ダノンデサイル、大外17番から天皇賞・秋制覇 G1で4戦続いた3着に終止符、戸崎圭太が語った勝因と次走の行方

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン
11月1日に東京競馬場で行われた第174回天皇賞・秋(G1・芝2000m)は、4番人気のダノンデサイル(牡5、栗東・安田翔伍厩舎)が大外8枠17番から差し切り、2馬身半差で勝った。G1は海外を含めて3勝目。昨年のジャパンカップから4戦続いたG1での3着に区切りをつけた。次走はレース当日の時点で明らかにされておらず、安田調教師は馬のダメージの程度を見てオーナーと相談するとしている。
天皇賞・秋2026の結果 ダノンデサイルが2馬身半差で快勝
17頭立て、良馬場で行われた一戦だった。戸崎圭太(46)が騎乗したダノンデサイルは後方で脚をため、直線で大外へ持ち出すと、メンバー最速となる上がり3ハロン32秒9の末脚で突き抜けた。勝ち時計は1分56秒7。JRAの発表では負担重量58キロ、馬体重は前走から4キロ減の516キロだった。
| 着順 | 馬名 | 騎手 | 人気・着差 |
|---|---|---|---|
| 1着 | ダノンデサイル | 戸崎圭太 | 4番人気・ |
| 2着 | ネブラディスク | 川田将雅 | 8番人気・ |
| 3着 | レガレイラ | 岩田望来 | 3番人気・ |
| 5着 | クロワデュノール | C.デムーロ | 1番人気 |
| 11着 | マスカレードボール | C.ルメール | 2番人気 |
4着にはタガノデュードが入り、1番人気のクロワデュノールはハナ差の5着に終わった。今年の天皇賞・春を勝っていたクロワデュノールは同一年の春秋制覇を、昨年の覇者マスカレードボールは連覇を狙っていたが、人気を集めた2頭がそろって馬券圏外に沈む結果となった。単勝は1080円、3連単は29万7820円の配当がついた。
1着賞金は3億円。ダノンデサイルにとっては2025年4月のドバイシーマクラシック以来、約1年7カ月ぶりの勝利で、重賞は5勝目になる。戸崎と安田翔伍調教師はともに天皇賞・秋を初めて制した。戸崎はこれまで天皇賞・秋に10回騎乗して2着2回と、あと一歩が続いていたレースだ。10月の秋華賞(モンローウォーク)に続き、秋のG1をもう一つ手にした。
大外枠でなぜ勝てたのか 戸崎が明かした「リズム重視」の騎乗
大外の8枠17番に決まったのは10月29日の枠順確定だった。東京芝2000mは外枠が不利とされるコースで、ダノンデサイル自身もこの舞台を走るのは初めて。安田調教師は枠順が決まる前から「枠が非常に重要になってくる。極端な外枠なら組み立てる選択肢が限られてくる」と話しており、大外枠に決まると「どうにかするしかないっしょ」と受け止めた。
当日は、その外枠を無理に生かそうとしなかった。
スタート後、ダノンデサイルは後方3番手の外に収まった。前ではレディネスがハイペースで逃げ、JRA発表のラップから計算すると前半1000mの通過は58秒8。レース全体の上がり3ハロンが34秒0だったのに対し、ダノンデサイルはそれより1秒1速い32秒9をマークした。速い流れを後ろで待ち、直線の大外へ出した結果が2馬身半の差になって表れた。
レース後、戸崎は「素晴らしかったです。ようやくこの馬の強さを見せることができてよかったです」と第一声を上げた。枠順を見たときは驚いたが、与えられた枠で頑張ろうと考えたという。道中については「ポジションは決めつけずに」「リズム重視で行きました」と説明し、ペースも良く、リズムよく運べたと語っている。
直線については反省も口にした。「少し仕掛けが早く、先に抜け出してしまったのですが」と認めつつ、最後は弾けると思っていたと明かした。デイリースポーツは「強さが見せられてうれしかった。改めましてベリベリホースです」という戸崎の言葉も伝えている。昨年のドバイシーマクラシックを勝った際にも使ったフレーズだ。
一方、1枠1番のクロワデュノールと4枠7番のマスカレードボール、人気を集めた2頭は直線で苦しんだ。クロワデュノールを管理する斉藤崇史調教師は「内枠が難しかった。動きたい時に動けなかった」と話し、マスカレードボールに騎乗したルメールは、スタートでつまずいて良い位置を取れず、直線も前が混雑して「スムーズではなかった」と語っている。
ダノンデサイルはどんな馬か ダービー制覇からG1で4戦連続3着まで
ダノンデサイルは父エピファネイア、母トップデサイル(母の父Congrats)という血統だ。北海道千歳市の社台ファームで生まれ、株式会社ダノックスが所有している。
名前が広く知られたのは2024年春だった。4月の皐月賞では、発走直前に騎乗予定だった横山典弘が右前脚のわずかな異常を感じ取り、競走除外に。その判断から6週間後の日本ダービーで、9番人気ながら優勝した。当時56歳の横山典弘はJRA・G1の最年長勝利記録を更新し、安田調教師は1984年のグレード制導入以降で最年少のダービートレーナーとなった。
通算成績は天皇賞・秋までで15戦6勝(うち海外2戦1勝)。重賞での成績は次のとおりだ。
| 時期 | レース | 着順 |
|---|---|---|
| 2023年11月 | 京都2歳ステークス | 4着 |
| 2024年1月 | 京成杯 | 1着 |
| 2024年4月 | 皐月賞 | 競走除外 |
| 2024年5月 | 日本ダービー | 1着 |
| 2024年10月 | 菊花賞 | 6着 |
| 2024年12月 | 有馬記念 | 3着 |
| 2025年1月 | アメリカジョッキークラブカップ | 1着 |
| 2025年4月 | ドバイシーマクラシック | 1着 |
| 2025年8月 | 英インターナショナルステークス | 5着 |
| 2025年11月 | ジャパンカップ | 3着 |
| 2025年12月 | 有馬記念 | 3着 |
| 2026年4月 | 大阪杯 | 3着 |
| 2026年6月 | 宝塚記念 | 3着 |
| 2026年11月 | 天皇賞・ | 1着 |
2025年はアメリカジョッキークラブカップを勝って中東へ渡り、ドバイシーマクラシックで海外G1を初めて制した。だが、そこから勝ち星が遠のく。
3着が続き始めたのは昨年11月のジャパンカップからだ。12月の有馬記念、今年4月の大阪杯(騎乗は坂井瑠星)、6月の宝塚記念と、G1で4戦続けて3着。スポーツニッポンは宝塚記念の後、G1での4戦連続3着は1986年以降で初めてで、2024年の有馬記念を含めたG1での3着5回も、同じく1986年以降ではナリタトップロードと並ぶ最多タイだと伝えた。勝ち切れないものの、大崩れもしない。そうした成績が今年の秋まで続いた。
宝塚記念は直前の大雨で特殊な馬場になったなか、上がり最速の脚を使っての3着だった。その後、牧場で天皇賞・秋を目標にすると関係者で共有して夏を越し、9月20日に栗東へ戻った。最終追い切りの後、安田調教師は「3着はもう見たくはないです」と語っており、天皇賞・秋でその言葉どおりの結果を出した。
ダノンデサイルの次走は未定 ジャパンカップと有馬記念の日程
天皇賞・秋の後の予定は、11月1日夕方の時点で陣営から発表されていない。安田調教師はレース後、今後について「レースが終わったばかりで、最後も素晴らしい脚で走ってくれたので、ダメージの程度を見てオーナーに相談したいです」と話し、馬の状態を確かめてから決める考えを示した。戸崎も「今後もこの馬の強さを見せられたらと思います」と語っている。
参考になるのは昨年の秋の歩みだ。8月の英インターナショナルステークスで5着の後、11月のジャパンカップで3着、12月の有馬記念で3着と、東京と中山のG1を続けて走っている。今年の秋の大一番は次の日程で行われる。
| レース | 日程 | コース |
|---|---|---|
| ジャパンカップ(G1) | 11月29日 | 東京・ |
| 有馬記念(G1) | 12月27日 | 中山・ |
ジャパンカップの舞台は、2024年に日本ダービーを勝った東京の芝2400m。昨年は同じレースで3着だった。ただし、どのレースに向かうか、年内に走るかどうかも含めて決めるのは陣営で、現時点で確定していることはない。
レース後のヒーローインタビューで、戸崎は最後にスタンドへ「皆さんでいきましょうか…。お願いします」と呼びかけ、ファンと一緒に「せーの、ベリーベリーホース!」と声を合わせた。4戦続いた3着の後、約1年7カ月ぶりに勝った馬への祝福で、東京競馬場が盛り上がった。
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[文/構成 by ライター 凪]










































































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