古川吉洋、天皇賞・秋で勝てば28年11か月ぶりG1 シェイクユアハートで12年ぶりの参戦

時間がない人向けの30秒で理解ゾーン
古川吉洋騎手(49)=栗東・フリー=が、11月1日に東京競馬場で行われる第174回天皇賞・秋(G1・芝2000メートル)でシェイクユアハート(牡6、栗東・宮徹厩舎)に騎乗する。前回のG1勝利は1997年11月30日の阪神3歳牝馬ステークスで、勝てば28年11か月ぶりとなる。報道によると、1984年のグレード制導入後に騎手がG1を勝つまでに空いた間隔としては、最も長い記録になる。
札幌記念のレコード勝ち馬で12年ぶりの秋の盾へ
古川騎手が天皇賞・秋に乗るのは、2014年以来12年ぶりとなった。このときは16番人気のラブイズブーシェで4着に入り、勝ったスピルバーグとの差は0秒2だった。パートナーのシェイクユアハートは、8月16日の札幌記念(G2)を1分58秒2のコースレコードで制した。3番人気での出走で、2008年にタスカータソルテが記録した1分58秒6を0秒4縮め、2着のサクラファレルに2馬身半差をつける完勝だった。1番人気のショウヘイは7着に沈んでいる。2着のサクラファレル、3着のレディネスはともに天皇賞・秋にも登録しており、府中で再び顔を合わせる可能性がある。
この馬は父ハーツクライ、母ルンバロッカの6歳牡馬で、馬主は吉田千津氏、生産は社台ファーム。2025年12月13日の中日新聞杯(G3)で重賞初制覇を果たし、2026年に入ってからは3月15日の金鯱賞(G2)、そして札幌記念と、いずれも芝2000メートルの重賞を勝っている。金鯱賞は8番人気からの差し切りで、古川騎手はこのレースで「決め手が上がって、ひと脚の(使える)距離が伸びた感じがした」と成長を感じ取ったという。G1挑戦は14着に敗れた6月の宝塚記念に続いて2度目だ。
乗り替わりで回ってきた騎乗ではない。報道によると、シェイクユアハートの通算31戦のうち25戦で古川騎手が手綱を取っており、10月16日に報じられた天皇賞・秋の想定騎手でも同馬の欄には古川騎手の名前が入っていた。
古川騎手は大一番を前に「チャンスがある馬に乗せてもらえている。やることをやるだけです」と語った。デビュー31年目、G1の騎乗は32度目になる。
1997年のアインブライドから続く空白
古川騎手がただ一度G1を勝ったのは、デビュー2年目の1997年11月30日だった。阪神競馬場で行われた第49回阪神3歳牝馬ステークス(現在の阪神ジュベナイルフィリーズ)で、16頭立ての7番人気だったアインブライドに騎乗し、1分35秒8で勝った。2着はキュンティア、3着はO.ペリエ騎手のダンツシリウスだった。当時20歳。この馬を管理していたのが宮徹調教師で、シェイクユアハートと同じ厩舎になる。
それから28年余り。
JRAは1984年に重賞をG1・G2・G3に格付けするグレード制を取り入れ、天皇賞や日本ダービーなどがG1に位置づけられた。報道によると、グレード制が導入された1984年以降、騎手がG1を勝つまでに空いた間隔の最長は、和田竜二元騎手(2026年3月1日付で調教師に転身)の17年1か月余りだ。2001年4月29日の天皇賞・春をテイエムオペラオーで勝ってから、2018年6月24日の宝塚記念をミッキーロケットで制するまでの期間にあたる。古川騎手が11月1日に勝てば、この記録を11年以上上回る。
日数に直すと、1997年11月30日から2026年11月1日までは1万563日。和田元騎手の6265日と比べても、差は大きい。ただし「28年11か月ぶり」という数字は、あくまで11月1日の天皇賞・秋を勝った場合のものだ。
和田調教師は古川騎手と同じ競馬学校の「花の12期生」だ。同じく同期の福永祐一調教師は、天皇賞・秋にネブラディスクを登録している。
31年目のベテランと宮徹厩舎の縁
古川騎手は1977年9月26日生まれで、岡山県出身。1996年に栗東・長浜博之厩舎の所属でデビューし、現在はフリーで騎乗している。報道によると、10月27日時点のJRA通算成績は1万2027戦612勝、重賞は16勝。G1の最高着順は2017年のチャンピオンズカップで、テイエムジンソクに騎乗しての2着だった。
2026年は節目の年になっている。2月22日の小倉大賞典(G3)をタガノデュードで勝ち、JRA通算600勝を重賞で飾った。さらに金鯱賞と札幌記念をシェイクユアハートで勝ち、重賞は2018年に並ぶ自己最多タイの年間3勝。3つの重賞は、どれも宮徹厩舎の管理馬で挙げた。
ただ、順調な一年ではなかった。5月2日の京都3Rでは本馬場に入るときに落馬し、「左足の負傷」と診断された。この日の4Rから9Rまでと、翌3日の騎乗はすべて乗り替わりになった。3日の天皇賞・春ではタガノデュードの手綱をD.レーン騎手に譲っている。復帰後、夏の札幌記念でレコード勝ちを収める。レース後には、相棒の走りを「抜群の反応」と表現していた。
シェイクユアハートとの初コンビは2023年8月の富良野特別(1勝クラス)で、結果は6着だった。その後2連勝したものの、3勝クラスでは勝ち切れないレースが続いた。2025年6月の垂水ステークスで1年8か月ぶりの勝利を挙げ、そこから重賞を3つ積み上げている。
天皇賞・秋の登録馬と枠順の発表日
天皇賞・秋は11月1日の東京11レースで、発走は15時40分。10月18日に締め切られた特別登録には17頭が名を連ね、フルゲートは18頭だ。JRAは出馬表を10月29日(木)に公開する予定で、枠順は10月28日時点では決まっていない。
登録馬には、2026年の大阪杯と天皇賞・春を勝ち、宝塚記念で2着だったクロワデュノール、2025年の天皇賞・秋をC.ルメール騎手で制したマスカレードボール、2024年の日本ダービー馬ダノンデサイル、牝馬のレガレイラ、3歳のリアライズシリウスなどがそろう。宮徹厩舎からはシェイクユアハートとタガノデュードの2頭が登録している。JRAが10月26日に発表したプレレーティングでは、クロワデュノールとマスカレードボールの122が最も高かった。シェイクユアハートは札幌記念1着を根拠に117で、上位2頭とは5ポンドの差がある。G1の舞台では挑戦者の立場になる。
関連記事:天皇賞・秋のプレレーティング発表、クロワデュノールとマスカレードボールが122で最高値
JRAはシェイクユアハートについて、金鯱賞と札幌記念はともにG1好走馬が相手で、充実期を迎えていると紹介している。1997年にG1を一緒に勝った宮徹調教師の管理馬で、49歳の古川騎手が28年11か月ぶりのG1に挑む。
[文/構成 by スポーツ担当ライター 疾風(HAYATE)]












































































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