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鈴木悠悟、岐阜・瑞浪市の中京高校で中日4位の指名あいさつ 投手最速148キロから野手に専念

鈴木悠悟、岐阜・瑞浪市の中京高校で中日4位の指名あいさつ 投手最速148キロから野手に専念

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中日からドラフト4位で指名された中京高等学校(岐阜県瑞浪市)の鈴木悠悟(18)が10月28日、同校で指名あいさつを受けた。投手として最速148キロを投げる右腕だが、球団の発表では内野手。プロでは投手をやめて野手一本で勝負する考えを示し、「球界を代表する選手になれたら」と目標を口にした。

瑞浪市の母校で受けた指名あいさつ

あいさつには担当の熊崎誠也スカウトらスカウト陣が訪れ、報道によると約20分にわたって話し合った。鈴木は、ドラフト当日はまだ指名を信じきれない気持ちがあったものの、球団の人と話すうちにプロの舞台で戦っていく思いが強くなったと話した。

焦点は投手と野手のどちらで育てるか、だった。

答えは指名前から決まっていた。熊崎スカウトは、他球団が投手として評価するなかで、調査書の段階から内野手としての獲得を伝えていたという。評価の一番はセンスで、守備と打撃のどちらにもそれがあるという。中でも買ったのは打撃だった。初球から打ちにいけて、タイミングの取り方やバットコントロールがうまいと説明し、「金を稼ぐなら内野手」と評した。入団後に投手の練習をさせる予定はまったくないとも明言している。

鈴木本人も投手への未練はないと語る。「野手の方で活躍できれば」と話し、高校野球を通して打撃を得意にしてきたことを理由に挙げた。目標は1年目からの1軍デビューで、報道によると、守備では内野手の田中幹也に教わりたいと話した。

熊崎スカウトはあいさつの席で「新しいアライバ」になれるよう頑張ってほしいと伝えたことを明かした。2000年代の中日で二遊間を組んだ荒木雅博と井端弘和の名コンビを指す言葉だ。球団の公式サイトも鈴木の注目ポイントを「次世代のショート候補」としている。

1年夏の遊撃手を見ていたスカウト

熊崎スカウトは2025年まで日本ハムでスカウトを務め、今季から中日で鈴木を担当した。鈴木に目をつけたのは、日本ハムのスカウトだった2年前にさかのぼる。鈴木は1年夏に背番号6を着け、遊撃手としてベンチに入っていた。熊崎スカウトはその時点で、3年生になったら欲しい選手だったと語っている。

ところが鈴木は1年秋に投手へ本格的に転向する。エースとして投げながら打線の中軸も担う、投打二刀流の道を歩んだ。公式戦で遊撃を守る機会は限られたが、熊崎スカウトは夏の甲子園の後に内野ノックを受ける動きも確かめていた。

鈴木は2008年7月16日生まれ、滋賀県彦根市の出身。身長177cm、体重75kgの右投げ右打ちだ。中学時代は硬式の大津瀬田ボーイズでプレーし、県境を越えて岐阜の中京高等学校へ進んだ。以来、岐阜で2年半にわたって高校野球に打ち込んできた。

7年ぶりの甲子園に導いた二刀流エース

中京高等学校は瑞浪市土岐町にある私立校で、学校法人安達学園が運営している。1963年に中京高校として開校し、2017年に中京学院大学附属中京高等学校へ改称、2020年に現在の中京高等学校の名に戻った。名古屋市の中京大学附属中京高等学校とは別の学校である。

3年夏の鈴木は、背番号1でチームを引っ張った。7月28日、ぎふしん長良川球場での岐阜大会決勝は、春夏連続の甲子園を狙う大垣日大との対戦で、相手の先発はエースの竹岡大貴だった。DH制を使わずに「3番・投手」で先発し、9回を投げて2失点で完投、打っても3安打を放った。中京は1回に先制し、4回と7回に2点ずつを加えて5-2で勝利。7年ぶり8回目の夏の甲子園出場を決めた。

7年前の岐阜大会決勝も、相手は大垣日大だった。前回出場の2019年夏は中京学院大学附属中京高等学校の校名で、全国4強まで勝ち進んでいる。

甲子園では8月9日の1回戦で霞ケ浦(茨城)と対戦した。中京は1回に相手の失策で先制したが、3回に追いつかれ、5回に勝ち越しを許す。鈴木は6回途中5失点で降板し、7回には3番打者として適時打を放って反撃したものの、3-6で敗れた。

夏が終わっても、鈴木の名前は残った。8月22日に日本高等学校野球連盟が発表した第14回BFA U18アジア野球選手権の高校日本代表18人に、投手として選ばれたのだ。8月29日には明治神宮野球場で大学日本代表との壮行試合に臨み、9月に台湾・台北で開幕した大会へ向かった。高校通算本塁打は11本を数える。

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目標に挙げるのは、同じ滋賀県出身で中京高等学校の先輩にあたる松田宣浩だ。松田は中京高等学校から亜細亜大学を経てソフトバンクに入団し、三塁手として長く活躍した。今も毎年のように母校を訪れて後輩を指導し、部員と「熱男!」と叫ぶのが恒例だという。その母校から、今度は内野手としてプロへ進む後輩が出た。鈴木は松田のように気持ちを前面に出すプレーをしたいと話した。

中日の2026年ドラフト指名選手

中日は10月22日のドラフト会議で、支配下6人と育成2人を指名した。1回目の入札では青山学院大の渡部海を指名したが、楽天との抽選で外れ、外れ1位で入札した近畿大の宮原廉をロッテとの抽選で引き当てた。高校生は支配下で鈴木と京都国際高の西田櫂吏の2人で、育成でも高校生2人を指名している。

順位選手位置所属
1位宮原廉投手近畿大
2位柴﨑聖人外野手王子
3位前嶋藍捕手亜細亜大
4位鈴木悠悟内野手中京高
5位西田櫂吏投手京都国際高
6位清水智裕捕手ヤマハ
育成1位内藤崚投手上田西高
育成2位中西佳虎外野手大阪桐蔭高

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1月の新人合同自主トレへ

指名から1週間足らずで、鈴木はすでにショートの位置でノックを受け始めている。来年1月には新人合同自主トレが始まる予定だ。

ドラフト当日の10月22日、鈴木は中京高等学校で指名の瞬間を待った。名前が呼ばれるまでの1時間あまりは緊張と楽しみが入り交じっていたといい、4位で名前が呼ばれると、ほっとした気持ちを明かした。報道によると、地元の球団になるので恩返しがしたいとも話している。

チームは転換期にある。中日は2026年シーズンを2年ぶりの最下位で終え、井上一樹監督が辞任を表明した。後任として10月15日、ソフトバンクを5度の日本一に導いた工藤公康の新監督就任を発表したばかりだ。報道によると、鈴木はドラフト当日、投手出身の工藤新監督にストレートのキレについて聞いてみたいと話していた。もっとも、プロで向き合うのはマウンドではなく遊撃の守備と打席になる。

148キロを投げた右腕が、二遊間の後継者を目指す。瑞浪市で受けた指名あいさつは、その出発点となった。

[文/構成 by スポーツ担当ライター TAKU]

寄稿者

TAKU
ボールを使う競技なら何でも観ます、TAKUです。学生時代はずっとバスケ部、いまは週末にフットサル。スポーツを中心に書くWebライターになって5年です。Bリーグ、バレーボール、ラグビー、テニスを中心に、野球やサッカーも書きます。試合の流れが変わった瞬間を、スコアと一緒に伝えるのが得意です。

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