智弁和歌山が5年ぶり優勝、健大高崎を4-3で下す 夏の甲子園での優勝回数と決勝の経過を整理

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智弁和歌山が8月22日の夏の甲子園決勝で健大高崎を4-3で破り、5年ぶり4度目の優勝を果たした。8回表には2ランで逆転を許す苦しい展開。それでもその裏にスクイズで追いつき、暴投で勝ち越した。夏4度目の優勝はPL学園と並ぶ歴代5位タイ、春夏通算5度目は東邦・東海大相模と並ぶ歴代7位タイとなった。
8回に逆転許すも、その裏で再逆転
第108回全国高校野球選手権大会は8月22日、阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で決勝が行われ、智弁和歌山(和歌山)が健大高崎(群馬)を4-3で下した。前回優勝の2021年以来5年ぶり、通算4度目の全国制覇である。
試合を動かしたのは2回だった。1死から川原一将が右中間へ運ぶ二塁打で出塁すると、続く8番・山下晃平が中越えへ三塁打を放って先制。さらに2死三塁から1番・長友悠成が右翼へ適時二塁打を放ち、2点を先取した。以降、両投手陣が踏ん張った。
均衡が崩れたのは5回と8回だった。健大高崎は5回に1点を返して2-1と追い上げると、8回表には1死二塁から2番・石田雄星(3年、主将)が智弁和歌山の和気匠太から右翼スタンドへ2ランを放ち、3-2と勝ち越した。だが智弁和歌山も譲らない。その裏、先頭の山田凜虎が死球で出塁すると、楠本龍生の安打で無死一、二塁とし、代打・松本虎太郎の犠打で1死二、三塁とチャンスを広げた。川原一将は初球でスクイズを試みたがファウルとなり、この打球が健大高崎の捕手・大岩翔斗の下腹部を直撃。治療のため全選手がいったんベンチへ引き揚げる一幕もあった。試合再開後、川原が1ボール1ストライクから改めてスクイズを決めて同点。川原のスクイズで同点にされた際、健大高崎のマウンドには北田莉玖投手がいた。健大高崎はその後、投手を石田翔大に代えたが、続く山下の打席で暴投が飛び出し、走者が生還して4-3とした。応援席から鳴り響く智弁和歌山の名物演奏「魔曲」の中での同点劇に、甲子園は大きく沸く。
智弁和歌山はそのまま9回表を無失点に抑え、5年ぶりの頂点に立った。
20日の準決勝からの中1日
決勝は20日の準決勝を経て、中1日を挟んで組まれた。智弁和歌山はこの準決勝で横浜を7-1で下し、2021年以来5年ぶりの決勝進出。一方の健大高崎(群馬・高崎健康福祉大高崎)は同日、天理を1-0で下し、初めて決勝のマウンドに立った。二刀流の佐藤麻恩が決勝点となる一打を放ち、投げても7回1/3を2安打無失点。投打にわたる活躍だった。
21日は休養日となり、智弁和歌山は西宮市内、健大高崎は大阪府豊中市で、それぞれ最終調整に汗を流した。健大高崎は準決勝までの5試合、失点はわずか2。堅い守りこそが持ち味のチームだ。
中谷監督は、実力で上回るとされた横浜を準決勝で破った後の取材に対し「横浜高校さんに上回っているものはない。10回やったら1回しか勝てない。その1回が来た」と謙虚に振り返っている。奇をてらわず勝機を待つこの姿勢は、決勝の8回にも貫かれる。迎えた22日、両校は初優勝と5年ぶりの優勝という、互いに異なる重みを懸けて甲子園に臨んだ。
両校監督のコメントと優勝の記録
智弁和歌山の中谷仁監督は試合後「感無量です。勝ちたいという思い、アルプスの応援、それが一体になった結果だと思います」と語った。
敗れた健大高崎の青柳博文監督は「選手たちは本当によくやってくれた。精いっぱいやってくれた、食らいついてくれた」とねぎらった。先発した石垣聡志には「エースらしい投球だった」の一言。
智弁和歌山は長井心海が先発し、8回に打たれた和気匠太から最後は久葉へとつなぐ継投で乗り切る。マウンドを支え続けたのは、4番を任された捕手・山田凜虎(3年)だった。今回の優勝で、夏の甲子園における学校別優勝回数の上位は次のようになる。
| 順位 | 学校(都道府県) | 優勝回数 |
|---|---|---|
| 1位 | 中京大中京(愛知) | 7回 |
| 2位 | 広島商(広島) | 6回 |
| 3位 | 松山商(愛媛) | 5回 |
| 3位 | 大阪桐蔭(大阪) | 5回 |
| 5位 | PL学園(大阪) | 4回 |
| 5位 | 智弁和歌山(和歌山) | 4回 |
智弁和歌山は今回の優勝でPL学園に並び、歴代5位に浮上した。春の優勝1回を合わせた春夏通算優勝は5度目となり、東邦、東海大相模と並ぶ歴代7位タイに位置する。都道府県別では、和歌山県勢として9度目の優勝にあたり、8度で並んでいた愛知・神奈川を抜いて、大阪の14度に次ぐ単独2位に浮上した。
初優勝を逃した健大高崎、来年への糧に
健大高崎にとっては、初優勝がかかった一戦だった。堅守を武器に勝ち上がってきたチームにとって、その守りだけが決勝で崩れた格好になる。8回に一度は勝ち越しながら守り切れなかった悔しさは残るが、それでも初めて決勝の舞台を踏んだこと自体が、群馬の高校野球にとって大きな意味を持つ。青柳監督の「食らいついてくれた」という言葉には、来年以降につながる手応えがにじんだ。
智弁和歌山は主力の入れ替わりが早い高校野球にあって、5年の間隔を経て再び全国の頂点に立った。中谷監督が口にした「アルプスの応援と一体になった結果」は、応援席の演奏に後押しされた8回の攻防そのものでもある。健大高崎との一戦は、そのまま今大会の最後の試合となった。
[文/構成 by スポーツライター 高瀬翔吾]




































































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