河村勇輝、ユーロリーグからもオファーとされる中でGリーグを選択 クリッパーズ傘下で狙うNBA契約

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NBAクリッパーズとの契約を解除された河村勇輝(25)が、傘下のGリーグ球団サンディエゴ・クリッパーズで始動した。現地時間10月29日に取材に応じ、ユーロリーグのチームからのオファーがあったとされる中でGリーグを選んだ理由を明かした。開幕戦は現地時間11月6日(日本時間7日)だ。
欧州の誘いより「最短距離」を選んだ
河村は練習後の取材で、「NBAの契約を勝ち取ることが一番」と語り、Gリーグで経験を積みながらNBAとの契約を目指す考えを示した。契約解除の直後、欧州最高峰のユーロリーグのチームからオファーを受けたと報じられている。
選んだのはサンディエゴだった。理由について河村は、一番自分が成長でき、実現したい夢に向けてどこが最短距離なのかを考えたと説明している。サンディエゴに残ることへの迷いはなかったという。
欧州行きを考えた時間は「一瞬」だった。河村はユーロリーグを、NBAへの道が難しくなったときに次に考える選択肢と位置づけ、アメリカでの挑戦に区切りがついた段階で欧州も考えたいと話した。グリズリーズ傘下のメンフィス・ハッスル時代の仲間がいまパリでプレーしていることや、ユーロリーグのレベルの高さを聞いていたことから、欧州という選択肢も考えたという。
判断のなかで頭をよぎったのが、日本代表とクリッパーズの先輩にあたる八村塁(28)の言葉だ。河村は契約解除の前から八村に将来について相談しており、NBAに加えてユーロリーグも成長できる環境の一つになるとの助言を受けていた。八村は契約解除の後、河村がキャンプ中に頑張っていたことを認めたうえで、「彼ももう25歳」だとして、よく考えて決断してほしいと話していた。
関連記事:八村塁、河村勇輝の契約解除に言及「彼も25歳なので」 ルーHCのコメントとGリーグ・サンディエゴ加入の可能性
エグジビット10契約からGリーグへ 10月の経緯
クリッパーズが河村と契約したのは8月だった。結んだのは「エグジビット10」と呼ばれる1年・最低年俸の無保証契約で、トレーニングキャンプに参加して実力を見せる立場からのスタートとなる。河村本人は、複数の球団から同じ形の誘いがあった中で、プレシーズンに出場できるかどうかやチーム状況を考えてクリッパーズを選んだと明かしていた。
目標は、NBAとGリーグを行き来できる「ツーウェイ契約」への切り替え。ハワイでのキャンプを経てプレシーズンは2試合に出場し、現地時間10月10日のラプターズ戦では途中出場から14分15秒のプレーで10得点4アシストを記録した。しかし、ツーウェイ契約への切り替えはかなわなかった。
クリッパーズは現地時間10月12日(日本時間13日)、河村との契約を解除したと発表する。ウェーバー期間中に他球団からの獲得はなく、河村はエグジビット10契約の条項に沿って傘下のサンディエゴへ合流する道を選んだ。米国の報道によると、サンディエゴで60日以上プレーすれば約9万1000ドルのボーナスを受け取れる契約内容だという。
関連記事:河村勇輝、クリッパーズが契約解除を発表 他のNBAチームが獲得しなければGリーグでプレーか
サンディエゴ・クリッパーズは現地時間10月26日(日本時間27日)、2026-27シーズンのトレーニングキャンプ登録選手18人を発表し、河村もガードとして名を連ねた。キャンプは10月27日から11月5日まで続き、開幕戦は11月6日、カリフォルニア州オーシャンサイドのフロントウェーブ・アリーナでバレー・サンズを迎え撃つ(いずれも現地時間)。
グリズリーズ、ブルズと続いた2年間のツーウェイ生活
河村がNBAに挑むのは3シーズン目になる。山口県出身で、福岡第一高等学校では全国高校選手権(ウインターカップ)2連覇を経験した。東海大学に進んだ後、2022年に大学を離れてプロ入りし、横浜ビー・コルセアーズでは2022-23シーズンにBリーグのMVPと新人賞を手にしている。
1年目の2024-25シーズンはメンフィス・グリズリーズでスタートした。エグジビット10契約でキャンプに参加し、2024年10月にツーウェイ契約へ切り替わって開幕ロースター入り。同月にNBAデビューを果たし、グリズリーズでは22試合に出場した。
2年目はシカゴ・ブルズが舞台となる。2025年7月のサマーリーグでの活躍が認められてツーウェイ契約を結んだものの、同年10月、シーズン開幕前に契約を解除された。のちに右下腿の血栓が原因だったことが明らかになり、治療を終えた2026年1月6日(現地時間)にブルズとツーウェイ契約を結び直している。
ブルズでは18試合に出場し、平均2.6アシストだった。傘下のウィンディシティ・ブルズでは11試合で平均18.7得点、11.0アシストを残している。NBA通算は2シーズンで40試合。Gリーグでは数字を残してきた一方で、NBAの出場時間は限られていた。
3年目は「ツーウェイ」ではない立場から全30球団を狙う
過去2年との違いは立場だ。ツーウェイ契約の選手は所属するNBA球団とその傘下チームを行き来できた。今季の河村はサンディエゴの所属選手として、NBA全30球団と契約できる立場になる。その代わり、ツーウェイ契約の時のようにNBAの試合へ呼ばれることはない。
河村自身、サンディエゴにはNBA経験者が多く、出場時間を得るのも簡単ではないと見ている。サンディエゴの登録選手にはロサンゼルス・クリッパーズのツーウェイ契約選手3人も入る。2年間ツーウェイ契約だった経験から、河村はそうした選手に多くの出場時間が回ると理解している。そのうえで、ディフェンス、ワイドオープンの3ポイントを決めきること、ゲームコントロールの三つを出場時間に関係なくやり続ければ、どこかのチームが必ず拾ってくれると話した。
課題ははっきりしている。河村は本契約に必要なものとして「ディフェンスの改善」と3ポイントを挙げ、今季の目標に1試合平均2スティールを掲げた。サンディエゴのポール・ヒューイットヘッドコーチも、スピードと俊敏性を生かしてボールを持つ相手により強くプレッシャーをかけ、ターンオーバーやスティールを増やすことを最も大事な点に挙げている。
河村はNBA挑戦を「3年計画」と口にしてきた。ただ、今季を最後のシーズンと決めてプレーするわけではないという。目指すのは、無保証かどうかにかかわらず、チームの一員としてNBAの試合で出場時間と役割を与えられ、結果を出せる選手だ。プレーする場所は、成長できる環境と夢の両方を考えながら選んでいくと話している。
Gリーグのシーズンは11月に開幕し、年明けにはNBA球団が10日間契約を結べる時期も来る。欧州の誘いを横に置いて選んだサンディエゴで、守備と3ポイントの結果をどこまで積み上げられるか。河村の3年目が始まる。
[文/構成 by スポーツ担当ライター 疾風(HAYATE)]










































































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