山瀬慎之助「松井さんの故郷ってだけですごく誇れる」 星稜高等学校の先輩・松井秀喜監督を語る

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巨人の山瀬慎之助捕手(25)が10月31日、川崎市のジャイアンツ球場で行われた秋季キャンプ2日目の練習後、星稜高等学校の大先輩にあたる松井秀喜監督(52)について語った。同じ石川県出身の山瀬は「石川県出身の人たちは、松井さんの故郷ってだけですごく誇れる」と話し、一緒に野球ができる喜びを口にした。フリー打撃では松井監督がケージの後ろから見守る中、柵越え7本を放っている。
秋季キャンプ2日目、松井監督の視線を背に柵越え7本
巨人は10月30日に秋季キャンプを始めた。10月23日に就任を発表した松井監督にとっては、指揮官として初めて迎えるキャンプだ。契約は3年で、背番号は恩師・長嶋茂雄が初めて監督に就いたときと同じ「90」。キャンプ初日の30日には練習の冒頭で訓示を行い、自分たちが新たな強いジャイアンツをつくっていかなければならないと選手に呼びかけた。
2日目の31日、松井監督は打撃練習をチェックし、星稜高等学校の後輩にあたる山瀬のフリー打撃をケージの後ろから見つめた。
直接の指導はなかった。松井監督には打者を見るうえで自分なりに大切にしている点があり、そのチェックポイントと照らし合わせながら山瀬の特徴を見極めていた。山瀬は約10分間にわたって打ち続け、逆方向にも強い打球を重ねる。柵越えは7本を数え、スタンドのファンから拍手が起こった。
練習後、山瀬は松井監督の視線を多少は意識したと認めつつ、打撃が課題なのでもう振るしかないと話した。偉大な先輩の前で、力のないスイングだけはしないように心がけていたといい、普段どおりとはいかないなかでも、なるべく自分の課題に集中して取り組めていると振り返った。
監督となった松井とは、すでに言葉を交わしていた。報道によると、山瀬は10月27日に顔を合わせた際、松井監督から尻に火を付けてやるとハッパを掛けられていたという。31日の練習後、山瀬はその言葉を受けて、尻はもう真っ赤だと応じた。一方の松井監督は、報道陣から自身に見られることで選手が緊張感を持って練習できていると振られると、自分がいなくても緊張感を持ってやってほしいと返した。
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「松井さんの故郷ってだけですごく誇れる」石川出身者として語った思い
注目を集めたのは、松井監督という存在そのものへの言葉だった。山瀬は、松井監督が国民的なスーパースターであることは変わらないと語ったうえで、こう続けた。
「石川県出身の人たちは、松井さんの故郷ってだけですごく誇れる。まさか一緒にできるとは思っていなかったので、うれしいです」
山瀬は石川県かほく市の出身。松井監督は同じ石川県の能美市で育ち、星稜高等学校から1992年のドラフト1位で巨人に入団した。星稜では1990年から3年連続で夏の甲子園に出場している。同じ県で育ち、同じ高校で白球を追った2人が、監督と選手として同じユニホームを着る。
山瀬は「一緒にできるのはすごくうれしい」と話し、試合に出してもらえるように練習からアピールしていきたいと意気込んだ。キャンプには多くのファンが詰めかけ、山瀬は「社会現象だなと思います」と、母校の大先輩が持つ影響力を口にしている。
就任発表の翌日、10月24日にも山瀬は取材に応じていた。報道によると、前日に友人たちから一斉に届いたLINEで新監督の誕生を知って驚いたという。このときは松井監督を、石川県の人が誇る地元のスターで伝説的な存在だと表現し、年齢的にも来年は1軍で出なければいけないと決意を語った。
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星稜高等学校で奥川恭伸と組んだバッテリー
山瀬の名前を全国に広めたのは、星稜高等学校での甲子園だった。相棒は現在ヤクルトでプレーする奥川恭伸。2人は小学生のころからバッテリーを組み、かほく市立宇ノ気中学校の軟式野球部では日本一を経験している。
そろって星稜高等学校へ進むと、2年生だった2018年夏の第100回全国高校野球選手権記念大会では、開幕戦で藤蔭(大分)と対戦した。この試合の始球式を務めたのが、星稜OBの松井だった。投球はワンバウンドとなり、松井は甲子園のマウンドは未経験で魔物に襲われたと、ユーモアを交えて振り返った。試合は星稜が9-4で勝った。
新チームでは山瀬が主将を任される。3年生の2019年夏、第101回大会で星稜は決勝まで勝ち上がった。8月22日の決勝は履正社(大阪)に3-5で敗れ、準優勝。星稜にとって春夏を通じた初の全国制覇には、あと一歩届かなかった。
同じ年の秋、山瀬は巨人からドラフト5位で指名を受ける。奥川はヤクルトの1位指名だった。指名あいさつのとき、山瀬は名前の由来でもある阿部慎之助を一番好きなプロ野球選手として大目標に掲げ、将来は阿部の背番号10を継ぎたいと話していた。遠投120メートルの強肩が、当時からの最大の武器だ。
今季は1軍10試合、プロ初本塁打と奥川からの適時打
プロ入り後はファームでの時間が長く続いた。1軍デビューは高卒3年目の2022年。2025年はファームで100試合に出場して打率.302を残しながら、1軍出場は1試合にとどまった。
2026年は開幕を1軍で迎える。4月11日のヤクルト戦でプロ初本塁打を放つと、4月18日のヤクルト戦では奥川と初めてプロの舞台で対戦し、勝ち越しの右前適時打を打った。小学生のころからの相棒との対決を制した一打だった。ただ、正捕手の座は遠く、シーズン全体の1軍出場は10試合に終わる。
| 年度 | 1軍試合 | 打率 | 本塁打 | 打点 |
|---|---|---|---|---|
| 2022年 | 8 | .182 | 0 | 0 |
| 2023年 | 5 | .143 | 0 | 0 |
| 2024年 | 2 | .333 | 0 | 0 |
| 2025年 | 1 | .250 | 0 | 2 |
| 2026年 | 10 | .200 | 1 | 2 |
数字はNPBの個人年度別成績(2026年シーズン終了時)による。2026年はファームでも78試合で打率.193、4本塁打、22打点と苦しんだ。山瀬自身は、スローイング、ブロッキング、フレーミングのどれをとっても守備は誰にも負けていないと思っているとしたうえで、試合に出るには結局打たなければならないと語り、秋は打撃の強化に取り組んでいる。
甲斐拓也の移籍と背番号10、来季の捕手争いへ
秋季キャンプ初日の10月30日、山瀬にとって大きな出来事が重なった。オフの自主トレをともにし、師匠と慕ってきた甲斐拓也が金銭トレードで楽天へ移籍したのだ。山瀬は当日の朝、甲斐本人からのビデオ通話で移籍を知ったという。
山瀬は「衝撃的でした」と振り返った。甲斐からは、次は背番号10をつけてほしいと言われてきたといい、甲斐の弟子として恥じない成績を残せるように頑張りたいと決意を語った。
背番号10は甲斐が巨人で背負い、その前は阿部が長く付けてきた番号だ。ドラフトのときに口にした目標が、師匠の言葉で再び目の前に戻ってきた。2人はその夜、一緒に食事をしたという。
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来季は高卒8年目。巨人の捕手陣には岸田行倫、大城卓三、小林誠司ら実績のある選手が並び、1軍の出場機会をつかむには打撃で結果を出す必要がある。星稜の後輩をケージ裏から見つめた松井監督の前で、山瀬の秋のアピールが続く。
[文/構成 by MediaDogs編集部]










































































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