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PHP脆弱性ニュースの街頭インタビューが「SSR」と話題 ウェブデザイナーの女性が専門用語なしで的確解説

PHP脆弱性ニュースの街頭インタビューが「SSR」と話題 ウェブデザイナーの女性が専門用語なしで的確解説

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時間がない人向けの30秒で理解ゾーン

読売テレビが10月22日に伝えたプログラミング言語「PHP」の重大な脆弱性のニュースで、街頭インタビューに答えたウェブデザイナーの女性の説明がXで広く共有されている。「専門的知識がない人でもPHPを使って(ウェブサイトを)作ってる人も多い」という短い言葉を「街頭インタビューガチャSSR」と紹介した投稿は、23日夕方までに表示が690万回を超えた。専門用語を使わずに、誰が困るのかまで言い切った点に称賛が集まる。

「専門的知識がない人でも」ウェブデザイナーが語った中身

ウェブサイトの停止が全国で相次ぐなか、「PHPとは何か」を伝えるニュースは各局で流れた。そのなかで、街角の数秒間のコメントが、専門家の解説より分かりやすいと受け止められた格好だ。

読売テレビは10月22日、PHPの欠陥をきっかけにウェブサービスの停止が関西でも広がる様子を報じ、同じ内容を公式YouTubeチャンネル「読売テレビニュース」でも公開した。京阪電鉄が京橋駅のモニターにホームページの一時停止を知らせる案内を出したことや、牛丼チェーンのすき家がアプリでの弁当予約やクーポンの利用を止めたことを、記者が現場から伝えている。

続いて流れたのが、街の人の声だった。読売テレビがウェブデザイナーと紹介した女性は、こう答えている。

「PHPってすごく普及されている言語なので、かつ簡単にカスタマイズもできるようになっているので、割と専門的知識がない人でもPHPを使って(ウェブサイトを)作ってる人も多いので、そういう人たちは大変だと思う」

短い答えの中に、「脆弱性」「サーバー」といった言葉は一度も出てこない。広く使われている、手軽に使える、だから専門家ではない作り手が困る。この3つが一続きの話として収まっていた。

同じ映像では、ジムの経営者も「こういう時代になっているんだと実感する」と話し、個人でどう身を守るかが大事だと語った。

ネットが“混乱”…ウェブサービスが次々停止!プログラミング言語「PHP」に重大な欠陥 世界のサイト7割で使用…高市首相が緊急注意喚起も

Xで「街頭インタビューガチャSSR」 表示は約690万回に

火がついたのは23日の正午すぎだった。Claude Code向けの拡張機能を公開するなどしている開発者のnoguさん(@_nogu66)が、女性の映った画面写真3枚とともに「PHP の件、街頭インタビューガチャ SSR 引いてる」と投稿する。SSRは多くのスマホゲームでガチャの最高レアを指す言葉で、思いがけず良い回答者に当たったという意味の例えだ。

投稿は23日17時の時点で表示が約694万回、いいねは5万3000件を超え、リポストも3000件を上回った。引用投稿には、作り手の目線からの感想が並ぶ。

「WordPressをWordPressっていう単語を出さずにここまで噛み砕いて説明できるのすごい」。ある利用者はそう書き込み、この投稿だけで27万回以上表示された。「専門用語なくここまでわかりやすく説明できるのすごすぎ」「これ扱ってるニュースでまともなこと言うてる人はじめてみた」といった投稿も相次いだ。

話の組み立てに注目した人もいる。あるユーザーは、①PHPは広く使われている(事実)、②簡単なので専門ではない人も使う(理由)、③だからその人たちが大変(誰が困るか)と3段に分け、エンジニアの面接でもそのまま使える話し方だと評価した。

あまりに的確な受け答えに「仕込みを疑ってしまうくらい」と驚く投稿も見られた。ただ、読売テレビが紹介した職業はウェブデザイナーで、ふだんからサイトを作る立場の人の言葉だった。

説明は正確なのか PHP公式も「初心者に対しては非常に分かりやすい」

女性の言葉は、数字と公式の説明でも裏付けられる。

ウェブ技術の利用状況を調べるW3Techsによると、サーバー側で使われている言語が分かるサイトのうち、PHPを使うのは69.3%(10月23日時点)。ニュースで繰り返された「世界のサイト7割」も、こうした調査の数字に近い。

「簡単にカスタマイズできる」という部分も、PHP公式マニュアルの説明と重なる。マニュアルの日本語版は、PHPの優れた点として「初心者に対しては非常に分かりやすい」ことを挙げ、「PHPは誰でもすぐに始められます」と書いている。

女性が名前を出さなかったWordPressも、PHPで動くサイト作成ソフトの代表格だ。W3Techsの同じ時点の集計では、WordPressは世界のウェブサイト全体の39.6%で使われている。個人のブログや小さな会社のホームページ、お店の予約ページまで、プログラミングを学んでいない人が管理するサイトは多い。

だからこそ「そういう人たちは大変」という一言が、多くの人に刺さった。

補足すると、今回の欠陥はPHPという言語の決まりそのものではなく、PHPのプログラムを動かす公式の実行ソフトの中にあった。対応中の版を使っていれば、修正版に入れ替えることで直る。

女性の言うとおり、PHPは独学でも始めやすい言語だ。基本から自分で書けるようになりたい人には、初心者向けの入門書も多く出ている。

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「そういう人たち」がいまやること

PHPの開発チームは日本時間10月21日午後11時ごろ、2件の欠陥を直した修正版(8.5.12、8.4.27、8.3.36、8.2.35)を公開した。2件はいずれも、ログインしていない第三者が遠くからサーバー上で勝手にプログラムを動かせるおそれがあるもので、深刻度は10点満点で9.2とされる。

国内では、X上で確認されたサイトやサービスの停止告知が累計502件に上ったとの集計もある。脆弱性管理サービス「yamory」を運営するアシュアードが23日14時時点でまとめたもので、再開の告知を確認できたのは217件だった。X上で告知していない組織は数に含まれない。

自分でサイトを持つ人がまず確かめたいのは、次の3点だ。

確かめること内容
サイトのPHPのバージョン管理画面やサーバーの設定画面で確認する
レンタルサーバーのお知らせ事業者側で修正版への入れ替えを進めている場合が多い
8.1以前を使っていないか公式の更新は終わっており、対応中の版への移行が基本

PHPの開発チームは、8.1以前の古い版には公式の更新を出していない。今回は深刻さを踏まえ、7.4から8.1向けにも最小限の修正を用意したが、基本は対応中の版へ上げることを勧めている。制作会社に任せている場合は、担当者に影響の有無を聞くのが早い。

サイトを見るだけの人は、スマホやパソコンで特別な操作をする必要はない。PHPはサーバー側で動く仕組みで、利用者の端末にはプログラムそのものが届かないためだ。ただ、騒ぎに乗じて「スマホが危ない」と不安をあおり、連絡や支払いを求めるメッセージが届いても、すぐに応じないようにしたい。

ふだんは気にも留めない裏方の言語に、首相まで注意を呼びかけた数日間。街角の短い答えが広く共有されたのは、多くの人が知りたかったのが技術の細部ではなく「結局、誰が困るのか」だったからだろう。

関連記事:PHP“緊急”脆弱性、21日23時に修正版公開予定 自分のサイトのPHPバージョン確認方法とWordPressでの備え

[文/構成 by RYO]

寄稿者

RYO
ITとガジェットの記事を書くWebライター、RYO。歴は9年で、2017年から。その前はシステム会社で5年勤務。

書いた記事はIT分野で数百本。Apple製品の情報、WindowsとMacの使い方、AIサービス、周辺機器のレビューなどが主な担当。難しい話を「結局、自分は何をすればいいのか」が分かる形に直すのが仕事だと思っている。

MacBook Pro(M5 Max/メモリ128GB)を愛用中。モバイルバッテリーを買いすぎるのが長年の悩み。

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