入

3人の顔合わせが実現したのは第2戦だった。DeNAの先発は尾形で、井上は6番・右翼、山本は7番・捕手でスタメンに並んだ。

山本は2回の第1打席で尾形に中飛に打ち取られたが、1点リードの4回2死で153キロの直球を左前へはじき返す。続く庄子雄大の二塁打で一塁から一気にホームを踏み、2点目が入った。一方の井上は、山本がマスクをかぶる中で2回に左翼線、4回に左越えの二塁打を放っている。試合は延長10回、ソフトバンクが4-3で競り勝った。

シリーズを通した2人の成績は次のとおり。

選手移籍の向き日本シリーズの成績
尾形崇斗投手ソフトバンク→DeNA第2戦に先発し、4回1/3を5安打2失点、6奪三振。登板はこの1試合
井上朋也内野手ソフトバンク→DeNA4試合に出場し10打数2安打。第1戦は代打、第2~4戦は右翼で先発

尾形は5回途中で降板したが、無四球で6つの三振を奪った。井上も第2戦で長打2本と、古巣相手に存在感を示している。

2年前は骨折でベンチから見た日本一

山本にとって、日本シリーズの舞台には苦い記憶もある。DeNAの正捕手だった2024年9月15日、広島戦で死球を受けて右の尺骨を骨折し、手術を受けた。その年の日本シリーズは第4戦からベンチに入ったものの、出場はかなわなかった。

DeNAはそのシリーズでソフトバンクを4勝2敗で破り、26年ぶりに日本一となる。歓喜の輪を外から見た捕手が、2年後は相手側の正捕手として、古巣を破って頂点に立った。今季も移籍後に左手の骨折で離脱した時期があり、そこから戻ってつかんだシリーズの舞台だった。

大阪府出身。京都翔英高等学校からBCリーグの滋賀ユナイテッドを経て、2017年のドラフト9位でDeNAに入団した。支配下で最後に名前を呼ばれた選手が、2024年にはゴールデングラブ賞とベストナインに選ばれ、今季は2つの球団のユニホームを着てシーズンを戦った。

試合後の会見では、両チームのファンへの感謝も口にしている。

「福岡のファンの方も、横浜のファンの方も熱い声援を送ってくれたので、元気な姿を見せられてよかったです」

[文/構成 by ライター 凪]

寄稿者

凪
凪(なぎ)です。時事ニュースからスポーツ、社会の話題まで、その日いちばん気になる出来事を短く分かりやすく整理しています。Web記事を書き始めて7年。結果や数字は公式の発表で確かめてから書き、見出しだけで誤解されない記事を心がけています。好きなものは朝のコーヒーと、深夜のスポーツ中継。

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